角田裕毅 レッドブルF1の悪評RB21は「シミュレーターでは変な感覚はない」
角田裕毅は、レッドブル・レーシングのRB21は「シミュレーター上では変な複雑なフィーリングはなかった」と語った。

角田裕毅は、序盤2戦で不振だったリアム・ローソンに代わって日本グランプリからレッドブル・レーシングでマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることになった。

近年、マックス・フェルスタッペンは、成功に満ちた時期を過ごしており、2021年から2024年にかけてF1で4連覇を達成した。しかし、その間にレッドブル・レーシングの2台目のマシンに乗るドライバーはパフォーマンスを発揮できず、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、セルジオ・ペレス、そして、リアム・ローソンが戦力外としてチームを放出された。

今年、チームを去ったエイドリアン・ニューウェイが設計に関与していない初めてのレッドブルのF1マシンであるRB21はさらに癖の強いマシンとなっているようであり、マックス・フェルスタッペン自身も「運転が難しい」マシンであることを認めている。

「他のチームの2人のドライバーの差を見ると、両者の差はそれほど大きくない。それも僕たちのマシンが非常にトリッキーであることを示している」とフェルスタッペンはコメント。

「リアムをレーシングブルズのマシンに乗せたら、もっと速く走れるだろう。本当にそう思う。あのマシンは僕たちのマシンよりも運転しやすい。リアムと話していると、そう感じる。昨年は、彼と角田裕毅の差はそれほど大きくないと思っていた。そうでなければ、チームは彼をレッドブルに起用する選択はしなかっただろう」

だが、昨年のポストシーズンテストでレッドブル・RB20をドライブした角田裕毅は「自分のドライビングスタイル」に合っていると発言していた。

「ちょっとセールストークも入っていますね(笑)」と当時、今季開幕からのレッドブル・レーシング昇格を目指していた角田裕毅は語った。

「でも、そこで普通な感じで走れたので、合っているのかなとは思いました」

角田裕毅 F1 レッドブル角田裕毅は昨年末のアブダビテストでレッドブル・RB20を走らせた。

その後、レッドブル・レーシング昇格が決定した角田裕毅は、ミルトン・キーンズのファクトリーで2日間、RB21をシミュレーターで走らせた。

「シミュレーター上ではそこまでチャレンジングなクルマとは感じなかったですけど、もちろん、セットアップによって、レッドブルのよくみんなが聞く、前が曲がりやすいクルマっていうイメージはあったんですけど、ただトリッキーかと言われると、そこまで変な複雑な気持ちはなかったです」と角田裕毅は語る。

レッドブル・レーシングのマシンは、チームは否定しているものの、マックス・フェルスタッペンのドライビングスタイルに合わせて設計されているというのが通説。したがって、チームメイトには、フェルスタッペン仕様のマシンを乗りこなす技量が求められると考えられている。

だが、角田裕毅は「もちろんシミュレーション上ですけど、もちろん経験もあって、どういうクルマにしたいかっているのはマックスと正直違うと思うし、自分は自分でいいクルマを作って、まずはクルマの理解をして、FP1から徐々に徐々に走っていきたいなと思います」と語る。

「まずはクルマのことを理解して、どんなクルマなのか、VCARBのクルマと比べてどんなクルマなのかを、FP1から徐々に徐々に確かめて、自然と僕が楽しんで乗れるようになったら、結果も自ずとついてくると思うんで、そこで表彰台がついてくれば、最高かなと思います」

角田裕毅のシミュレーターでの走行は、レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコにも感銘を与えた。

「我々は迅速に行動しなければならなかった」とマルコはコメントした。

「そして、すべてがポジティブなものだった。また、これまで技術的なフィードバックが不足していると非難されていたこと、つまり、技術的な面を理解していない、マシンのセットアップができないということも、誤りであることが判明した」

しかし、ドライバー交換に決定的な要因ではなかったものの、ホンダが後援しているという事実もあった。

「日本が次のレースの開催地であることは、単なる偶然だ」とマルコは主張する。

「そしてもちろん、ホンダは今回の決定を喜んでいる。それは明らかだ。しかし、それが決定的な要因ではなかった。いずれにしても、ホンダの関与は今年いっぱいで終わる」

また、ホンダが今回の契約に経済的に貢献した可能性についての質問にマルコは「それは決定的な要因ではなく、決定の動機でもなかった」と語った。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング