角田裕毅 レッドブルF1後任にタイ人オーナーはアルボン復帰を希望
レッドブルは2025年もセカンドドライバー問題を抱えている。これは必ずしも新しい問題ではなく、2018年のダニエル・リカルドの離脱までさかのぼることができる。

角田裕毅は、レッドブルがトップチームになった2000年代後半以降で前例のないほど不振のシーズンを送っている。彼を擁護する声としては、マックス・フェルスタッペンでさえ、このマシンはドライブが難しいと認めている。

アイザック・ハジャーは、好調なスタートを切ったことから角田裕毅の後任候補として最有力と見られている。しかしチームを納得させるには、もう少しアピールが必要だと感じられる。直近5戦ではポイントを獲得できず、ドライバーズ選手権でも中位の13位にとどまっており、日曜決勝での戦績に課題がある可能性が示唆される。

2025年のレッドブル/レーシングブルズのドライバー成績
1.マックス・フェルスタッペン レッドブル 187
2.アイザック・ハジャー レーシングブルズ 22
3.リアム・ローソン レーシングブルズ 20
4.角田裕毅 レッドブル 10

年初にレッドブルから放出されたチームメイトのリアム・ローソンは、ようやく調子を上げてきた。直近7戦で18ポイント(うち直近5戦で14ポイント)を獲得しているが、彼にはすでにチャンスを与えられたというのが大方の見方だ。

角田裕毅 レッドブル F1
チャレム・ユウウィディヤ、アレックス・アルボン復帰を希望
フェルスタッペンのパートナー候補として現実的な3人のいずれにも疑問符がつく中、レッドブル内部では市場に目を向ける誘惑もある。チームの49%を所有するチャレム・ユウウィディヤは、自らの考えを明確にしている。

彼は「アレックス・アルボンがミルトンキーンズのチームに戻るのをぜひ見たい」と語っている。アルボンはドライバーアカデミー出身で、2019年にトロロッソからデビューした。

順調なスタートを切ったアルボンは、ピエール・ガスリーの不調もあって、ルーキーシーズンの途中でトップチームへ昇格。しかし長期的な解決策にはならず、2020年末にクリスチャン・ホーナーによってシートを失い、F1から姿を消した。

アルボンは同じタイ人であるユウウィディヤと良好な関係にあるが、移籍には「乗り気ではない」ようだ。その理由は、2022年に自分に再びチャンスを与えてくれたウィリアムズに「絶対の信頼」を寄せているからだ。

アルボンは今年のF1で際立った活躍を見せており、サマーブレイク時点で選手権8位と、トップ4チーム以外では最高位につけている。キミ・アントネッリにわずか10ポイント差で、カルロス・サインツ(4勝)には公式セッション17勝9敗とリードしている。こうした活躍の場を彼は待ち望んでいた。

アルボンとフェルスタッペンの関係は良好で、アルボンは旧チームメイトを「グリッドで最も誤解されているドライバー」と最近のインタビューで評している。角田が苦しんでいる現状にもかかわらず、アルボンは復帰すればレッドブルのマシンの問題を「克服できる」と考えている。それは経験による強みだ。

しかしユウウィディヤらにとって残念なことに、ウィリアムズは早ければ2027年にも優勝を狙えると楽観している。そして来年の大幅なレギュレーション変更後、レッドブルの方が有利になる保証はない。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / アレクサンダー・アルボン