マックス・フェルスタッペン「今季初めて優勝を狙えるマシンだった」

レース後の会見では、アップグレードを投入したRB22について「今季初めて本当に優勝を争えるマシンだった」と評価。その一方で、レース中盤以降に発生したマシントラブルやタイトル争いへの課題についても率直に語った。
「今季初めて優勝を争える感触があった」
フェルスタッペンは今回のレースについて、ここまでのシーズンで最も手応えを感じた週末だったと振り返った。
「一番満足しているのは、今回初めて本当に優勝を争えると感じられたことだ」
序盤はルイス・ハミルトン(フェラーリ)との激しいバトルを繰り広げながらも、ラッセルとの差を着実に縮めていった。
「レース前半は本当に競争力があった。ルイスとのバトルで少しタイムは失ったけれど、その後もジョージとの差を縮め続けることができていた」
オーストリアGPでは新しいアップグレードパッケージが投入されたが、その効果についても高く評価した。
「チームはこのアップグレードを投入するために本当に懸命に働いてくれた。その努力が報われたと思うし、レースでは初めて本当に競争力を感じることができた。これまでよりも自信を持ってプッシュできたのは間違いなくポジティブな点だ」
アップグレードで何が改善されたのかと問われると、フェルスタッペンは笑みを浮かべながら端的に答えた。
「グリップが増えた。それだけだよ。コーナーを少し速く曲がれるようになったんだ」
レース後半を襲ったリアの異変
優勝争いを演じながらも、レース後半には突然ペースを失った。
フェルスタッペンによれば、原因はリア周りに発生した異常だったという。
「レースの半分くらいまでは本当に調子が良かった。でも途中からリアがおかしくなってしまった。バンプも縁石もトラクションも、すべてが突然ひどくなってしまった」
この症状は最後まで改善されず、本来のリズムで走ることができなかったと明かす。
「リアアクスルで何かが起きてペースを失い、その状態がチェッカーまで続いた。何が起きたのかはチームと調べなければならない」
さらに、レース中はブレーキにも問題を抱えていたことを初めて明かした。
「今日はブレーキも週末を通して一番良くなかった。それでも対処しながら走るしかなかったけれど、理想的な状態ではなかった」
また、終盤のピット戦略については、もう少し早く2回目のピットストップを行うべきだった可能性も認めた。
「振り返れば、あと数周早くピットへ入った方が良かったかもしれない。ジョージよりタイヤのデグラデーションは小さいと感じていたけれど、最後まで走るにはとても長いスティントになることも分かっていた。今となっては何とでも言えるけれど、あの数周で少しタイムを失い過ぎたかもしれない」

「タイトル争いには、まだ足りないものがある」
アップグレードによって前進した一方で、フェルスタッペンはタイトル争いを楽観視してはいない。
ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差が98ポイントまで広がっている現状について問われると、マシンだけでなくチーム全体として改善すべき点が残っていると語った。
「差はまだとても大きい。タイトルを争うためには、もっと総合力を高めなければならない」
さらに、表には見えない課題も存在すると明かした。
「スタートもそうだし、舞台裏で起きている手順上の問題もある。皆さんは知らないことも多いと思うけれど、僕たちは把握している。誰かを批判したいわけではない。チーム全員が現状を理解しているし、僕たちは常にベストを目指している。だからこそ、あらゆる部分を改善していかなければならない」
一方で、今回のレース内容には確かな前進を感じている。
「前戦では誰とも戦えず、ひとりで走っていただけだった。でも今回はタイヤのデグラデーションが大きいサーキットで最後まで優勝争いができた。それだけでも大きな進歩だ」
次戦シルバーストンについては、新レギュレーション下でエネルギーマネジメントがこれまで以上に難しくなると予想している。
「シミュレーターで何周か走ったけれど、思わず笑ってしまった。まるで別のサーキットだった。ほとんどバッテリーを使える場所がなく、ずっと全開に近い。これまでとはまったく違うレースになると思う」
レッドブルは今回のアップグレードで確かな前進を示した。しかしフェルスタッペンは、その成果に満足することなく、タイトル争いに加わるためにはさらなる改善が必要だと冷静に見据えていた。
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