フェルスタッペン ノリスへの“マックスを抜け”無線に即・最速ラップで返答

レッドブルのヘルムート・マルコは、フェルスタッペンがその無線を聞いた直後に最速ラップを連発し、ノリスとの差を一気に広げたことを明かし、「全てを完全に掌握していた」と称賛した。
ノリスを1コーナーで“ミスに追い込み”主導権掌握
フェルスタッペンは2番グリッドからスタートし、ターン1でポールのノリスを外側へ追いやる形でオーバーテイク。ノリスはイン側を守りすぎてワイドに膨らみ、そこをフェルスタッペンが突いて主導権を握った。
その後、ジョージ・ラッセルが序盤で追いすがったが、フェルスタッペンは冷静に対処。ラッセルが17周目に先にピットへ向かうと、ノリスが22周目、フェルスタッペンが25周目にピットインし、トップ3の順位は変わらず続いた。
「マックスを抜け」無線が届いた瞬間、連続最速で応答
レース後半、ノリスはペースを上げ、残り16周でラッセルをオーバーテイク。わずか数秒前方を走るフェルスタッペンへ向けて、マクラーレンは「マックスを捕まえに行く(We're going to get Max)」と無線。
フェルスタッペンはこのメッセージを知らされると、即座にペースを引き上げ最速ラップを記録。わずかな差を一気に広げ、最終的には20.7秒差でチェッカーを受けた。
燃料セーブを行っていた区間があったにも関わらず、この反応にマルコは驚いたという。
「もちろん我々はライバルのタイヤ状況も把握していたし、マクラーレンの“マックスを攻めろ”という無線は本当に面白かった。彼はそれを聞いた瞬間、何度も最速ラップを叩き出して見せた」とマルコは語った。
「全てを余裕を持ってやっていた。最後の方でランドは2〜3秒遅くなっていたが、それを生かせる相手もいなかった」

ローラン・メキース「必要な時に必ずペースを上げた」
レッドブルF1代表ローラン・メキースも、フェルスタッペンの“自在なペースコントロール”を称えた。
「必要な時に『少しペースを上げてくれ』と伝えると、毎回きっちり反応し、差を広げた。今日は本当にマスタークラスだった」
「週末はプラクティスが問題続きで準備が不十分だったにも関わらず、日曜にここまで強さを見せたのは素晴らしい。タイヤデグ、実行力、レースペース…すべてが完璧だった」
6勝目でタイトル戦線に復帰 ノリスとの差は24点
フェルスタッペンにとってラスベガスは今季6勝目。マクラーレン勢のレース後失格により、ランキングでは首位のノリスとの差が24点に縮まり、ピアストリとは同点に並んだ。
開幕時のマクラーレンの優位を考えれば驚異的な追い上げであり、9月のモンツァ以降のアップグレードによってレッドブルは再び勝てる車を取り戻した。
残るはカタールとアブダビ。フェルスタッペンは依然としてタイトル争いの中心にいる。
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