フェルスタッペンのレッドブルF1離脱条項 オーストリアGP終了時に失効

現在、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンはランキング3位につけており、5位のシャルル・ルクレールに対して57ポイントのリードを保っている。
もし今週末のスペインGP終了時点でこの差を50ポイント以上維持できれば、彼の現行契約に存在するとされる離脱条項は効力を失うことになる。
2028年まで有効とされるフェルスタッペンの契約は、昨年のレッドブル内の権力闘争が収束した時点で再交渉が行われたとされており、当初存在した「ヘルムート・マルコの離脱時に契約を解除できる条項」はすでに無効化されている。
ただし、選手権順位に基づく離脱条項の有効期限は6月末とされており、つまりオーストリアGP終了時点で選手権のトップ4に残っていれば、契約上の“裏口”は完全に閉ざされることになる。
フェルスタッペンには今冬、アストンマーティンF1への移籍説も浮上し、シルバーストンのチームが巨額オファーを提示したという報道も見られたが、最近ではこの噂は沈静化している。
一方で、それと入れ替わるように、フェルスタッペンが次の移籍先としてメルセデスF1を検討しているとの噂が根強く続いており、この動きはジョージ・ラッセルの契約更新交渉が予想以上に長引いていることとも関連していると見られている。

とはいえ、フェルスタッペンがスペインGP終了時点でルクレール、あるいはその時点でランキング5位に位置するドライバーに対して50ポイント以上のリードを維持していれば、少なくとも2026年におけるレッドブルF1残留は確定的となり、離脱条項の発効条件を満たす可能性は消滅する。
なお、ラッセルの契約更新に関しては、メルセデス側は「すべて計画通りに進んでいる」としており、新契約の協議は「スペインGP前後」に行われる見込みであった。2025年のラッセルは好調なスタートを切っており、そのパフォーマンスが彼の市場価値を押し上げている。
モナコGPの際、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、ラッセルとの交渉について次のように語っている。
「ジョージと私は今後どうするか完全に合意している。100%一致している。だから長引くようなことはない。それは我々のやり方ではない」
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