F1王者フェルスタッペンが告白 極秘テストと偽名「フランツ・ヘルマン」の真相
マックス・フェルスタッペンが、「フランツ・ヘルマン」という偽名でノルドシュライフェのレコードラップに挑んだ理由を明かした。

エミリア・ロマーニャGPのわずか1週間前、フェルスタッペンはフェラーリ296 GT3を駆ってニュルブルクリンクでテスト走行を実施。その際、周囲の注目を避けるため、車には「フランツ・ヘルマン」という偽名が記されていた。

レッドブルF1のエースであるフェルスタッペンは、以前からNLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)でのテストやセッティング走行を経験しており、この伝統のサーキットに強い情熱を抱いていることは周知の事実だ。

フェルスタッペンは先週金曜にエミール・フライ・レーシングのテストに参加し、非公式ながら7分47秒という驚異的なラップタイムを記録したとされている。

「フランツ・ヘルマン」の由来
この走行自体も注目に値するが、それ以上にモータースポーツ界を賑わせたのは「フランツ・ヘルマン」という偽名の由来だった。

エミリア・ロマーニャGPを控えた記者会見で、その名前の発想源について問われたフェルスタッペンは、以下のように答えた。

「偽名が必要だって言われたから、できるだけドイツっぽい名前にしようって思ったんだ」

なぜ偽名を使う必要があったのかを尋ねられると、彼はこう説明した。

「その方がエントリーリストに名前が載らないからさ。もし自分の名前が出てたら、朝8時には人が押しかけてくることになるだろ?」

「もちろん、現地に行けばバレるのは分かってた。でも少なくとも、朝8時とか9時くらいは静かに準備できる」

ニュル24時間参戦も視野
将来的なニュルブルクリンク24時間レースへの参戦について尋ねられたフェルスタッペンは、次のように語った。

「そうだね、将来的には出てみたいと思っている」

「だから今こうやって色々と経験を積んでいる。少しでも準備しておけば、いざ出る時に慌てずに済むからね」

フェルスタッペンはまた、「ノルドシュライフェを走っていて、ただ純粋に楽しんでいただけ」と述べ、「このサーキットを学ぶことが目的だった」と強調した。

マックス・フェルスタッペン F1 レッドブル・レーシング エミリア・ロマーニャGP

記録よりも“楽しさ”が優先
この日、フェルスタッペンが記録したとされる7分47秒というタイムは、公式のラップレコード(7分49秒5)を約2秒も上回る。

だが本人は「記録を狙ったわけではない」と強調する。

「自分にとっては、ラップレコードを破ろうとか、そういうことじゃなかった。ただ楽しみながら、チームと一緒にサーキットを学んでいたんだ。エミール・フライにとっても初めての経験だったからね」

「彼らの夢もまた、24時間レースに出ること。だから一緒にスピードを上げて、楽しく走っていた」

「天気にも恵まれたし、晴れていて最高のコンディションだった」

フェルスタッペンは現在、耐久レース出場に向けたライセンス取得について、関係機関と話し合いを進めていると明かした。

ラッセルもノルドシュライフェに関心
フェルスタッペンの偽名使用については、他のF1ドライバーたちからも笑いが起きた一方、ジョージ・ラッセルは彼の行動を羨ましがった。

ラッセルは、F1以外のレース活動にも強い興味を示しており、この件についてメルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフとも何度も話し合っているという。

「実のところ、何度も話してるよ。スケジュールを調整してでも、もっと運転の機会を増やしたいんだ」

「冬の間はiRacingでノルドシュライフェをよく走っていたし、ああいう活動にももっと関わりたいと思ってる」

「でも、F1ってスポンサー関連の仕事も多いし、移動もシミュレーターもチームとのミーティングもあるから、なかなか時間が取れないんだ」

「自家用ジェットがあれば移動も早いけどね。まあ、いつか絶対にやってみたいと思ってる」

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