トヨタ:WRC 第3戦 ラリー・メキシコ シェイクダウン レポート
3月8日(水)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコのシェイクダウンがラリーの中心となるレオンの近郊で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が4番手タイムを、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)が10番手タイムを記録。明日の競技開始に向けての最終準備作業を完了した。
高い気温と高い標高という、ふたつの困難な要素が戦いの鍵を握るラリー・メキシコは、チームにとって新たなる挑戦となる。ヤリスWRCにとってメキシコでの初走行となったシェイクダウンでは、ラリー本番のSSに近いタフな路面コンディションの5.31kmのグラベルコースを複数回走行。システムの最終チェックを行なうと共に、ラリー本番を想定した全開走行も実施してヤリスWRCのメキシコの道でのパフォーマンスを確認した。
ラリー・メキシコは2004年に初めてWRCのカレンダー入りを果たしたが、メキシコにおけるモータースポーツの歴史は非常に長い。1950年から1954年にかけて行なわれた有名な「カレラ・パナメリカーナ」は、メキシコ国内を縦断する公道レースとして世界中で話題になった。1954年に優勝したウンベルト・マリオーリの平均速度は222km/hと、とてつもなくハイスピードなレースだった。メキシコではモータースポーツの人気が非常に高く、今年はWRC以外にも、F1や、TOYOTA GAZOO Racing が参戦するFIA世界耐久選手権(WEC)など、ワールドクラスのモータースポーツイベントの開催が予定されている。
競技初日は、レオンから約400km離れたメキシコシティでオープニングステージが行なわれる。そのため、シェイクダウンを終えたラリーマシンは、トランスポーターに載せられて陸路メキシコシティへと旅立った。メキシコシティでは市の中心部の歴史的地区「ソカロ」でSS1として1.57kmのショートステージを2回走行する。競技開始は18時05分からと遅いスタートとなり、選手たちは走行終了後飛行機でレオンへと戻り、10日(金)からのグラベルステージに臨む。
トム・フォウラー (チーフエンジニア)
通常、他のラリーでは、タイヤをセーブするためシェイクダウンを全開で走る事は少ないのですが、今回はメキシコ特有の高い標高にエンジンのマッピングを適合させるため、あえて全開走行を行ないました。走行ごとにチューニング作業を行なった結果、エンジンの最適化が進み、最終的に2台のマシンともに満足できるタイムを記録しました。また、マシンには何も問題が生じなかったため、シェイクダウンではパフォーマンスの向上作業に集中することができました。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)
シェイクダウン最初の走行ではマシンのセッティングにあまり満足できなかったのですが、その後エンジンのマッピングを変更し、ダンパーの減衰力を調整したところ2回目の走行ではフィーリングがかなり良くなりました。そして、3回目の走行では本当に満足できるセッティングに仕上げることができました。これで、明日からの競技に自信を持って臨むことができますが、ラリー・メキシコはとても気温が高くタフなイベントであり、スプリントラリーというよりも耐久ラリー的な傾向が強いため、心して臨むつもりです。
ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)
全体的にとても良いフィーリングでシェイクダウンを走り終える事ができました。マシンには何も問題が発生しなかったため、エンジンのマッピング作業に集中し、良いセッティングを見つけることができたと思います。ラリー・メキシコはとても難しく長いラリーなので、競技最終日の日曜日がはるか先の事に感じられます。明日の木曜日はSS1を戦うためメキシコシティに向かいますが、メキシコはとても熱狂的で素晴らしいファンが多いので、今からとても楽しみです。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
高い気温と高い標高という、ふたつの困難な要素が戦いの鍵を握るラリー・メキシコは、チームにとって新たなる挑戦となる。ヤリスWRCにとってメキシコでの初走行となったシェイクダウンでは、ラリー本番のSSに近いタフな路面コンディションの5.31kmのグラベルコースを複数回走行。システムの最終チェックを行なうと共に、ラリー本番を想定した全開走行も実施してヤリスWRCのメキシコの道でのパフォーマンスを確認した。
ラリー・メキシコは2004年に初めてWRCのカレンダー入りを果たしたが、メキシコにおけるモータースポーツの歴史は非常に長い。1950年から1954年にかけて行なわれた有名な「カレラ・パナメリカーナ」は、メキシコ国内を縦断する公道レースとして世界中で話題になった。1954年に優勝したウンベルト・マリオーリの平均速度は222km/hと、とてつもなくハイスピードなレースだった。メキシコではモータースポーツの人気が非常に高く、今年はWRC以外にも、F1や、TOYOTA GAZOO Racing が参戦するFIA世界耐久選手権(WEC)など、ワールドクラスのモータースポーツイベントの開催が予定されている。
競技初日は、レオンから約400km離れたメキシコシティでオープニングステージが行なわれる。そのため、シェイクダウンを終えたラリーマシンは、トランスポーターに載せられて陸路メキシコシティへと旅立った。メキシコシティでは市の中心部の歴史的地区「ソカロ」でSS1として1.57kmのショートステージを2回走行する。競技開始は18時05分からと遅いスタートとなり、選手たちは走行終了後飛行機でレオンへと戻り、10日(金)からのグラベルステージに臨む。
トム・フォウラー (チーフエンジニア)
通常、他のラリーでは、タイヤをセーブするためシェイクダウンを全開で走る事は少ないのですが、今回はメキシコ特有の高い標高にエンジンのマッピングを適合させるため、あえて全開走行を行ないました。走行ごとにチューニング作業を行なった結果、エンジンの最適化が進み、最終的に2台のマシンともに満足できるタイムを記録しました。また、マシンには何も問題が生じなかったため、シェイクダウンではパフォーマンスの向上作業に集中することができました。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)
シェイクダウン最初の走行ではマシンのセッティングにあまり満足できなかったのですが、その後エンジンのマッピングを変更し、ダンパーの減衰力を調整したところ2回目の走行ではフィーリングがかなり良くなりました。そして、3回目の走行では本当に満足できるセッティングに仕上げることができました。これで、明日からの競技に自信を持って臨むことができますが、ラリー・メキシコはとても気温が高くタフなイベントであり、スプリントラリーというよりも耐久ラリー的な傾向が強いため、心して臨むつもりです。
ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)
全体的にとても良いフィーリングでシェイクダウンを走り終える事ができました。マシンには何も問題が発生しなかったため、エンジンのマッピング作業に集中し、良いセッティングを見つけることができたと思います。ラリー・メキシコはとても難しく長いラリーなので、競技最終日の日曜日がはるか先の事に感じられます。明日の木曜日はSS1を戦うためメキシコシティに向かいますが、メキシコはとても熱狂的で素晴らしいファンが多いので、今からとても楽しみです。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)