ハースF1チームがトヨタの拠点である富士スピードウェイでテストを行う理由

この2日間のテストは、トヨタとの技術提携の一環として行われ、一般観覧も可能となる。F1マシンでの走行は30歳の坪井翔にとって今回が初めてで、国内サーキットでのF1テストとしても異例の機会となる。
ハースはこれまでに、1月にスペイン・ヘレスでTPCを初開催。シーズン中にはスペインGPやバーレーンGPで平川亮がフリー走行(FP1)を担当し、スペインでは宮田莉朋もF1テストデビューを果たした。また、トヨタ所属の小林可夢偉もポール・リカールでVF-23を走らせている。
今回の富士テストは、2008年以来F1が開催されていないこのコースでのF1マシン走行となる。トヨタとハースの提携発表も同地で行われており、両者にとっては特別な意味を持つ。
トヨタ・ガズーレーシングのグローバルモータースポーツ統括責任者・梶雅文は、「このTPCは人材育成という『人』の要素に焦点を当てた取り組みの一部」と語り、坪井翔のF1挑戦が他のトヨタドライバーにも刺激を与えるとした。
「トヨタのメカニックやエンジニアも現地に参加し、F1という最高峰の技術とスキルに間近で触れることで、大きな成長につながると信じている」と梶は強調した。
チーム代表の小松礼雄も、「トヨタのホームサーキットでテストを実施する意義は非常に大きい」と語り、さらに「スーパーフォーミュラのチャンピオンである坪井翔にF1初走行の機会を提供できるのはとても嬉しいこと」だと述べた。
「平川亮の才能にはすでに大きな信頼を寄せており、彼のフィードバックにも引き続き期待している。ファン公開型でVF-23を走らせられるのも素晴らしいことで、日本のF1ファンの情熱を間近で感じられる貴重な機会になるだろう」と締めくくった。

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