WRC:トヨタ 第4戦 ラリー・エストニア プレビュー
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、9月4日(金)から6日(日)にかけてエストニアのタルトゥを中心に開催される、FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦「ラリー・エストニア」に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。WRC初開催のエストニアで、マニュファクチャラー選手権およびドライバー/コ・ドライバー選手権のリードをさらに拡げるべく、チーム一丸となって戦う。
2020年のWRCは、開幕戦のラリー・モンテカルロでオジエが2位、エバンスが3位に入りました。続く第2戦ラリー・スウェーデンではエバンスが優勝し、ロバンペラが初表彰台となる3位でフィニッシュした。第3戦ラリー・メキシコではオジエが優勝を飾り、ドライバー選手権首位に浮上。エバンスはオジエと8ポイント差の選手権2位に、ロバンペラは選手権4位につけた。また、チームもマニュファクチャラー選手権首位の座を21ポイント差で守るなど、良い形で序盤の3戦を戦い抜いた。しかし、その後新型コロナウイルスCOVID-19の世界的な蔓延により、多くのラリーが中止や延期を余儀なくされ、シーズンも中断。再開に向けてはCOVID-19の影響が少ない国でのイベントが新たにカレンダーに組み込まれ、ラリー・エストニアが初めてWRCとして開催されることになった。
ラリー・エストニアは以前から国際的なイベントを開催しており、近年はWRCラリー・フィンランドの前哨戦として多くのトップチームや選手を迎えていた。昨年の大会はWRC誘致を目的とした「プロモーションイベント」として行なわれ、WRCの全マニュファクチャラーが参戦。その中で、ヤリスWRCは2年連続で総合優勝を飾った。昨年の時点でWRC開催に向けての準備は既に整っていたが、今年はCOVID-19対策も徹底的に行い、選手を含むラリー関係者全員と観客、そして地元の人々が、安全に参加できるよう、主催者は最大限の注意を払い準備を進めている。
ラリー・エストニアは非常にハイスピードなグラベルステージが大部分を占め、クレスト(丘)やジャンプも多くある。全体的にはラリー・フィンランドと似た特徴を持つラリーだが、砂利が多い路面はフィンランドよりも滑りやすく、ドライコンディションでは出走順が早い選手が不利な条件となる。チームは、規制緩和後ヤリスWRCのテストをフィンランドとエストニアで行ない、先週末はロウナ・エスティ・ラリー(南エストニア・ラリー)にも3台体制で出場するなど、シーズン再開に向けて準備を進めてきた。ラリー・エストニアのサービスパークは、エストニア第2の都市であるタルトゥのラーディ旧空軍基地に置かれ、競技は金曜日から日曜日にかけて3日間行われる。ただし、金曜日はサービスパークの近くでショートステージが1本のみ行なわれ、他の16本のステージは土曜日と日曜日に集中している。土曜日は午前中に5本のステージを走行し、昼間のサービスをはさんで同じステージを再走する。日曜日は、3本のステージを各2回、サービスをはさむことなく走行する。SSの数は全部で17本、その合計距離は232.64kmと、300km以上ある他のWRCイベントよりもかなり短い距離での戦いとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
この瞬間を待ち望んでいたファンの皆さんやパートナーのためにも、再びラリーに参戦できることを嬉しく思います。このような困難な時期に、人々に楽しみをもたらすことができれば幸いです。今となっては遠い昔のことのようにも感じますが、シーズンの始まりは我々にとって非常にポジティブなものだったので、これからもそれを維持して行きたいと思います。ドライバーたちはエストニアのステージにそれほど慣れていませんが、ステージはとても高速で、我々のクルマに合っていると思います。この数週間で可能な限りの準備をしてきたので、上位争いができることを期待しています。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)
久々にラリーに参戦できることを嬉しく思います。ラリー・エストニアは自分たちを含む多くの選手にとって初めての経験になりますが、新たな挑戦は、いつだって心躍るものです。ステージは非常にハイスピードで、きっと厳しいラリーになるでしょう。ヤリスWRCはそのような速いステージでも自信をもって走れますし、フィンランドとエストニアでのテストを経て、クルマに良いフィーリングを感じています。また、先週のラリー出場も準備の助けになりました。というのも、このような長い休みの後では、すぐに限界を見極めるのは簡単ではないからです。今回はステージの出走順が1番となりますが、9月の天候がその不利な条件を和らげてくれることを期待しています。目標は、ベストを尽くして戦うことです。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
競技に出場するのは久しぶりです。テストで運転の感覚を取り戻すことはできましたが、やはり実戦に勝るものはありません。ラリー・エストニアはWRC初開催となりますが、昨年このイベントに参加していたのはラッキーでした。私にとってはあまり良い結果にはなりませんでしたが、それでも楽しめましたし、少しではありますが予想ができるようにもなりました。ステージはとても速く、フィンランドに似ているところもあります。しかしジャンプは少なく、場所によってはさらにハイスピードです。そして、我々のクルマが、そのような高速グラベルロードで力強いことはテストで確認できています。我々が高い戦闘力を備えていることを期待し、ラリーで力を最大限発揮できることを願っています。
カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
エストニアの道はとても速く、流れるようなコーナーが多いのですが、狭くてテクニカルな区間もあり、非常にトリッキーなラリーになるでしょう。アクセル全開で走るようなステージが大部分ですが、正確な走りが求められる場所もあります。長い休みがあったので、序盤からスピードを上げるのは簡単ではありませんが、良いテストができたので準備はできています。いろいろな気象条件でドライブすることができたのは、いい経験になりました。私はこのクルマでまだ3回しかWRCに出場していないので、残りのシーズンもまだまだ学びを続ける必要がありますが、今回のエストニアは自分に合ったラリーだと思うので、良い結果を期待しています。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
2020年のWRCは、開幕戦のラリー・モンテカルロでオジエが2位、エバンスが3位に入りました。続く第2戦ラリー・スウェーデンではエバンスが優勝し、ロバンペラが初表彰台となる3位でフィニッシュした。第3戦ラリー・メキシコではオジエが優勝を飾り、ドライバー選手権首位に浮上。エバンスはオジエと8ポイント差の選手権2位に、ロバンペラは選手権4位につけた。また、チームもマニュファクチャラー選手権首位の座を21ポイント差で守るなど、良い形で序盤の3戦を戦い抜いた。しかし、その後新型コロナウイルスCOVID-19の世界的な蔓延により、多くのラリーが中止や延期を余儀なくされ、シーズンも中断。再開に向けてはCOVID-19の影響が少ない国でのイベントが新たにカレンダーに組み込まれ、ラリー・エストニアが初めてWRCとして開催されることになった。
ラリー・エストニアは以前から国際的なイベントを開催しており、近年はWRCラリー・フィンランドの前哨戦として多くのトップチームや選手を迎えていた。昨年の大会はWRC誘致を目的とした「プロモーションイベント」として行なわれ、WRCの全マニュファクチャラーが参戦。その中で、ヤリスWRCは2年連続で総合優勝を飾った。昨年の時点でWRC開催に向けての準備は既に整っていたが、今年はCOVID-19対策も徹底的に行い、選手を含むラリー関係者全員と観客、そして地元の人々が、安全に参加できるよう、主催者は最大限の注意を払い準備を進めている。
ラリー・エストニアは非常にハイスピードなグラベルステージが大部分を占め、クレスト(丘)やジャンプも多くある。全体的にはラリー・フィンランドと似た特徴を持つラリーだが、砂利が多い路面はフィンランドよりも滑りやすく、ドライコンディションでは出走順が早い選手が不利な条件となる。チームは、規制緩和後ヤリスWRCのテストをフィンランドとエストニアで行ない、先週末はロウナ・エスティ・ラリー(南エストニア・ラリー)にも3台体制で出場するなど、シーズン再開に向けて準備を進めてきた。ラリー・エストニアのサービスパークは、エストニア第2の都市であるタルトゥのラーディ旧空軍基地に置かれ、競技は金曜日から日曜日にかけて3日間行われる。ただし、金曜日はサービスパークの近くでショートステージが1本のみ行なわれ、他の16本のステージは土曜日と日曜日に集中している。土曜日は午前中に5本のステージを走行し、昼間のサービスをはさんで同じステージを再走する。日曜日は、3本のステージを各2回、サービスをはさむことなく走行する。SSの数は全部で17本、その合計距離は232.64kmと、300km以上ある他のWRCイベントよりもかなり短い距離での戦いとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
この瞬間を待ち望んでいたファンの皆さんやパートナーのためにも、再びラリーに参戦できることを嬉しく思います。このような困難な時期に、人々に楽しみをもたらすことができれば幸いです。今となっては遠い昔のことのようにも感じますが、シーズンの始まりは我々にとって非常にポジティブなものだったので、これからもそれを維持して行きたいと思います。ドライバーたちはエストニアのステージにそれほど慣れていませんが、ステージはとても高速で、我々のクルマに合っていると思います。この数週間で可能な限りの準備をしてきたので、上位争いができることを期待しています。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)
久々にラリーに参戦できることを嬉しく思います。ラリー・エストニアは自分たちを含む多くの選手にとって初めての経験になりますが、新たな挑戦は、いつだって心躍るものです。ステージは非常にハイスピードで、きっと厳しいラリーになるでしょう。ヤリスWRCはそのような速いステージでも自信をもって走れますし、フィンランドとエストニアでのテストを経て、クルマに良いフィーリングを感じています。また、先週のラリー出場も準備の助けになりました。というのも、このような長い休みの後では、すぐに限界を見極めるのは簡単ではないからです。今回はステージの出走順が1番となりますが、9月の天候がその不利な条件を和らげてくれることを期待しています。目標は、ベストを尽くして戦うことです。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
競技に出場するのは久しぶりです。テストで運転の感覚を取り戻すことはできましたが、やはり実戦に勝るものはありません。ラリー・エストニアはWRC初開催となりますが、昨年このイベントに参加していたのはラッキーでした。私にとってはあまり良い結果にはなりませんでしたが、それでも楽しめましたし、少しではありますが予想ができるようにもなりました。ステージはとても速く、フィンランドに似ているところもあります。しかしジャンプは少なく、場所によってはさらにハイスピードです。そして、我々のクルマが、そのような高速グラベルロードで力強いことはテストで確認できています。我々が高い戦闘力を備えていることを期待し、ラリーで力を最大限発揮できることを願っています。
カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
エストニアの道はとても速く、流れるようなコーナーが多いのですが、狭くてテクニカルな区間もあり、非常にトリッキーなラリーになるでしょう。アクセル全開で走るようなステージが大部分ですが、正確な走りが求められる場所もあります。長い休みがあったので、序盤からスピードを上げるのは簡単ではありませんが、良いテストができたので準備はできています。いろいろな気象条件でドライブすることができたのは、いい経験になりました。私はこのクルマでまだ3回しかWRCに出場していないので、残りのシーズンもまだまだ学びを続ける必要がありますが、今回のエストニアは自分に合ったラリーだと思うので、良い結果を期待しています。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)