ジョン・ハウエット Q&A 「TF109の開発を継続する」
トヨタF1のジョン・ハウエットがシーズン前半と今後そして来シーズンについて語った。
チームの視点から見て、今シーズンここまでをどのように評価していますか?
シーズン半ばを過ぎ、ここまで何度か上位の結果を残してきた。我々には競争力の高いクルマもある。だから当然、我々はもっと良い結果を求めており、もっと頻繁に表彰台を獲得できると期待していた。ただし、自分たちのクルマの基本的な速さに関しては比較的嬉しく感じている。シーズンの開幕であれほど成功したことは大いに満足できたし、また、序盤の4戦において、我々がトップ3の一角を担っていたことも明らかだ。それ以降、他チームとの相対的なパフォーマンスはこちらが上だったり下だったりしたが、とにかく必要なのはクルマのパフォーマンスをもっと上積みし、そして今手にしているパッケージから最大限のものを引き出すことだ。
シーズンここまでで、あなたにとってのハイライトと言える場面はありましたか?
チームの全員にとって、バーレーンGPでのトヨタのフロントロー独占は誇れる瞬間だったし、2台のトヨタのクルマが集団の先頭を走り、周回を重ねる中で最速ラップを記録できたことはとても特別なことだった。もちろん、チェッカーフラッグまであのまま続いてほしいと我々は願っていたが、そうはならなかった。我々は結果が求められる世界にいるのだから、私にとってのここまでのハイライトはオーストラリアとマレーシアでの表彰台フィニッシュだ。というのも、あの結果が、“我々は2009年の優勝争いの一角である”という確信を裏付けてくれたからだ。2009年にはまだたくさんのチャンスが残されており、今年の最大のハイライトはこれから訪れると私は固く信じている。
開発のペースには満足していますか?
開発に関して、我々はここまでずっと集中力を保ちながら野心的に進めてきた。TF109に対しどれほど多くの開発が行われてきたのか、たぶん外部の人間にははっきりと分からないかもしれないが、我々は特に空力開発に集中しつつ、考えられるあらゆる分野を改善するために本当に一生懸命開発を進めている。シーズン開幕時の我々の開発スケジュールは非常に野心的なものだったが、我々はその予定に従ってここまで開発を押し進めてきた。今シーズンは何度か大きな進歩を成し遂げることができ、それが間違いなくパフォーマンスの向上をもたらしてくれた。
トヨタの目標は今も今シーズン中に優勝することですか?
我々の組織はレースに勝つために存在している。だから常にそれが目標であり、今年は今まで以上にその目標達成に近づいていると信じている。我々がグランプリ初優勝を実現する一番確実な方法は、パフォーマンスを向上させるべく、妥協のない開発プログラムを追求していくことだ。開発にはチーム全体の努力が求められるが、現在はTF109の非常に大きな潜在能力を現実に発揮できるよう、チームの全員が一丸となり、全力で仕事を続けている。残されたシーズンがどのように進んでいくのかはこれから目にすることになるが、我々は今年優勝すべく自らの仕事に情熱を注ぎ、献身的な姿勢でがんばっている。
ヤルノとティモのパフォーマンスをどのように評価していますか?
彼らは、我々が期待していた通り、高い水準のパフォーマンスを発揮しているし、2人とも本物の競争力を持つ今年のクルマから結果を引き出す役目をしっかりと果たしてくれている。ティモは雨天のレースで特に力強かったし、彼は間違いなくF1で最速のドライバーの1人だ。彼はドライバーとして今も成長を続けており、これから年月を重ねるうちに、更に良くなっていくと私は確信している。ヤルノが1周アタックで非常に速いことは誰もが知っている通りだし、レースでは他のドライバーと戦う質の高い走りを見せ続けている。彼のやる気は今も100パーセントだし、クルマを改良するため、非常にポジティブなやり方でチームを鼓舞している。
シーズン全般に関しては如何でしょう?
F1はどのくらい健全なのでしょう?「ここまではエキサイティングなシーズンだったし、ファンの人々は、今までとは違うチームが先頭を争う光景を楽しんでいると思う。しかし、恐らくは“政治”がF1に暗い影を投げかけてしまったと言えるだろう。新コンコルド協定に各チームが署名した今、我々は将来を見据えて、F1というスポーツをより良いものにし、株主のために、そして特にファンのみんなのために、更なる価値をもたらしていくことが重要だ。F1は比類のないほど強力なスポーツブランドであり続けており、今も非常に大規模なファン層を有している。我々はF1を大いに誇りに思うべきだが、絶対に自己満足に陥ってはいけない。
チームは現在もTF109の開発を続けているのですか? それとも既に2010年の開発に切り替えたのでしょうか?
我々にはまだ今シーズン中に実現すべき目標があるため、2010年用のクルマの開発に全てを切り替えることはまだ考えていない。以前から計画されている通り、2010年のクルマの開発作業もかなりの規模で進んでいるが、我々は現在もTF109から更なるパフォーマンスを引き出すべく、懸命に仕事を続けている。今年はクルマの基本的な戦闘力が非常に高いため、開発を遅れずに進めて自分たちのパッケージが持つ潜在能力の全てを引き出すことが課題となっている。我々には、自分たち自身と我々のパートナーとファンに対し、全力で開発プログラムをプッシュし続ける義務があるが、更に重要なのは、先頭を走るクルマが我々の手の届かない場所にいるわけではないと分かっているということだ。従って我々は、少しでもパフォーマンスを上積みするためにこれからも戦い続けなければならない。
来年以降についてですが、トヨタは更なる進化を遂げられるでしょうか? あなたはどう予想していますか?
更なる改善を目指して恒常的に努力することは、トヨタのチャレンジ精神及びDNAの一部であり、そしてこれは現在進行形のプロセスでもある。従って、言うまでもなく我々は更なる進化ができると予想している。特定の目標について話すのはまだ早すぎるのは明らかだが、我々のチームは勝つために存在しているのだから、当然、それが目標になる。ただし、2009年中に達成したいことはまだたくさんあり、とにかく今はその実現に向けて我々は集中している。
カテゴリー: F1 / トヨタ
チームの視点から見て、今シーズンここまでをどのように評価していますか?
シーズン半ばを過ぎ、ここまで何度か上位の結果を残してきた。我々には競争力の高いクルマもある。だから当然、我々はもっと良い結果を求めており、もっと頻繁に表彰台を獲得できると期待していた。ただし、自分たちのクルマの基本的な速さに関しては比較的嬉しく感じている。シーズンの開幕であれほど成功したことは大いに満足できたし、また、序盤の4戦において、我々がトップ3の一角を担っていたことも明らかだ。それ以降、他チームとの相対的なパフォーマンスはこちらが上だったり下だったりしたが、とにかく必要なのはクルマのパフォーマンスをもっと上積みし、そして今手にしているパッケージから最大限のものを引き出すことだ。
シーズンここまでで、あなたにとってのハイライトと言える場面はありましたか?
チームの全員にとって、バーレーンGPでのトヨタのフロントロー独占は誇れる瞬間だったし、2台のトヨタのクルマが集団の先頭を走り、周回を重ねる中で最速ラップを記録できたことはとても特別なことだった。もちろん、チェッカーフラッグまであのまま続いてほしいと我々は願っていたが、そうはならなかった。我々は結果が求められる世界にいるのだから、私にとってのここまでのハイライトはオーストラリアとマレーシアでの表彰台フィニッシュだ。というのも、あの結果が、“我々は2009年の優勝争いの一角である”という確信を裏付けてくれたからだ。2009年にはまだたくさんのチャンスが残されており、今年の最大のハイライトはこれから訪れると私は固く信じている。
開発のペースには満足していますか?
開発に関して、我々はここまでずっと集中力を保ちながら野心的に進めてきた。TF109に対しどれほど多くの開発が行われてきたのか、たぶん外部の人間にははっきりと分からないかもしれないが、我々は特に空力開発に集中しつつ、考えられるあらゆる分野を改善するために本当に一生懸命開発を進めている。シーズン開幕時の我々の開発スケジュールは非常に野心的なものだったが、我々はその予定に従ってここまで開発を押し進めてきた。今シーズンは何度か大きな進歩を成し遂げることができ、それが間違いなくパフォーマンスの向上をもたらしてくれた。
トヨタの目標は今も今シーズン中に優勝することですか?
我々の組織はレースに勝つために存在している。だから常にそれが目標であり、今年は今まで以上にその目標達成に近づいていると信じている。我々がグランプリ初優勝を実現する一番確実な方法は、パフォーマンスを向上させるべく、妥協のない開発プログラムを追求していくことだ。開発にはチーム全体の努力が求められるが、現在はTF109の非常に大きな潜在能力を現実に発揮できるよう、チームの全員が一丸となり、全力で仕事を続けている。残されたシーズンがどのように進んでいくのかはこれから目にすることになるが、我々は今年優勝すべく自らの仕事に情熱を注ぎ、献身的な姿勢でがんばっている。
ヤルノとティモのパフォーマンスをどのように評価していますか?
彼らは、我々が期待していた通り、高い水準のパフォーマンスを発揮しているし、2人とも本物の競争力を持つ今年のクルマから結果を引き出す役目をしっかりと果たしてくれている。ティモは雨天のレースで特に力強かったし、彼は間違いなくF1で最速のドライバーの1人だ。彼はドライバーとして今も成長を続けており、これから年月を重ねるうちに、更に良くなっていくと私は確信している。ヤルノが1周アタックで非常に速いことは誰もが知っている通りだし、レースでは他のドライバーと戦う質の高い走りを見せ続けている。彼のやる気は今も100パーセントだし、クルマを改良するため、非常にポジティブなやり方でチームを鼓舞している。
シーズン全般に関しては如何でしょう?
F1はどのくらい健全なのでしょう?「ここまではエキサイティングなシーズンだったし、ファンの人々は、今までとは違うチームが先頭を争う光景を楽しんでいると思う。しかし、恐らくは“政治”がF1に暗い影を投げかけてしまったと言えるだろう。新コンコルド協定に各チームが署名した今、我々は将来を見据えて、F1というスポーツをより良いものにし、株主のために、そして特にファンのみんなのために、更なる価値をもたらしていくことが重要だ。F1は比類のないほど強力なスポーツブランドであり続けており、今も非常に大規模なファン層を有している。我々はF1を大いに誇りに思うべきだが、絶対に自己満足に陥ってはいけない。
チームは現在もTF109の開発を続けているのですか? それとも既に2010年の開発に切り替えたのでしょうか?
我々にはまだ今シーズン中に実現すべき目標があるため、2010年用のクルマの開発に全てを切り替えることはまだ考えていない。以前から計画されている通り、2010年のクルマの開発作業もかなりの規模で進んでいるが、我々は現在もTF109から更なるパフォーマンスを引き出すべく、懸命に仕事を続けている。今年はクルマの基本的な戦闘力が非常に高いため、開発を遅れずに進めて自分たちのパッケージが持つ潜在能力の全てを引き出すことが課題となっている。我々には、自分たち自身と我々のパートナーとファンに対し、全力で開発プログラムをプッシュし続ける義務があるが、更に重要なのは、先頭を走るクルマが我々の手の届かない場所にいるわけではないと分かっているということだ。従って我々は、少しでもパフォーマンスを上積みするためにこれからも戦い続けなければならない。
来年以降についてですが、トヨタは更なる進化を遂げられるでしょうか? あなたはどう予想していますか?
更なる改善を目指して恒常的に努力することは、トヨタのチャレンジ精神及びDNAの一部であり、そしてこれは現在進行形のプロセスでもある。従って、言うまでもなく我々は更なる進化ができると予想している。特定の目標について話すのはまだ早すぎるのは明らかだが、我々のチームは勝つために存在しているのだから、当然、それが目標になる。ただし、2009年中に達成したいことはまだたくさんあり、とにかく今はその実現に向けて我々は集中している。
カテゴリー: F1 / トヨタ