F1中国GPでスタート練習拡大 フォーメーションラップ変更は見送り
FIA(国際自動車連盟)は2026年F1中国GPに向けて、スタート時の安全性への懸念を和らげるため、新たな手順を導入した。これによりドライバーは、各セッション後に追加のプラクティススタートを行えるようになる。

一方で、ジョージ・ラッセルらが問題視していたフォーメーションラップ中のバッテリー再充電制限については、一部チームから見直しを求める声が上がっていたものの、変更は行われないことが決まった。

2026年F1開幕戦オーストラリアGPでは、スタート時の加速のばらつきが大きな話題となった。とくにフランコ・コラピントとリアム・ローソンが接触しかけた場面を受け、多くのドライバーが重大事故の危険性を懸念していた。

2026年型F1マシンは、スタートに向けた準備手順が複雑になっているうえ、バッテリーマネジメントも難しく、わずかなミスで極端に悪いスタートにつながりやすい状況にある。キャデラックF1チームのセルジオ・ペレスも、中国GPを前に危機感をあらわにしていた。

「大きなクラッシュが起きるのは時間の問題だ」とペレスは語った。

FIAと各チームが中国GP前に協議
オーストラリアGPで起きた混乱を受け、木曜日にはFIAと各チームの間で、中国GPに向けた改善策が話し合われた。

議論の中では、オーストラリアでバッテリーマネジメントに影響したフォーメーションラップ中の再充電制限を緩和する案も検討された。しかし最終的には、この変更は導入しない方針となった。

制限を引き上げれば、ドライバーがより激しく加速と減速を繰り返すことにつながり、別の問題や予期しない副作用を招く可能性があると判断されたためだ。

この判断の背景には、とくにフェラーリが、スタート規則を急いで変更することに慎重だったこともある。チームによっては、設計上の選択によって発進を決めるのが難しくなっており、そうした事情を踏まえずにルールを変えるべきではないという考えがあった。

各セッション後に追加スタート練習が可能に
フォーメーションラップの再充電制限は維持される一方で、FIAはドライバーがスタートをより多く練習できる余地を与えることにした。

中国GPの最初のプラクティス開始前に配布された改訂イベントノートの中で、F1レースディレクターのルイ・マルケスは、今後ドライバーが各セッション後に追加で2周を行い、その中でスタート練習を実施できると明らかにした。

マルケスは、チェッカーフラッグ後にドライバーは「各ラップでグリッド上に停止してプラクティススタートを行うことのみを目的として、さらに2周を完了してよい」と記している。

今回の措置は、2026年型F1マシン特有の難しいスタート手順に対応するための応急策といえる。根本的なレギュレーション変更は見送られたが、少なくとも中国GPでは、各ドライバーがより多くの確認作業を行ったうえで決勝スタートを迎えることになる。

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カテゴリー: F1 / F1中国GP / FIA(国際自動車連盟)