フェルナンド・アロンソ F1中国GP会見 メディア批判「3位でも17位でも同じ」

開幕戦オーストラリアGPで厳しいスタートを切ったなかでも、アロンソはチームの一員として困難を受け止める姿勢を強調した。
一方、過去のホンダ時代をめぐる報道や、自身に向けられてきた評価についても踏み込み、メディアの論調が状況を誇張してきたとの認識をにじませた。
「勝てなければ同じ痛み」と強調
エイドリアン・ニューウェイが言及した「精神的に難しい時期」にいるのではないかと問われたアロンソは、「ニューウェイが言ったような“精神的に難しい時期”にいるのかって? 思われているほど厳しくはない」と語った。
「理想的な状況ではない。みんな勝ちたいと思っている。今年は22人のドライバーがいる。勝つのは1人で、残る21人はみんな精神的に厳しい状態にある。なぜなら、僕にとっては3位でも5位でも17位でも、それほど大きな違いはないからだ」
「僕はとても幸運だったし、特別なキャリアを歩んできた。F1のさまざまな時代を経験し、ドライブを楽しんできた。そしてキャリアの半分では競争力のあるクルマにも恵まれ、このカテゴリーで100回以上表彰台に上がることができた」
「だから今の僕にとって、1位以外のどんな順位で終わっても痛みは同じだ。もちろん今はチームと一緒にこの道の途中にいて、理想的なスタートではない。だが、これはアストンマーティンとホンダの協力関係の初年度であり、この時期を乗り越えなければならない。僕はできる限り助けるつもりだ」
10年前との違いをどう見ているのか
現在の姿勢は、マクラーレン・ホンダ時代の10年前とは対照的にも映る。だがアロンソ自身は、当時の状況も今あらためて見れば、そこまで極端に違うものではなかったと受け止めている。
「今は物事を違う視点で、より成熟した見方で見られていると思う。でも10年前も、改めて振り返れば、そこまでドラマチックなものではなかったと思う」
「これがF1であり、非常にメディア主導のスポーツなんだ。チームメイトと争うだけで何度かタイトルを勝てば、君は神のように扱われる。逆に苦しんで難しい時期を過ごせば、すべてが何倍にも増幅される」

ホンダ批判と見られた過去への再言及
アロンソはさらに、10年前の自分に向けられた批判が、今になって違って見え始めているのではないかとも語った。当時は自身だけが過激にホンダを批判していたかのように受け止められたが、実際にはチーム全体が同じ問題意識を持っていたと説明している。
「10年たって、当時の僕に対して人々が抱いていた印象のいくつかは変わったのかもしれない。今なら、10年前の僕が正しかったと思っている人もいるかもしれない」
「なぜなら、僕にとって最大の驚きは、10年前のマクラーレンでストフェル・バンドーンも、ジェンソン・バトンも、そして僕自身も、プロジェクトやパワーユニットが十分に成熟していないと言っていたことだからだ。みんなはいつもフェルナンドのことだけを覚えているようだけど、同じことを言っていたのは僕だけではなかった」
「今では誰もがそのことを理解しているように見える。だが当時は、批判している僕だけが狂っているかのように見られていた。たしかに無線ではフラストレーションが爆発した瞬間もあった。2度のワールドチャンピオンであり、競争心の強いドライバーとして、あの状況に満足できるはずがなかった」
「今できるのは働き、助けること」
そのうえでアロンソは、現在の自分にできることは責任を押し付けることではなく、チームの一員として改善に力を尽くすことだと強調した。短期的な解決策はないと理解しながらも、ホンダとともに前進していく覚悟を示している。
「今は、みんなが現在の状況を見て、以前より少し僕たちに好意的で、問題をよりよく理解してくれているように感じる」
「チームの中で僕にできるのは、ただもっと働くこと、そしてホンダをできる限り助けようとすることだけだ。僕たちはひとつのチームだ。厳しいスタートになったが、これが長く続かないことを願っている。ただ、すぐに解決できる問題でもないことは分かっている」
カテゴリー: F1 / フェルナンド・アロンソ / ホンダF1 / F1中国GP / アストンマーティンF1チーム
