F1 トロロッソ ホンダF1 モナコグランプリ 2018年のF1世界選手
トロロッソ・ホンダは、F1モナコGPの木曜フリー走行で、ブレンドン・ハートレーが11番手、ピエール・ガスリーが14番手だった。

2018年シーズン第6戦となる伝統のモナコGPが、ついにその幕を開けた。モナコ特有の変則スケジュールにより、金曜日は走行がないため、24日(木)にプラクティス1、プラクティス2が行われた。

午前11時、快晴で迎えたプラクティス1で、チームは今季初めて使用するハイパーソフトタイヤの感触を確かめながらロングランも行い、ブレンドン・ハートレーが全車中最も多い46周を消化、ピエール・ガスリーも38周を周回し、順調にプログラムをこなした。このセッションでハートレーは12番手、ガスリーは14番手のタイムを記録している。

やや雲も広がり、気温21℃で迎えたプラクティス2は午後3時にスタート。序盤には路面の補修作業でセッションが中断する場面もあったが、ブレンドン・ハートレー、ピエール・ガスリーはともに順調にセッティングを進めた。ベストラップでは、ハートレーが1分13秒222で11番手、ガスリーが1分13秒410で14番手だったが、これはトラフィックに引っかかってのタイムで、チームとしては好感触でセッションを終えている。

パワーユニットは、これまでのデータと前戦スペインGP後に行われたテストのデータを基に、低速域でのエネルギーマネージメントに重点をおいた調整と、モナコ独特のコース特性に合わせたドライバビリティの調整を行い、トラブルなく初日を終えている。
モナコGPは、26日(土)の正午(日本時間午後7時)よりプラクティス3、午後3時(日本時間午後10時)より予選が行われる。

ブレンドン・ハートレー (11番手)
「今日はポジティブな一日でした。F1マシンで初めてモナコの市街地を走ることができ、すばらしい体験になりました! ウォールのすぐ近くを駆け抜けていくのは、なにものにも代えがたい気持ちになります。パフォーマンスに関しては、ハイパーソフトを履いた僕たちのマシンはトップ10に入るポテンシャルがあると思います。午前のFP1では12番手でしたが、ハードコンパウンドの方がポジティブな感触が得られました。午後のFP2では再びハイパーソフトを装着して挑み、11番手でした。しかし前のマシンとも後方のマシンとも差がわずかなので、タイトな戦いになっています。ライバル勢と戦える速さはあるはずなので、まずはQ3進出を果たしたいです。中団争いはかなりタイトなので、予選でいいグリッドを獲得するためには、いい戦略と運が必要になりそうです。新しい空力パーツを導入できて嬉しいです! チームはこのアップデートを実現するために本当にいい仕事をしてくれました。あとは予選でできる限り前のグリッドを獲得するべく、全力を尽くします」

ピエール・ガスリー (14番手)
「再びモナコの市街地サーキットを走ることができて嬉しいです! 最後に走ったのは2016年でした。ここはカレンダー屈指のサーキットなので、ここにまた戻ってこれて、幸せな気持ちです。今日はいくつかのことを試しました。感触としては、7番手からその後方の中間あたりにいるという感じです。なので、レースウイークを通してかなりタイトな戦いが続きそうです。今はまだベストなセッティングを探している最中ですが、ブレンドンは今日の時点ですでにかなりいい走りをしていました。今夜は、今日得たデータを解析して、最も速いパッケージを見つけなくてはなりません。マシンには速さがあるので、あとコンマ数秒さえ上げられればトップ10に食い込めると思います。まずはそこを目標に、作業を進めます」

ジョナサン・エドルズ (チーフエンジニア)
「今日はチームにとって順調な一日でした。モンテカルロ市街地サーキットはレイアウトがユニークなため、ほかのサーキットと比べてかなり異なるセットアップが要求されます。ドライバーの力量がすべてのサーキットで重要なのは言うまでもありませんが、ここモナコでは、安定性が高く、自信を持ってドライビングできるマシンをセットアップするのが非常に重要です。ハートレーとガスリーはどちらもF1マシンでここを走った経験がないため、両セッションでできるだけ多く周回するように心がけました。FP1では、両ドライバーが予定されていたプログラムをすべて完了することができました。モナコは週末を通しての路面の変化が著しく、テストを行うのが難しいため、そこまで多くのメカニカルなテストは行いませんでした。しかし、今回は新しいエアロパーツを投入しているため、セッション中はそのデータの解析を進め、知識を蓄えました。FP2では、セットアップにいくつかの変更を加え、マシン全体のバランスを高めることができました。ドライバーからのフィードバックも好評で、我々のマシンはセッションを通して競争力を発揮できていたため、よりいいチューニングだったと言えるでしょう。ガソリン搭載量が少ない状態での走行中はよかったですが、路面の修復作業のため、赤旗が提示されたときは少し難しかったです。全マシンが同時にトラフィックから抜け出そうとしていたので、集団の中でいいラップタイムを刻むのが困難になりました。幸いにも、我々のマシンは比較的早くに混乱から抜け出せましたが、そのあとはトラフィックに引っかかったマシンに進路を防がれてしまい、ラップタイムに影響が出てしまいました。これはつまり、FP2でのタイムは本来の実力を示しているものではないということです。我々のマシンは短いランでも高燃費走行でも競争力を発揮していたので、その点は励みになりました。ピエールのマシンはガソリンを多く積んだ際にいくつかの問題が発生していました。おそらくブレーキ関連のトラブルだと思いますが、原因を解明し、問題を取り除く必要があります。これに関しては問題なく行うことができるでしょう。全体としては、初日は非常に順調でした。FP3と予選にも自信を持って臨めます」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日は通常の走行初日と同様、PUのセッティングを少しずつこのサーキット特性に合わせて最適化する作業を行いました。ここモナコでは、日曜に近づくに従い路面状況が改善し、タイムアップしていきます。また、事前のシミュレーションと実際の走行で異なる部分も出てくるので、それらの点を考慮に入れながらの作業となりました。中団はかなりタイムが拮抗しており、激しい戦いになっています。ただ、チームはマシンに対していい感触を得ているようですし、今週は我々にもいいレースができるチャンスがあると思っています。幸い、モナコグランプリは伝統的に金曜の走行がありませんので、明日の一日を活用してデータ分析を行い、土曜の予選に備えたいと思います」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1モナコGP