トロロッソ・ホンダ:F1アゼルバイジャンGP 決勝レポート
トロロッソ・ホンダは、F1アゼルバイジャンGPの決勝レースで ブレンドン・ハートレーが10位入賞を果たして自身初のポイントを獲得。ピエール・ガスリーは12位でレースを終えた。
2018年のF1世界選手権 第4戦アゼルバイジャンGPは、強い風が吹く中で決勝レースが行われた。レース開始時の気温は17℃、路面温度は26℃、風の影響で肌寒く感じるコンディションとなった。
予選をアクシデントで終えたトロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーが17番手からウルトラソフトタイヤで、ブレンドン・ハートレーが19番手からソフトタイヤでスタートした。
オープニングラップにクラッシュが発生し、早くもセーフティカーが導入される。ブレンドン・ハートレーはすぐさまピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。クラッシュの混乱や多くのマシンがピットインしたことにより、ピエール・ガスリーは9番手、ブレンドン・ハートレーは13番手に大きくポジションアップを果たす。レースは5周目に再開し、リスタートでガスリーは7番手までポジションを上げる。しかし、その後徐々に順位を落とし、10周目には13番手にダウンすると、13周目にピットイン。ソフトタイヤに交換した。
20周終了時点で、ブレンドン・ハートレーは13番手、ピエール・ガスリーは16番手を走行。23周目にはハートレーがピットインし、スーパーソフトタイヤに交換した。このピットインによって、ガスリーが15番手、ハートレーは16番手となり、レースは後半戦に入る。
26周から39周までは、ピエール・ガスリーが14番手、ブレンドン・ハートレーが15番手での走行が続く。40周目、11周を残してレッドブルの2台が接触し、再びセーフティカーが導入。このタイミングで多くのマシンがピットインを行い、ガスリーとハートレーもウルトラソフトタイヤに交換する。この時点で、ガスリーが11番手、ハートレーが12番手と、入賞目前のポジションをキープ。セーフティカー中にもクラッシュが発生し、長いセーフティカー先導走行となったが、レースは47周目に再開。残り5周の激しい戦いが幕を明けた。再開早々にトップのマシンがパンクによりリタイアする波乱が起こる中、ガスリーも他車と接触し、そのダメージが影響し12番手に。代わってハートレーが残り2周で10番手に浮上した。
波乱続きの51周を走り抜き、ブレンドン・ハートレーは10位でチェッカーフラッグを受け、自身初のポイントを獲得。トロロッソ・ホンダにとっても2戦ぶりの入賞となった。ピエール・ガスリーは12位でレースを終えている。
第5戦スペインGPは、バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで5月11日(金)~13日(日)に行われる。
ブレンドン・ハートレー (10位)
「いろいろなことが起こったレースでした!僕自身は何事もなく走行できましたが、中団争いに加わる程のペースはありませんでした。オーバーテイクするべき場面でも、前を走行するマシンに十分に近づけませんでした。周りではたくさんのレーシングアクシデントやドラマがありましたが、それらに巻き込まれることなく、F1で初めてのワールドチャンピオンシップのポイントを獲得することができました。最高の気分です!特に昨日のことがあったので、レースではしっかりと完走することが重要だと思っていました。レース中のペースはまずまずでしたが、ウルトラソフトタイヤで走行した終盤は前方のマシンに追いつける程の感触はありませんでした。もう少し他のマシンを抜きにかかれたらとも思いますが、まずはポイントが獲得できたことを喜びたいです。この勢いで次戦もいいレースにしたいと思います」
ピエール・ガスリー (12位)
「スタートは本当によく、最初の1周で17番手からトップ10圏内までポジションアップできましたが、それをキープするのにとても苦労しました。ストレートで背後からのマシンを抑えることができず、何台かにオーバーテイクされてしまい、大変でした。最後のセーフティカー後のリスタート時、マグヌッセン選手との接触で壁に追いやられてしまい、フロアの半分とミラーが破損し、ステアリングも曲がってしまいました。そこまでは他チームのリタイアやアクシデントに巻き込まれることなくレースができたので、ポイント獲得もできたはずだっただけに、この結果はとても残念です」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「全体的にみると、我々にとっては厳しいレースウイークでした。昨日の予選で苦戦したため、17番手と19番手という位置からのスタートとなってしまいました。Q1でニアミスがあったラップでは、ピエールがかなりいい走りをしていたので、Q2に進むことができなかったのはとても残念でした。しかし、よく考えてみれば、彼らの間で大きなアクシデントが起きなかったことをまずは喜ばなくてはなりません。そして、今日のレースについては、ブレンドンのF1での初ポイントを祝いたいと思います!バクーでのレースは難しい一戦になると予想はしていましたが、この週末のパフォーマンスは期待していたレベルではありませんでした。次戦ではさらに上位の結果を目指して、引き続きチームとともに改善に努めます」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2人のドライバーともに何度かの混乱を避けながら、サバイバルとなったレースを完走してくれました。ガスリー選手は序盤と終盤のセーフティカー直後にはトップ10圏内を走行しただけに、最終盤のマグヌッセン選手との接触は残念でした。ただ、そのすぐ後ろを走っていたハートレー選手が他車のミスなどによるチャンスを逃すことなく、彼にとって初めてとなる貴重な1ポイントを獲得できたことはよかったです。今日のレースでは、直線でのスピード不足に苦しんだ部分がありました。チームとともに分析を行い、パッケージとしての熟成を進めると同時に、パワー向上のための開発をさらに推し進める必要性を感じています」
関連:F1アゼルバイジャンGP 結果:ルイス・ハミルトンが逆転優勝!
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1アゼルバイジャンGP
2018年のF1世界選手権 第4戦アゼルバイジャンGPは、強い風が吹く中で決勝レースが行われた。レース開始時の気温は17℃、路面温度は26℃、風の影響で肌寒く感じるコンディションとなった。
予選をアクシデントで終えたトロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーが17番手からウルトラソフトタイヤで、ブレンドン・ハートレーが19番手からソフトタイヤでスタートした。
オープニングラップにクラッシュが発生し、早くもセーフティカーが導入される。ブレンドン・ハートレーはすぐさまピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。クラッシュの混乱や多くのマシンがピットインしたことにより、ピエール・ガスリーは9番手、ブレンドン・ハートレーは13番手に大きくポジションアップを果たす。レースは5周目に再開し、リスタートでガスリーは7番手までポジションを上げる。しかし、その後徐々に順位を落とし、10周目には13番手にダウンすると、13周目にピットイン。ソフトタイヤに交換した。
20周終了時点で、ブレンドン・ハートレーは13番手、ピエール・ガスリーは16番手を走行。23周目にはハートレーがピットインし、スーパーソフトタイヤに交換した。このピットインによって、ガスリーが15番手、ハートレーは16番手となり、レースは後半戦に入る。
26周から39周までは、ピエール・ガスリーが14番手、ブレンドン・ハートレーが15番手での走行が続く。40周目、11周を残してレッドブルの2台が接触し、再びセーフティカーが導入。このタイミングで多くのマシンがピットインを行い、ガスリーとハートレーもウルトラソフトタイヤに交換する。この時点で、ガスリーが11番手、ハートレーが12番手と、入賞目前のポジションをキープ。セーフティカー中にもクラッシュが発生し、長いセーフティカー先導走行となったが、レースは47周目に再開。残り5周の激しい戦いが幕を明けた。再開早々にトップのマシンがパンクによりリタイアする波乱が起こる中、ガスリーも他車と接触し、そのダメージが影響し12番手に。代わってハートレーが残り2周で10番手に浮上した。
波乱続きの51周を走り抜き、ブレンドン・ハートレーは10位でチェッカーフラッグを受け、自身初のポイントを獲得。トロロッソ・ホンダにとっても2戦ぶりの入賞となった。ピエール・ガスリーは12位でレースを終えている。
第5戦スペインGPは、バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで5月11日(金)~13日(日)に行われる。
ブレンドン・ハートレー (10位)
「いろいろなことが起こったレースでした!僕自身は何事もなく走行できましたが、中団争いに加わる程のペースはありませんでした。オーバーテイクするべき場面でも、前を走行するマシンに十分に近づけませんでした。周りではたくさんのレーシングアクシデントやドラマがありましたが、それらに巻き込まれることなく、F1で初めてのワールドチャンピオンシップのポイントを獲得することができました。最高の気分です!特に昨日のことがあったので、レースではしっかりと完走することが重要だと思っていました。レース中のペースはまずまずでしたが、ウルトラソフトタイヤで走行した終盤は前方のマシンに追いつける程の感触はありませんでした。もう少し他のマシンを抜きにかかれたらとも思いますが、まずはポイントが獲得できたことを喜びたいです。この勢いで次戦もいいレースにしたいと思います」
ピエール・ガスリー (12位)
「スタートは本当によく、最初の1周で17番手からトップ10圏内までポジションアップできましたが、それをキープするのにとても苦労しました。ストレートで背後からのマシンを抑えることができず、何台かにオーバーテイクされてしまい、大変でした。最後のセーフティカー後のリスタート時、マグヌッセン選手との接触で壁に追いやられてしまい、フロアの半分とミラーが破損し、ステアリングも曲がってしまいました。そこまでは他チームのリタイアやアクシデントに巻き込まれることなくレースができたので、ポイント獲得もできたはずだっただけに、この結果はとても残念です」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「全体的にみると、我々にとっては厳しいレースウイークでした。昨日の予選で苦戦したため、17番手と19番手という位置からのスタートとなってしまいました。Q1でニアミスがあったラップでは、ピエールがかなりいい走りをしていたので、Q2に進むことができなかったのはとても残念でした。しかし、よく考えてみれば、彼らの間で大きなアクシデントが起きなかったことをまずは喜ばなくてはなりません。そして、今日のレースについては、ブレンドンのF1での初ポイントを祝いたいと思います!バクーでのレースは難しい一戦になると予想はしていましたが、この週末のパフォーマンスは期待していたレベルではありませんでした。次戦ではさらに上位の結果を目指して、引き続きチームとともに改善に努めます」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2人のドライバーともに何度かの混乱を避けながら、サバイバルとなったレースを完走してくれました。ガスリー選手は序盤と終盤のセーフティカー直後にはトップ10圏内を走行しただけに、最終盤のマグヌッセン選手との接触は残念でした。ただ、そのすぐ後ろを走っていたハートレー選手が他車のミスなどによるチャンスを逃すことなく、彼にとって初めてとなる貴重な1ポイントを獲得できたことはよかったです。今日のレースでは、直線でのスピード不足に苦しんだ部分がありました。チームとともに分析を行い、パッケージとしての熟成を進めると同時に、パワー向上のための開発をさらに推し進める必要性を感じています」
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