クリスチャン・ホーナー解任 レッドブルF1顧問マルコが明かす「最大の要因」

7月9日、レッドブルGmbHの上層部はホーナーの20年間にわたるF1チーム運営からの即時解任を発表。わずか2日前のイギリスGP後、ロンドンでホーナーに通告がなされたという。
レッドブルの声明は簡潔だった。
「レッドブルは本日付でクリスチャン・ホーナーの業務執行からの離任を決定し、ローラン・メキースをレッドブル・レーシングのCEOに任命した」
ホーナーの退任は、18か月にわたるチーム内の緊張の末に下された決定だった。スタッフへの不適切行為を巡る調査が行われたものの、ホーナーは最終的に潔白とされた。しかしこの過程でマックス・フェルスタッペンの父ヨスが英紙『Daily Mail』に「このままではチームが崩壊する。爆発するだろう」と語り、ホーナーに辞任を求めたことも波紋を広げた。
加えてこの期間、レッドブルは複数の重要人材をライバルチームに失っている。テクニカル部門の要、エイドリアン・ニューウェイはアストンマーティンに移籍し、スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーもザウバーへと去った。
そして何より、成績が振るわなかった。2023年には両タイトルを獲得したが、2024年はコンストラクターズ選手権をマクラーレンに明け渡し、今季もマックス・フェルスタッペンがタイトルを失う可能性が高まっている。
この点こそが「最大の理由」だったとマルコは語る。
Sky Deutschlandのインタビューに応じたマルコは次のように述べた。
「この決断を下したのはオリバー・ミンツラフだ。シルバーストンのレース後、火曜日にロンドンでクリスチャンに通達し、同時に20年にわたる貢献と8度のワールドチャンピオン獲得に感謝を伝えた」
「解任の理由は複数あるが、最大の要因はチームのパフォーマンスが望ましいレベルに達していなかったことだ」
「幸い、ローラン・メキースをファミリーに迎えることができた。彼の役割はよりレースに集中したものになっていく」

一方、現F1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンも、チームの新たな体制に前向きな姿勢を示している。
ベルギーGP前の会見でホーナー解任の是非について問われると、こう答えた。
「それが必要だったかどうかは僕には分からない。結局のところ、経営陣や株主が決定を下す立場にあって、僕はドライバーだからね。だから彼らがどう決めようと、それが彼らの権利だし、その通りに進んだだけ」
「この20年間で素晴らしい結果も多く出してきたけど、この1年半は正直あまりうまくいってなかった。その中で、彼らは新たな方向性を望んだんだと思う。そういう決断が下されたら、あとは前を向くしかない」
「僕自身、ローランとはすでに何度もミーティングを重ねている。彼にとってもこの2週間はかなりハードだったと思うけど、僕もこの新体制にワクワクしてる。僕らはこれから進んでいくんだ」
「過去を振り返っても、速くなるわけじゃないからね」
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング