ユーリ・ヴィップス、レッドブルF1育成でガスリーと同じ運命に直面?
レッドブルF1のジュニアドライバーであるユーリ・ヴィップスは、2022年のF1昇格について現実的なままだ。先輩ドライバーであるピエール・ガスリーと同じように“待機”を強いられることも覚悟している。

昨年限りでダニール・クビアトがレッドブルファミリーを去り、レッドブルF1のジュニアプログラムの若手ドライバーには、2021年にアルファタウリでピエール・ガスリーのチームメイトとしてステップアップする機会が開けた。

ユーリ・ヴィップスは順調にキャリアを進めていたが、2020年は新型コロナウイルスのパンデミックは日本でのスーパーフォーミュラ参戦のプランを狂わせ、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権と、F2で負傷したショーン・ゲラエルの代役として数戦に参戦するだけの断片的なシーズンとなってしまった。

すでにF1スーパーライセンスを取得し、2020年にレッドブルF1のリザーブドライバーを務めたユーリ・ヴィップスだが、その間に角田裕毅が台頭し、FIA-F2でランキング3位という好成績を収めたことから、アルファタウリのF1シートの座は角田裕毅が射止めることになった。

2019年のFIA-F3の時点では、ユーリ・ヴィップスが3勝を挙げてランキング4位、角田裕毅が1勝でランキング9位と成績面では上回っていた。

「実際、精神的には強くなったと思うけど、スーパーフォーミュラに出場できなかったのはかなり厳しかった」とユーリ・ヴィップスは語った。

「もちろん、角田裕毅は昨年本当に良いシーズンを過ごしたし、彼が昇進したのは当然のことだと思う。どちらかといえば、それが僕を強くしたと思う」

「当然ながら、今年はパフォーマンスを発揮しなければならないだろう。そうしない理由はないし、今年パフォーマンスを発揮できない理由もない。少なくとも最初の週末に見たものの後、僕たちは本当にペース面でベストだった」

「良い仕事を続け、運が好転すれば、間違いなくF1のチャンスはあると思う」

しかし、F1スーパーライセンスを取得しているものの、最終的にチャンスを得るためには、ピエール・ガスリーのように他のシリーズでスキルを磨き続ける必要があるかもしれないことを認識しているとユーリ・ヴィップスは語る。

2016年にGP2でチャンピオンを獲得したピエール・ガスリーだったが、レッドブル・レーシングにはマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルド、トロロッソにはカルロス・サインツとダニール・クビアトがあり、2017年はスーパーフォーミュラに武者修行に出されることになった。

自身の将来について質問されたユーリ・ヴィップスは「予測するのは難しい」とコメント。

「でも、それがピエールがしたように1年待たなければならないことを意味するとしても問題はない。彼はGP2でタイトルを獲得した後、昇格する前にスーパーフォーミュラで1年走った」

「将来のことや来年のドライバー市場を予測するのは難しいし、来年もしくはそれ以上になるかを言うのは難しい。来年実現することを願っている」

現在、レッドブル・レーシングにはマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、アルファタウリにはピエール・ガスリーと角田裕毅がいる。また、リザーブドライバーにはアレクサンダー・アルボンが控えている。

2022年のレッドブルには、マックス・フェルスタッペンのメルセデス移籍説、セルジオ・ペレスの契約延長の可能性、角田裕毅のレッドブル昇格の可能性、ピエール・ガスリーのアルピーヌ移籍説、アレクサンダー・アルボンの復帰など様々なシナリオが考えられる。ユーリ・ヴィップスにもチャンスがないわけではない。しかし、ピエール・ガスリーがそうであったように運命はタイミングに左右される。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング