メルセデスF1代表 アップグレード失敗を認める「マシン性能を損なった」
メルセデスのトト・ヴォルフ代表は、イモラで投入した新型リアサスペンションがマシン性能を大きく損なったことを認め、「ゴミ箱行き」になると明言した。

「本来、アップグレードでクルマをダメにするなんて起こるべきではない」とヴォルフは語り、「最終的にそのアップデートは廃止することにした。これでクルマはしっかりした状態に戻った」と説明した。

さらに「優秀な人材もシミュレーションも施設もそろっているのに、クルマの構造として間違った方向に進んでしまった。ひとつの問題を解決しようとして、別の部分を大幅に悪化させてしまった。今はすべて修正できた」とし、「『そこまで悪くないかもしれない』という姿勢に惑わされてしまった」と振り返った。

この変更は、今季ルーキーのキミ・アントネッリにとっても大きな救いとなった。18歳のアントネッリは新サスペンションに苦戦を強いられ、スパでは涙を見せるなど精神的にも厳しい時期を過ごしてきたが、ハンガロリンクで旧仕様に戻すと直ちにペースと自信を取り戻した。

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

ジョージ・ラッセルもブダペストで好結果を挙げ、チームの復調を印象づけた。ラッセルとアントネッリは2026年のメルセデス残留が事実上固まっており、ラッセルは「正直に言うと、この後すぐバケーションに行くよ。10日間休暇を取るつもりだ」と笑顔で語った。

ヴォルフは「すべては来年に向けて動いている。今はより安定したプラットフォームがあることが分かった」と述べ、2026年プロジェクトへの全面的な注力を強調した。

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1