ピレリF1 マイアミ&カナダで最も柔らかいタイヤ選択 C3〜C5を投入

選択されたのはC3・C4・C5の3種類で、それぞれハード、ミディアム、ソフトとして運用される。2026年シーズンにおけるタイヤ戦略の方向性とともに、各サーキット特性に合わせた狙いが浮かび上がっている。
マイアミとモントリオールで共通する“ソフトレンジ”の意図
ピレリは、マイアミ・インターナショナル・オートドロームおよびモントリオール市街地サーキットの両方で、最も柔らかいコンパウンドであるC3〜C5を投入する。
マイアミは路面が非常に滑らかで摩耗が少ない特性を持ち、高温環境による熱的デグラデーションが支配的となる。一方で、過去の傾向ではタイヤの劣化は比較的抑えられており、スティント序盤にはドライバーが制限なくプッシュできることで、コース上でのバトル増加につながっていた。
こうした背景から、ピレリは今回もソフトレンジを採用することで、グリップレベルを最大化しつつレース序盤の攻防を活性化させる狙いを持っている。
カナダは低摩耗+強い減速ゾーンへの対応
続くカナダGPでも同様にC3〜C5が使用されるが、その理由はやや異なる。
モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、路面の粗さが小さく摩耗が少ない一方で、強いブレーキングを伴う減速ゾーンが多い。ピレリは「強い減速が求められる区間で十分なグリップを確保するため」として、ソフト寄りの選択を行ったとしている。
また、開催時期が前年より前倒しされていることもあり、天候の変動が戦略に与える影響も無視できない要素となる。
C6消滅と戦略傾向の変化
2025年シーズンにはカナダGPでC6タイヤが投入されていたが、このコンパウンドはシーズン終了とともにラインナップから外された。
当時は理論上ソフトとして位置付けられていたC6が戦略上ほとんど使用されず、実質的にはハードとミディアムによる2ストップ戦略が主流となっていた。今回のC3〜C5構成は、その反省も踏まえた現実的な選択といえる。
再開初戦から“戦えるタイヤ”を重視
シーズン再開直後の2連戦において、ピレリはあえて攻めたコンパウンド選択を行った。
滑らかな路面と低摩耗特性を持つ2つのサーキットに対し、グリップ重視のタイヤを投入することで、レース展開の活性化を狙う意図は明確だ。中断明けのリスタートという文脈も含め、序盤からの激しいバトルと戦略の多様化が期待される。

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