ピレリ F1単独タイヤサプライヤー契約を2028年まで延長

ピレリは1950年のF1創設シーズンから選手権に関わり、2011年からはF1の単独タイヤサプライヤーを務めてきた。
今回の延長により、2026年に導入された新世代レギュレーションのもとでも、少なくとも2028年末まで同社のタイヤがF1の競争環境を支えることになる。
今回の発表は、単なる供給契約の延長にとどまらない。F1にとってタイヤはパフォーマンス、戦略、安全性、そしてレースの見せ場を左右する重要な技術要素であり、ピレリとの継続は競技面と開発面の安定を意味する。
ピレリが2028年までF1単独タイヤ供給を継続
F1とFIAは、ピレリとのグローバル・タイヤ・パートナーシップを2028年末まで延長したことを発表した。FIAが現行契約に含まれていた延長オプションを行使し、F1およびピレリとの相互合意によって実現した。
これにより、ピレリはFIA F1世界選手権に加え、FIA F2、FIA F3、F1 ACADEMYでも単独タイヤサプライヤーを継続する。
ピレリはF1創設初年度の1950年から選手権に関わってきたブランドであり、2011年以降はF1の独占タイヤサプライヤーを務めている。今回の延長は、F1における最も長く重要な技術パートナーシップのひとつをさらに継続させるものとなる。
2026年新規則下で安定性を確保
F1は2026年から新世代の技術レギュレーションに移行しており、マシン、パワーユニット、空力の考え方が大きく変化した。そうした転換期において、タイヤ供給体制が2028年まで固定されることは、チームやドライバーにとって重要な安定材料となる。
タイヤは単なる消耗品ではなく、レース戦略、マシンバランス、ドライバーのアプローチ、そしてオーバーテイクの発生に大きく影響する。複数のコンパウンド、極端な路面条件、高い負荷のもとで得られるデータは、ピレリの研究開発にも反映される。
F1側は、サーキットで得られた知見がタイヤ設計、持続可能性、素材、製造プロセスの進化につながり、将来の市販タイヤにも波及すると説明している。
ドメニカリ「技術的な輝きと持続可能性に信頼」
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、ピレリとの関係継続を歓迎した。
「我々はピレリと素晴らしい歴史とパートナーシップを築いてきた。長年にわたって彼らの技術力、パフォーマンス、イノベーション、持続可能性への姿勢に頼ってきたので、FIAと我々がこの関係をさらに1年続けられることを嬉しく思う」
「技術レギュレーションの枠組みの中で限界を押し広げ続けるなか、ピレリの品質への取り組みは、供給を受けるすべてのチームとシリーズに安心感を与えている。彼らは世界で最も先進的なタイヤの一部とともに仕事をしていると分かっているからだ」
「FIA会長のモハメド・ビン・スライエム閣下、そしてピレリ副会長のマルコ・トロンケッティ・プロヴェラに感謝したい。この延長は、経験によって卓越性を生み出し、コース上で最高のスペクタクルを提供する専門的なパートナーと協力する素晴らしい例だ」
FIAは安全性と競技の安定を強調
FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、ピレリが長年にわたりF1に高水準のパフォーマンス、革新性、安全性を提供してきたと評価した。
「ピレリは長年にわたり、FIA F1世界選手権にとって重要なパートナーだった。モータースポーツの最高峰において、一貫して高い水準のパフォーマンス、イノベーション、安全性を提供してきた」
「2028年末までの延長は選手権に安定性をもたらすものであり、FIA、フォーミュラ・ワン・グループ、ピレリの強固な協力関係を示している。我々は共に革新を推進し、世界中の競技者、チーム、ファンに向けてエキサイティングなレースを届け続ける」

ピレリ「F1は明日の市販タイヤのための最高の実験室」
ピレリ副会長のマルコ・トロンケッティ・プロヴェラは、FIAとF1との合意により、同社のF1での活動を2028年まで延長できたことを歓迎した。
「FIA、そしてモハメド・ビン・スライエム会長のリーダーシップ、さらにF1との合意により、我々はF1での活動をさらに1年、2028年まで延長できることを嬉しく思う。昨年、我々はグランプリ参戦500戦という節目を超え、長年の関わりの中で大きな技術的・革新的課題に挑み、それを乗り越えてきた」
「ピレリは単なるサプライヤーではなく、戦略的パートナーだ。FIAとプロモーターの共同作業によって成長を続ける選手権を支えてきた」
「F1は、我々にとって革新を進め、最先端の技術ソリューションを試し、研究開発プロセスを継続的に改善するための最高の実験室だ。それは明日の市販タイヤにも利益をもたらす」
F1の成長と技術開発を支える契約延長
今回の契約延長により、F1は2028年までピレリという既存の技術パートナーとともに競技運営を継続することになった。2026年規則導入後の数年間は、チーム、FIA、F1、サプライヤーにとって開発と調整の重要な時期となる。
そのなかでタイヤ供給体制が安定することは、競技の公平性、安全性、技術開発の継続性を確保するうえで大きな意味を持つ。
ピレリにとっても、F1は極限環境で技術を検証できる開発の場であり、ブランド価値を高める世界的なショーケースでもある。2028年まで続くこの関係は、F1の競技面だけでなく、タイヤ技術の進化にも影響を与えることになる。
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