SUPER GT DTM
SUPER GTのシリーズプロモーターであるGTアソシエイション(GTA)とDeutsche Tourenwagen Masters(DTM)の運営団体であるInternationale Tourenwagen-Rennen e.V.(ITR)は、2014年以降のSUPER GTクラスI(GT500)とDTMの車両規則を、基本的に統一することに合意した。

10月16日、両団体は都内のホテルにおいて共同記者発表会を行い、坂東正明GTA代表とハンス・ヴェルナー・アウフレヒトITR代表が契約書にサインを交わした。

今回の合意により、この車両規則に則って製作された車両は、2014年以降SUPER GTクラス?(GT500)とDTMの双方のシリーズへの参加が可能となり、両シリーズのさらなる発展に寄与すると両代表は口を揃えた。

DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)は、1984年に始まった欧州を代表するレースシリーズ。今季はドイツのみならず5カ国で12戦が開催されている。参加メーカーはアウディ、BMW、メルセデス・ベンツで、“4リッターV8エンジン/2ドア/後輪駆動”というパッケージのツーリングカーで争われている。また、モノコック(車体構造体)やウィングなど空力パーツ、トランスミッションなど主要部品が共通パーツ化されており、車両の戦闘力均衡とコストダウンを果たしている。

坂東正明 (GTA代表取締役)
「DTMの運営団体であるITRから、我々GTAが規則統一の提案を受けたのは、2009年SUPER GT最終戦ツインリンクもてぎでのことでした。以来、協議を重ね、ようやく合意に至りました。本日、発表できることを心からよろこんでおります。ITRとのコラボレーションによって、日本でもヨーロッパのように自動車メーカーとモータースポーツの結びつきが深められることを期待しています。またコストの低減とともに国内3メーカーが協力し、日本のものづくり、産業を発展させる上で、DTMから学ぶことは少なくないと思います。一方で、数多くのメーカーの数多くの車種が参加し、さらにタイヤメーカーも5社が競うという、世界でも有数の魅力を持つSUPER GTが、DTMにもたらす好影響も少なくないでしょう。我々は、この提携が両シリーズの発展に大きく寄与するものと信じております。そして、ヨーロッパのDTMとアジアのSUPER GTが、今後さらに協力関係を深めれば、両シリーズの交流戦開催など、世界中のファンの皆様によろこんでいただける、様々な展開も現実のものとなるでしょう」

ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト (Hans Werner Aufrecht) ITR代表
「今日は我々全員にとって、そして特にモータースポーツにとって特別な日です。新しい技術規則に基づくGTAとITRとの提携によって、夢が現実のものとなったのですから。このプロジェクトの実現は、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ、トヨタ、ニッサン、ホンダという参入しているマニュファクチャラー各社、およびDMSBとJAFという統括団体の協力なしには、成し得ませんでした。モータースポーツの歴史の中でも画期的なこの出来事が、コストの劇的な低減に寄与するだけでなく、安全性の向上、そして特にマニュファクチャラーとチームに等しくチャンスが与えられ、世界中の何百万ものファンの目を引きつけて離さないレースの創出へとつながるものと、我々は信じております。坂東氏とGTAならびにJAFに対して、ここに至るまでのご尽力とご支援に、私から個人的にお礼を申し上げます。2014年のシーズン開幕が今から待ち遠しく、このパワフルな提携が導く、今後の可能性が楽しみです」

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カテゴリー: F1 / F1関連 / DTM(ドイツツーリングカー選手権)