日産
日産は、Nissan GT-R LM NISMOを駆るドライバーのひとりとしてF1の登竜門ともいわれるGP3で優勝経験もあるヤン・マーデンボローを発表した。

同時に日本では、同じくGTアカデミー出身のルーカス・オルドネス、SUPER GTで活躍するミハエル・クルムも、Nissan GT-R LM NISMOのドライバーに選ばれたことを発表した。

3年前、23歳のヤン・マーデンボローは、将来の道を思い悩む一人の学生だった。F1のルイス・ハミルトンに憧れ、プレイステーションを楽しんでいた。そして日産GTアカデミーにエントリーすると、彼の人生は大きく変わり、夢のようなチャンスを手にした。

2015年まで矢のように過ぎる日々の中、ヤン・マーデンボローはF1の登竜門シリーズ、GP3で世界が誇るシングルシーターの才能あるドライバーたちと戦った。昨年のル・マン24時間レースで英国カーディフ出身の元ゲーマーのヤン・マーデンボローが見せたパフォーマンスは、一般的な下積みでレースに参戦するこれまでの概念を吹き飛ばした。2015年、ヤン・マーデンボローはFIA世界耐久選手権(WEC)に日産からフル参戦を果たす。

ヤン・マーデンボローの父、スティーブは元プロのサッカー選手であり、息子のヤンもその競技魂を受け継いでいる。負けず嫌いで、日産でスポーツカーカテゴリーの最高峰に上り詰めるまでの間も常にチャレンジする姿勢を見せてきた。

「高価なカートでコツコツ下積みを続けるだけでなく、モータースポーツのトップクラスに上り詰める方法が他にもあるのだということを見せたいのです」とヤン・マーデンボローは述べた。

「日産にLM P1で参戦するドライバーに選んでいただき、光栄です。ル・マンではLM P2で2回参戦したので、現在のLM P1マシンのこともコース上で間近に見てきました。あのようなマシンで今年レースができると思うと、本当にワクワクします。Nissan GT-R LM NISMOは歴史に残るレーシングカーになると思いますし、それでレースができるのですから!」

ルーカス・オルドネスはGTアカデミーの初代勝者であり、日産の「バーチャルからリアルへ」の歴史を切り開いてきた立役者。GTアカデミー勝者として初めてル・マンに参戦したドライバーであり、表彰台に上がる活躍もしてきた。ル^カス・オルドネスがNissan GT-R LM NISMOでル・マンに参戦するのは必然の流れと言える。

スペイン出身のルーカス・オルドネスは、SUPER GTドライバーである松田次生と共に6月のル・マン24時間レースでは3台目のNissan GT-R LM NISMOをドライブする。ル・マンまでの間にも、彼には新しい挑戦が待っている。昨年はGT300クラスで日本のSUPER GTにデビューしたルーカス・オルドネスは今年、トップクラスであるGT500にステップアップし、Nissan GT-R NISMO GT500をドライブする。

「Nissan GT-R LM NISMOとNissan GT-R NISMO GT500でレースをするという電話をいただいた時は、GTアカデミーで勝った時のような喜びがよみがえりました」とルーカス・オルドネスは述べた。

「去年は日本でレースに参戦し、独特のレース文化を学ぶ素晴らしいシーズンになりました。そして日本のGTトップクラスとル・マンへの参戦が決まり、究極のGT-Rに乗ることになったのです。月並みな言い方ですが、GTアカデミーはまさに夢を現実に変えてくれます。私が果たしてきたように、夢を叶える現実的なチャンスを人々に与えてくれるのです。もちろん必死で努力しなくてはなりませんが、努力すれば報われるのです。新しいシーズンをこんなにワクワクした気持ちで迎えるのは初めてです」

ヤン・マーデンボロー、ルーカス・オルドネスと共に日産のLM P1ドライバー陣に加わるのは、日産/ニスモのレギュラードライバー、ミハエル・クルム。彼こそ、Nissan GT-R LM NISMOを初めて駆ったドライバー。優れたマシン開発能力で知られるミハエル・クルムは、豊富な経験をチームで発揮することが期待される。日産のLM P1参戦に挑むための9人ドライバーは、若手とベテランのバランスのとれたラインナップとなる予定。

「ヤンとルーカスはル・マンで表彰台に上がっただけでなく、プロフェッショナルのレーシングドライバーの限界を次々と塗り替えてきました」とニスモのグローバルヘッドオブブランド、マーケティング&セールス、ダレン・コックスは述べた。

「一夜にしてつかんだ成功のように見られますが、ヤン、ルーカス、そして日産/ニスモは、何年も苦労して日産GTアカデミーの勝者全員を育成してきた結果が実ったのです。彼らは、全力を尽くしてそれに向かっていけば成功するのだということの証です。私たちは、LM P1プログラムでも、同じ精神を持ち続けていきます。クルムのような経験豊富なドライバーをチームに加えることも、このようなプログラムには欠かせない要素です」

「私たちは、トップレベルで戦うために挑戦しているのです」とコックスは続けた。

「F1で活躍したマーク・ウェバーのような人がル・マンでレースをするのも不思議なことではありません。これは、世界で最もコンペティティブなレースなのです。戦いは過酷ですが、その戦いに挑むことを待ち切れないでいます」

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カテゴリー: F1 / 日産 / ル・マン24時間レース / WEC (FIA世界耐久選手権)