ロードレース世界選手権 マレーシアグランプリ マルク・マルケス
3連戦最後の戦いとなるロードレース世界選手権 マレーシアグランプリのフリー走行は、終日、雲の多い天候となり、FP1はドライコンディション、FP2はウエットコンディションで行われた。今大会も第15戦日本GPと第16戦オーストラリアGP同様、不安定な天候の中でのスタートとなったが、タイトルに王手のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、FP1では接戦の中で5番手、FP2では2番手につけて、まずまず順調なスタートを切った。

初日の走行を終えたマルク・マルケスは「シーズンを通じてセパンは苦戦するサーキットの一つ。その中で、ドライでもウエットでも悪くない走りができたし、この調子で決勝に向けて準備したい」と、タイトル決定戦に向けて気合を入れていた。

MotoGPクラスで初めてタイトルを獲得した2013年。その決定は最終戦バレンシアGPで、14年と16年は日本GPでした。そして今年は、マレーシアGPでのタイトル決定が期待される。

そのほかのホンダ勢はカル・クラッチロー(LCR Honda)が6番手で初日を終えました。前戦オーストラリアGPでは優勝争いの集団に加わって5位でフィニッシュ。ホームグランプリの第12戦イギリスGPで4位になって以来、第13戦サンマリノGPで13位、第14戦アラゴンGP、第15戦日本GPとリタイアが続いていたが、ようやく調子を取り戻した印象。上り調子で迎えた今大会は、今季4度目のフロントローと今季2度目の表彰台獲得が期待される。

過去2戦、ウエットコンディションのレースで思うような結果を残せていないダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、ドライコンディションのFP1では9番手だったが、ウエットコンディションとなったFP2では18番手と低迷。厳しいスタートになった。今大会もウエットタイヤのパフォーマンスを発揮できず、引き続き、ウエットコンディションへの対策に集中することになる。

ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、FP1で14番手、FP2で12番手とまずまず好調なスタートを切った。土曜日のフリー走行と予選では、ドライでもウエットでも、タイムの短縮とポジションアップが期待される。チームメートのティト・ラバトは、ドライ、ウエットともにマシンのパフォーマンスをうまく引き出せず、20番手で初日を終えた。

マルク・マルケス(MotoGP 5番手)

「全体的に見れば、今日は完ぺきでもなければ悪くもないといったところで満足しています。今日はドライとウエットの異なるコンディションがありましたが、どちらのコンディションでもトップからさほど離れていません。ただ、もう少しリアのグリップをかせげるよう、セットアップを改善していく必要はあります。今朝のFP1の終わりごろに多くのライダーたちがニュータイヤを履いて出ていったのに対して、僕たちを含めた数人は全セッションを同じタイヤで走り続けたので、ドライのときの自分たちの仕上がりについてはまだよくつかめていません。いずれにしても、ドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ドゥカティ)は僕たちよりも少し速いですが、自分たちもトップ集団の中にいます。このコースはシーズンを通じて一番苦戦する場所の一つですが、残りの時間を決勝に向けて、確実に作業していきたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 6番手)
「また雨になってしまい、難しい一日となりました。現状には満足できていません。これまで雨に強いライダーとして戦ってきましたが、今回はあまりそうとは言えません。マシンとタイヤのセッティングがいま一つしっくりきません。雨の中で苦戦しているライダーは自分だけではないので、今夜またマシンの改善に向けて作業したいです。対照的にドライのときはいいペースでした。しかし、ここの天気はころころ変わるので予想ができません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 9番手)
「今朝は1台のマシンに問題があり、その修正に時間を奪われてしまったので、周回をそれほど重ねられませんでした。もう一台のマシンはウエット用にしてあったためです。実際のところ、走行できたのは残りの5分間だけでした。午後はウエットコンディションの中、グリップを追求しようとして再び苦戦しました。3種類の異なるタイヤを試しましたが、進展はありませんでした。過去にもほかのサーキットで同じ状況が発生しているので、どうして毎回このようなことが起きるのか理解に苦しんでいます。しっかりと熱を入れて速さを出せるときもあるのですが、それ以外ではコンディションが同じにもかかわらずダメです。明日の天候を見て、改善に向けて作業を続けていきたいと思います」

ジャック・ミラー(MotoGP 14番手)
「トップ10入りを逃して残念です。最終ラップで大きなハイサイドになりかけ、それを防ぐ必要がありました。仕方がありません。あの最終ラップは、ハイサイドしそうになった瞬間を除けば、10番手どころか6番手以内にも入れるラップでした。午後はウエットでしたが、マシンの感覚にとても満足できたので、セッションを通じて同じセットのタイヤで走行を続けました。最後はだいぶ摩耗しましたが、それでも速いペースで周回を刻み続けられました。明日のFP3はドライになってもらい、Q2への扉をこじ開けたいです。僕自身の感覚としてはトップ10に割り込めそうなのですが、天気ばかりはどうにもなりません」

ティト・ラバト(MotoGP 20番手)
「今朝はトラックの状況を理解するのに苦労しました。プッシュしたかったのですが、マシンに乗った感触はよくありませんでした。簡単にミスをしてしまいそうな状態だったので、慎重に進める必要がありました。午後のウエットコンディションも、残念なことに感覚をつかむのに苦戦してしまいました。戦闘力を高くできるように、やれることはすべてやっているのですが、依然としてトップとの差は大きいです。明日は雨が降ったとしても、原因を追及していかなくてはなりません。200%の力で挑戦し続けていますが、自分がこのコンディションの中、どうしてこんなに後れをとってしまったのかを理解するのが難しい状況です。僕が、チーフクルーに情報をきちんと伝えるようにしなくてはいけないと思います」

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カテゴリー: F1 / MotoGP