MotoGP テック3代表が元ハースF1代表シュタイナーによる買収報道を否定
テック3のチーム代表エルヴェ・ポンシャラルは、元F1チーム代表ギュンター・シュタイナーにMotoGPチームを売却したとの報道を「完全なフェイクニュース」だと否定した。

F1ハンガリーGPの週末に、シュタイナーがチームを買収したとの報道が流れたが、ポンシャラルはこれを一蹴している。

シュタイナーは2024年シーズン前にハースF1チームを離れて以降、解説者やメディア活動を中心に活動しており、モータースポーツ復帰を急いではいないと公言している。一方で、ポンシャラルとはテック3への投資機会について協議を行ったことが知られている。

現在、テック3はKTMのサテライトチームとして参戦しているが、KTMは財務的課題を抱えており、MotoGP参戦の長期的な見通しは不透明だ。5月には債務対応のため6億3200万ドルを調達したが、約23億ドルの負債が残っているとされる。このためポンシャラルは将来のチーム存続に向けた投資先を模索しており、その一案としてシュタイナーからの投資も検討されていた。

F1での成功とそのノウハウをMotoGPに応用できる可能性から、リバティ・メディアによるMotoGP商業権買収後、投資家の関心は高まっている。報道では、シュタイナーが米国投資グループ「Apex」と組み、2300万ドルでテック3を買収したとされたが、ポンシャラルは伊GPOneのインタビューで「これは完全なフェイクニュースだ」と語った。

「我々は話をしているが、何も署名はしていない。以前から交渉していることは隠していないが、このような新しい噂や憶測には非常に苛立っている。現時点で報告すべきニュースはない」

MotoGP テック3 ギュンター・シュタイナー

PlanetF1.comの取材に対し、シュタイナーはこの件についてコメントを控えた。

テック3は2027年から2031年までの新たなMotoGP参戦契約にはまだ署名していないとされ、リバティ参入後はチームの価値が大幅に上がる可能性がある。

リバティ・メディアは7月初旬にMotoGPの商業権保有者ドルナを49億ドルで買収し、現在84%の株式を保有している。残り16%はカルメロ・エスペレータら旧オーナーが保有している。

テック3は現在、MotoGPチーム選手権で7位につけており、今季の最高成績はフランスGPでマーベリック・ビニャーレスが記録した5位となっている。

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カテゴリー: F1 / MotoGP