MotoGP ロードレース世界選手権
MotoGP チェコGPからの連戦となった第11戦オーストリアGPのフリー走行は、大接戦となり、トップタイムをマークしたアンドレア.ドビツィオーゾ(ドゥカティ)から1秒差以内に16台という厳しい戦いになった。昨年の大会は不安定な天候となり、フリー走行はトップから1秒差に9台という接戦だったが、今年はFP1、FP2ともにドライコンディションでスタートしたことから、大接戦となった。

その中でHonda勢は、1回目のセッションで3番手につけたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2回目のセッションでもトップから0.428秒差で3番手をキープした。昨年の大会は事前テストに参加しなかったことからフリー走行では総合10番手という厳しい結果だったが、今年は順調なスタートを切った。土曜日の予選では、今季3回目のポールポジション(PP)を目指す。

前戦チェコGPで今季3勝目を挙げて総合首位のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、1回目のセッションで5番手、2回目のセッションでは終盤までトップにつけていたが、最後のアタックでオーバーランを喫しグラベルに入ったことからタイムを短縮できず7番手で初日を終えた。しかし、FP1、FP2と順調にセットアップを進めており、予選では、ペドロサとともに今季5回目のPPが期待される。

カル・クラッチロー(LCR Honda)は、1回目のセッションで10番手。2回目のセッションでは約0.5秒タイムを短縮し、トップから0.622秒差の8番手へとポジションを上げた。土曜日の天候も予想がつかないため、この日のフリー走行は、厳しいアタック合戦となり、クラッチローも熱い走りで、まずはトップ10入りを果たした。

以下、ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がトップから1.289秒差の20番手。チームメートのティト・ラバトがトップから1.570秒差の23番手という結果だった。

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)

「今日はいい仕事ができました。ウエットコンディションで走らなければならないのかと思いましたが、幸いドライでスタートすることが出来ました。そして思った以上にドライで走る時間が長くとれました。最初の感触はよくて、昨年よりも全体的に感触がいいのでうれしいです。マシンのセッティングと電子制御のマッピングにまだ取り組まなければなりません。レースペースも上げて、日曜日に向けてタイヤの選択もしなければなりません。でもここまでのところ順調で、レースウイークのスタートとしては満足しています」

マルク・マルケス(MotoGP 7番手)

「今日は満足しています。昨年とは全く違うセットアップでレースウイークをスタートしました。そしてそれがかなりうまくいきました。加速と全体的なマシンのセッティングに関しては、明らかに前進しました。もちろん明日どうなるかは様子を見なければなりません。まだいくつか細部において取り組まなければならないところがあります。またほかのライダーも前進すると思います。でもここまでの仕事とレースペースには満足しています。FP2の最後に日曜日へ向けた準備に集中するために中古のミディアムリアタイヤを使い続けることにしました。天気予報では明日の午前中は雨の可能性があるということですが、日曜日のレースへ向けてきちんと準備をしたかったので、とりあえずトップ10に入るために頑張りました」

カル・クラッチロー(MotoGP 8番手)

「最初のセッションは水たまりが何ヵ所かありました。セカンドセッションではさらにそれが増えていました。そのような状況で走るのはとても難しく、どのタイヤを使うかを判断するのも難しかったです。リアタイヤは、ミディアムの方が、ソフトよりもグリップがよかったのは不思議でした。全体的にはかなりいい一日になりましたが、最初のセクションで0.3秒遅れているので、改善できるように頑張らなければなりません。コーナーの感触がとてもよかったのですが、立ち上がりでなぜそんなに落ちるのかがわかりません。この部分を改善しなければならないことは明らかです。今夜見直して明日の午前中にできる限り速く走れるように頑張らなければなりません」

ジャック・ミラー(MotoGP 20番手)

「このサーキットは僕たちにとって難しい挑戦になることはわかっていました。このサーキットで重要となってくる加速の部分が、僕たちのパッケージではあまり強い部分ではないからです。持っているすべての力を出せるようにベストを尽くし、それを達成できたと思います。リズムはそれほど悪くありませんが、ラップタイムを見ると、まだ十分な速さがありません。明日も頑張ります。そして、いい予選になるように改善していかなければなりません」

ティト・ラバト(MotoGP 23番手)

「午前中の感触はとてもよかったです。また、ソフトのリアタイヤを使って、トップ10との差が0.5秒以内という速いタイムを出すことができました。午後はミディアムフロントとミディアムリアのコンビネーションで走りました。感触はそれほど悪くありませんでしたが、その後少しマシンを調整したら、コーナー進入の感触が少し落ちました。ブレーキングでもう少し安定するようにしたいです。でもフロントタイヤを早く温めるのは難しかったです。そのため、マルクが速いタイムを出している時に彼を少し抑えてしまいました。彼をスローダウンさせることだけはしたくないと思っていたので謝りたいです」

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カテゴリー: F1 / MotoGP