F1モナコGP FP1:角田裕毅 フェルスタッペンから0.918秒差の14番手
2025年F1モナコGPの金曜フリー走行1回目(FP1)が開催され、地元出身のシャルル・ルクレール(フェラーリ)がトップタイムを記録。序盤にランス・ストロール(アストンマーティン)との接触というトラブルに見舞われながらも、レッドブルのマックス・フェルスタッペンやマクラーレンのランド・ノリスを抑えて最速に立った。角田裕毅は14番手だった。

モナコの港には豪華なヨットが並び、太陽が輝く中でF1の10チーム・20人のドライバーが歴史ある市街地サーキットで1時間の走行を開始。午後1時30分(現地時間)のセッション開始直後から、多くのマシンがC6(ソフト)・C5(ミディアム)・C4(ハード)のタイヤを履いてインスタレーションラップや短距離走行に向かった。

開始数分でさっそくドラマが発生。ルクレールがミラボー・オートでブレーキをロックさせオーバーラン。しかしダメージはなく、自力でランオフエリアから脱出し走行を継続した。

だがその直後、ヘアピンの進入で、他車に道を譲った後に再び走行ラインに戻ったストロールのマシンにルクレールが追突。フロントウイングを損傷したことで赤旗が提示され、破片の回収作業が行われた。

無線でルクレールは「彼はブルーフラッグに気づいていなかったと思う」と不満を述べ、ストロールも「聞こえなかった」とエンジニアに伝えていた。ストロールはこの接触でリアサスペンションを破損し、ギアボックス交換も必要となりセッション復帰はならなかった。

セッション再開後、ドライバーたちは再びタイムアタックを開始。セッション半ばにはノリスがソフトタイヤで1分12秒290を記録してトップに立ち、ルクレール、ルイス・ハミルトン、オスカー・ピアストリが続いた。

予選セッション(特にQ1)を思わせるような混雑ぶりも見られ、ピエール・ガスリーはシケインでのスローカーに苛立ち、フェルスタッペンはアタックラップを妨害され怒りを露わにした。

その後ルクレールはタイムをさらに更新し、1分11秒台に突入してトップへ返り咲いたものの、無線では「バランスが全然ダメ」と不満を吐露。フェラーリにはまだ改善の余地が多く残されているようだ。

終盤にはロックアップや壁への接触が続出。ハミルトンはマスネで渋滞を回避しつつ15・16コーナーの縁石を跳ね飛び、ピアストリもウォールとの接触でマシンチェックのためピットへ戻る場面が見られた。


セッション終了時点でルクレールが1分11秒964で最速。フェルスタッペンがコンマ1秒差で続き、ノリス、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)、ピアストリ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がトップ6入りを果たした。

7位にはカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)、以下ガスリー(アルピーヌ)、ハミルトン、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)と続く。アストンマーティンはストロールの離脱により、アロンソがほぼ単独で走行を担当した。

ルーキードライバー勢では、メルセデスのキミ・アントネッリが11番手で最上位。以下、ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、角田裕毅(レッドブル)と続いた。角田裕毅は終盤のトラフィックに悩まされたことを無線で訴えていたが、それ以上に課題となっているのはチームメイトとのギャップだ。

フェルスタッペンが 1分12秒127で2番手に入ったのに対し、角田裕毅のベストは1分13秒232。タイム差はほぼ1秒(1.105秒)に達しており、モナコのようなドライバー依存の高いコースにおいて、両者の差が明確に表れた形だ。

15~16位にはハース勢のオリバー・ベアマンとエステバン・オコン。以下、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、ガブリエル・ボルトレト(キック・ザウバー)、F1復帰組のフランコ・コラピント(アルピーヌ)、ストロールと続いた。

各チームとドライバーはモナコのパドックに戻り、データ解析とセッティング調整を進める。フリー走行2回目は現地時間17時に開始予定で、再び1時間のセッションとなる。

2025年F1 モナコグランプリ フリー走行1回目 順位・ラップタイム

1.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分11秒964
2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分12秒127
3.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分12秒290
4.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) - 1分12秒314
5.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分12秒342
6.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分12秒482
7.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分12秒534
8.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分12秒669
9.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分12秒690
10.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分12秒727
11.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分12秒765
12.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分12秒979
13.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分13秒187
14.角田裕毅(レッドブル) - 1分13秒232
15.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分13秒329
16.エステバン・オコン(ハース) - 1分13秒394
17.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分13秒429
18.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分13秒470
19.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分13秒820
20.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分15秒635

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カテゴリー: F1 / F1モナコGP / F1レース結果