伊メディア フェラーリF1にハミルトン重視を要求「彼のビジョンを受け入れよ」

伊紙『La Gazzetta dello Sport』のジャーナリスト、ジャンルカ・ガスパリーニは、「フェラーリが今後の方向性を見直すには、ハミルトンの経験を活かすべき時が来た」と主張。「ルイスを雇ったということは、彼の仕事観やクルマ作りのビジョンを受け入れ、共に歩むという意味だ」と断じた。
同紙によれば、ハミルトンは「より極端ではない哲学への転換」を求めており、「ドライバーが扱いやすい、優れた空力バランスを持つマシン」を目指すべきだと考えているという。
イギリスGPでは、ハミルトンが4位でフィニッシュ。予選Q3での最終アタック失敗が響き、5番グリッドからのスタートとなったが、決勝では時折力強い走りを見せたものの、終盤はニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)を捉えきれなかった。
一方のシャルル・ルクレールは、キャリアでも最悪とも言える週末を過ごした。スタート前にスリックタイヤへ交換した判断が裏目に出て大きく後退し、終盤のアクシデントもありトップ10圏外でのフィニッシュとなった。
フェラーリにとって「無駄にはできない」ハミルトンの意見
F1史上最多となる7度のワールドチャンピオンと100勝超を誇るハミルトン。その豊富な経験を、フェラーリが活用せずに終わることはあってはならないとガスパリーニは訴える。
フェラーリのコンストラクターズタイトルは2008年を最後に遠ざかっており、昨年は惜しくもマクラーレンに14ポイント差で敗れた。だが今季のSF-25は期待に応えられておらず、ハミルトンもルクレールもその根本的課題を公には語っていない。
ベルギーGPでは新しいリアサスペンションの投入が予定されており、一定の性能向上は見込まれるものの、現状のままではマクラーレンとのガチンコ勝負は難しいとされている。
ハミルトンはこれまでもチーム内に根深く残る課題について率直に語っており、果たしてフェラーリがF1史上最も成功した男の声にどれだけ耳を傾けるかが、今後のカギとなりそうだ。
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