2026年F1マイアミGP サーキット&タイヤ戦略解説
F1は、バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止による長いブレイクを経て、今週末のマイアミGPで2026年シーズンを再開する。舞台はマイアミ・ドルフィンズの本拠地ハードロック・スタジアム周辺に特設されたマイアミ・インターナショナル・オートドローム。全長5.412km、57周で争われる。

今季最初のアメリカ開催となる一戦では、ピレリがC3、C4、C5というレンジ内で最も柔らかい3種類のコンパウンドを持ち込む。路面は2023年に再舗装されており、粗さは低く、週末を通じて走行が進むにつれてグリップが向上していく特性を持つ。

低デグラデーションが生む1ストップ基調
マイアミ・インターナショナル・オートドロームは19のコーナーと3本の長いストレートで構成される。タイヤへの負荷は限定的で、過去のレースでもデグラデーションは小さく、ドライバーがスティントを長く引っ張り、決勝では1ストップ戦略を採りやすい傾向が続いている。

そのため、日曜日の決勝ではタイヤ摩耗そのものよりも、セーフティカーやバーチャルセーフティカーといったニュートラル化のタイミングが戦略上の大きな変数になりそうだ。市街地コースではバリアとの接触を避ける精度が求められ、ひとつのミスがレース全体の流れを変える可能性がある。

マイアミグランプリ

スプリントで再び天候が波乱要素に
昨年のマイアミで印象的だったのは、路面が急速に乾いていく特性だった。スプリントではスタート前に強い雨が降ったにもかかわらず、19周の短いレース中にドライバーたちがインターミディエイトからスリックへ交換する展開となった。

今季もマイアミではスプリントが実施される。週末を通じて天候が変わりやすい状況になれば、低摩耗で読みやすいはずの戦略に、再び大きな揺らぎが生まれる可能性がある。

F1 タイヤ マイアミグランプリ

2025年はピアストリが勝利
2025年のマイアミGPは、戦略面では比較的シンプルなレースだった。スタート時にはミディアムを選ぶドライバーとハードを選ぶドライバーに分かれ、ニュートラル化や天候変化に備える形となった。

ピットストップのウインドウはおおむねレース中盤に集中し、選択された全コンパウンドのデグラデーションが非常に低かったことで、長いスティントが可能になった。レースはオスカー・ピアストリが制し、マクラーレンにとって2年連続のマイアミ勝利となった。

マクラーレン勢は勝利もポールなし
ドルフィンズのスタジアム周辺で開催された過去4回のマイアミGPでは、その半分をマックス・フェルスタッペンが制している。一方で、直近2年の勝者はマクラーレン勢だ。2024年にはランド・ノリスがF1初優勝を飾り、2025年にはチームメイトのピアストリがトップチェッカーを受けた。

ただし、マクラーレンの2人はいずれもこのイベントでポールポジションを獲得していない。ポールはフェルスタッペンが2回、シャルル・ルクレールとセルジオ・ペレスがそれぞれ1回ずつ記録している。

サポートレースもピレリ一色
マイアミの週末は、サポートカテゴリーを含めてピレリ色の強いイベントとなる。F1のサポートレースとして行われる各シリーズはいずれもピレリのタイヤ供給を受けている。

FIA F2は、本来予定されていた過去2戦が中止されたため、第2戦がフロリダへ移された。さらに、アルトゥーラ・トロフィーEvoを使用するマクラーレン・トロフィー・ノースアメリカ、そして新型ポルシェ911カップを投入するポルシェ・カレラカップ・ノースアメリカも開催される。

ポルシェ・カレラカップ・ノースアメリカは今年からピレリの供給を受けており、他のGT選手権と同様に、昨季導入されたPゼロDHGが使用される。

特別仕様のポディウムキャップも登場
マイアミGPでは、ピレリデザインのためにデニス・デコビッチが手がけた特別仕様のポディウムキャップも用意される。デザインの着想源は海の捕食者で、サメの肌を思わせるグレーの濃淡が採用されている。

バイザー部分には、その動物を連想させるステッカーが貼られ、顎や体を描いたデザインが用いられる。このピレリのキャップは、すでに公式オンラインストアで購入可能となっている。

マイアミグランプリ 2026年のF1世界選手権

2026年ホットラップはマイアミで開幕
マイアミは、2026年のピレリ・ホットラップ・プログラムの開幕戦にもなる。このプログラムは8年間にわたり、F1の象徴的なサーキットで、ファンに高速ラップの体験を提供してきた。

ゲストやVIPは、ピレリタイヤを装着した市販スーパーカーの助手席に座り、プロドライバーの運転でコースを1周することができる。マイアミ後は、モナコ、シルバーストン、モンツァ、オースティン、ラスベガス、アブダビへと続く。

今年はアルピーヌ、アストンマーティン、アウディ、フェラーリ、フォード、マクラーレン、メルセデスAMGの7メーカーが最新モデルを提供する。2025年には、32回のオン・トラックセッションで2,500周以上が実施され、現役F1ドライバーを含む69人のドライバーがステアリングを握った。

Source: Pirelli

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カテゴリー: F1 / F1マイアミGP / ピレリ