メルセデスF1代表 ラッセルへの興奮に任せた無線を反省「最も愚かな行為」 F1オーストリアGP
メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1オーストリアGPでの勝利について興奮気味にジョージ・ラッセルに無線連絡をしたことが、チームで自分がした「最も愚かな行為」だったと語った。

レース終盤でランド・ノリスとマックス・フェルスタッペンが接触し、2人ともピットに戻る羽目になっって優勝争いから脱落したことが明らかになると、トト・ヴォルフは急いで無線でラッセルに激励の言葉を送った。

チーム無線で話したヴォルフは『ジョージ、君なら勝てる!ジョージ、君なら勝てる!』と語った。

しかし、興奮のあまり、ヴォルフは無線メッセージが気を散らすものではないことを確認するために、ラッセルがコース上のどこにいるかをGPSで確認していなかった。

そして、その無線はラッセルが3コーナーでブレーキ操作に集中しているときに入ったため、彼はあまり感心していないようだった。

『とにかく俺に運転をさせてくれ!』とラッセルは答えた。

レース後、ウォルフは、自分にとって恥ずかしい瞬間だったと認め、ラッセルがコースアウトするきっかけになった可能性もあるため、メルセデス在籍中に行ったことの中で最も愚かな行為だったと述べた。

「私はドライバーのことをよく知っているし、彼らを励ましたり、集中力を取り戻させたりするために必要なことも分かっている。彼らと多くの時間を一緒に過ごしているからね」とヴォルフは説明した。「心理状態も分かっているつもりだ」

「しかし、これは私がメルセデスで過ごした12年間の中で最も愚かな行為だ。ドライバーにメッセージを送った場所を見れば、この行為を永遠に恥じるだろう。普通、ブレーキング中や高速コーナーでメッセージをそんなことはしない」

「だが、私は彼がどこにいるかGPSで見ていなかった。私は、2人(フェルスタッペンとノリス)が互いに接触し合うのを見て、それを予測しただけだ」

「私は感情的にボタンを押して『勝てる』と言った。このメッセージで彼をリタイアさせる可能性もあった。それがどんな気持ちだったか想像してみてほしい!」

「私は感情的になる。チームの活躍を楽しんでいるし、ルイス(ハミルトン)やジョージの活躍を見るのも楽しい。あの状況には夢中になってしまったんだ。それが彼がレース後に言ったことだと思う」

「でも、本当に…恥ずかしい」

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1オーストリアGP

ジョージ・ラッセルは当時トップ争いの後ろ3番手を走っており、ヴォルフはノリスとフェルスタッペンの間で何が起こっているのかを楽しんでいたと述べたが、2人が衝突することになることは予想していなかったと語った。

「我々は全員、理性的になろうとしていたと思う」とヴォルフは衝突前の瞬間について語った。

「我々は3位を目指していたが、それがクルマのペースであり、ジョージがそれを引き出すことができた。素晴らしい結果だった。」

「そして、当然のことながら、先頭集団で激しく競い合う2人を目にした。 彼らは本当に仲が良いので、見ていて楽しかった。 その時点では、私はそう受け止めていた」

「その後、明らかに状況はさらに激しくなり、ある時点で、2台が接触する可能性もあるだろうと我々は話していた」

「そして、実際にパンクを起こし、それを目の当たりにしたときは信じられなかった」



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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / F1オーストリアGP