メルセデスF1 「エンジン信頼性問題は2019年のフェラーリ対策が発端」
メルセデスF1は、現在のエンジンの信頼性に関する懸念は、2019年にフェラーリのパワーに匹敵するためにパフォーマンスを追いかけすぎたことの負の遺産だと考えている。

今シーズン、メルセデスのF1エンジンは継続的な信頼性の懸念に見舞われており、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは、夏休み以降に年間の使用基数制限を超えたエンジンを使用してグリッド降格ペナルティを受けている。

現在、予選のDRS違反について調査中のルイス・ハミルトンは、今週末のF1ブラジルGPに新品のエンジンを投入し、日曜日の決勝で5グリッド降格ペナルティを受ける。

メルセデスF1は、ターボハイブリッド時代を通じてこのような信頼性問題に直面したことはほどんどなく、ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、メルセデスがそこまで苦労していることが「信じられない」と語っている。

しかし、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、現在の困難は、フェラーリがパワーアドバンテージを持っていた2019年シーズンにメルセデスがパフォーマンスを追いかけすぎた結果であると考えている。

そのシーズン、フェラーリのF1パワーユニットは夏休み後に飛躍的な進歩を遂げ、F1の厳しい燃料流量制限を回避した潜在的な行動についてFIA調査の対象となったことで物議を醸した。

FIAは、フェラーリが規則に違反したことを証明できなかったが、その後の追加の燃料流量センサーの導入は、フェラーリのF1パワーユニットのパフォーマンスを引き戻すのに役立った。

当時、メルセデスは、それがフェラーリがルールの限界を押し広げた結果であると感じて動揺し、スタッフはそのパフォーマンスに匹敵するために限界までエンジンを追い込んだ。

トト・ヴォルフは、2022年にフェラーリに追いつくために行った措置が信頼性問題となって返ってきていると考えている。

「我々は2019年に非常に強くプッシュされ、2020年のパワーユニットはそこまで追いついたが、おそらくそれを我々をあまりに限界まで引き伸した」とトト・ヴォルフは説明した。

「パフォーマンスを追求していると、常に信頼性が低下することがある。そして、私はそれが起こったと思っている」

メルセデスはここ数週間、信頼性の問題について理解を深めてはいるが、F1ブラジルGPのためにルイス・ハミルトンのエンジンを交換するという決定は、パフォーマンスの低下に対する懸念から来ている。

F1チームは、それぞれエンジンの寿命の終わりにパワーの低下に見舞われる。したがって、メルセデスは、ルイス・ハミルトンに新しいエンジンでブーストを与えることが最も理にかなっていると感じた。

「我々は、信頼性と劣化という点でまだ100%快適なわけではない。我々が確実に分かってることは、走らせれば走らせるほどパワーを失っているということあd」

「だからこそ、我々がまだチャンピオンシップ争いにいるのであれば、この現在のパワーユニットを動かし続けて、サウジアラビアやアブダビに行きたくはない」

現在、F1エンジンの信頼性を完全に解決できていないにも関わらず、メルセデスは迫り来るエンジン開発の凍結に先んじてパフォーマンスを押し上げることを緩和することはできないとトト・ヴォルフは語る。

「強く押す必要がある」とトト・ヴォルフは語る。

「我々は非常に強力で信頼性の高いホンダエンジンと戦っている。これらの人々は、昨シーズンに展開できる可能性のあるすべてのリソースを投入した。それは理解できる」

「そして、それは今後数年間、何らかの形で凍結された方法でパワーユニットは継続される」

「したがって、来年は現在と同じくらいパフォーマンスの良いエンジンから始めることを確認する必要があるが、実際にはエンジンペナルティを科すことなくシーズンを通過することができる」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1