メルセデスF1首脳 「ラスト5戦は1回のDNFがタイトル争いで致命傷になる」
メルセデスF1は、2021年のラスト5戦でF1エンジンの信頼性とパフォーマンスのバランスを引き続き検討していくが、レッドブル・ホンダとのタイトル争いにおいて1回のDNFが“致命傷”になる可能性があると認める。

先週末のF1アメリカGPに先立ち、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1エンジンの信頼性問題に懸念を抱いたままであることを明らかにしている。

F1アメリカGPでメルセデスF1は、バルテリ・ボッタスと2つのカスタマーチームに新しいハードウェアを供給したが、問題はメルセデスF1にとって「些細なことではない」とトト・ヴォルフは語っている。

メルセデスF1のチーフストラテジストを務めるジョームズ・ボウルズは、バルテリ・ボッタスのICE(内燃エンジン)を交換した理由、そして、レッドブル・ホンダとの2021年のタイトル争いを終わらせてしまうかの可能性のある故障をどのように防ごうとしているかを説明した。

「シーズンの終わりまで、パフォーマンスと信頼性のバランスを取っている」とジェームズ・ボウルズは説明した。

「シャシーやパワーユニットの故障などでレースを完走できなかった場合、チャンピオンシップは致命的な打撃を受けるだろう。その結果として、我々はシーズン終了まで可能な限りベストの方法でレースを管理している」

「バルテリの場合、絶対的にベストな妥協点があることを確認するために新しいICEを投入した」

「それが彼のパフォーマンスを改善したかどうかに関しては少量なのは確かだが、1つのイベントよりもシーズンの残りの部分のバランスを重要視した」

「この変更は、オースティンGP中ずっと苦痛だったが、実際には今後数レースにわたって配当を支払うだろう」

レース中にルイス・ハミルトンのエンジンが故障した場合、それは確実にタイトル争いに壊滅的なダメージを与えるが、それだけでなく、エンジン交換によるグリッド降格によって、マックス・フェルスタッペンとの戦いで致命傷となる可能性がある。

メルセデスF1は、信頼性の懸念を監視しており、ルイス・ハミルトンのハードウェアプールに別のユニットを追加することを除外していない。

「我々が新しいエンジンを投入するか、そして、その割合はどれくらいかは言えませんが、明らかにリスクはまだそこにある」とメルセデスF1のチーム代表を務めるヴォルフは認める。

「評価するのが難しい。状況を先取りしてまたペナルティを受けるか、実際に走ってDNFのリスクを冒したいのかだ。これは、我々が話しているときに起こっている議論だ。まだ正しい答えには至っていない」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1