マクラーレン F1アゼルバイジャンGPでコンストラクターズ王座獲得の条件

アイルトン・セナとゲルハルト・ベルガーのコンビで1991年の王座を獲得して以来、マクラーレンがコンストラクターズを連覇したことはない。しかし、オスカー・ピアストリとランド・ノリスがバクーでそれを実現できれば、新たな記録も樹立することになる。
もし今週末にタイトルを決めれば、残り7戦を残しての戴冠となり、レッドブルが2023年に打ち立てた「残り6戦での最速記録」を更新することになる。
これまでの16戦で12勝、7度の1-2フィニッシュ、そして1戦を除くすべてで表彰台に上がるなど、圧倒的な成績を収めてきたマクラーレンは、シーズン終盤のフライアウェイに入る時点で2位以下に300ポイント以上の差をつけている。
実際、今季ここまでのマクラーレンの獲得ポイントは617。これに対し、フェラーリは280、メルセデスは260、レッドブルは239にとどまっている。
では、マクラーレンがバクー・シティ・サーキットでこの状況に終止符を打つには、どうすればいいのだろうか?以下に主要な数字とシナリオをまとめる。

残りのポイントは?
2025年シーズンはアゼルバイジャンGPを含めて残り8戦。つまり、シーズン最終盤までに最大389ポイントがチームに与えられる可能性がある。
これは通常の週末が5回あり(各43ポイント獲得可能)、スプリント週末が3回あるため(各58ポイント獲得可能)という内訳による。
現時点でマクラーレンと2位フェラーリの差は337ポイント。この差を逆転するには、まさに数学的な奇跡が必要となる。
マクラーレンはどうすればアゼルバイジャンでタイトルを決められる?
単純に言えば、アゼルバイジャンGP終了時点でマクラーレンとフェラーリの差が346ポイント以上になれば、マクラーレンはチャンピオンに決定する。
そのためには、マクラーレンはフェラーリを9ポイント上回る必要がある。
仮にマクラーレンがレースで勝利し、さらに2位か3位を獲得できれば、フェラーリの結果に関係なく、その場でタイトルが確定する。

メルセデスとレッドブルのわずかな希望は?
フェラーリに加えて、理論上はメルセデスとレッドブルもまだコンストラクターズ選手権に残っているが、望みは極めて薄い。
メルセデスは首位マクラーレンから357ポイント差をつけられており、この週末にマクラーレンを12ポイント上回らなければ可能性が潰える。
一方のレッドブルは378ポイント差。こちらはマクラーレンを33ポイント上回らなければならない。
つまり、マクラーレンは以下の条件を満たせばアゼルバイジャンで戴冠となる。
■ フェラーリに対して9ポイント以上上回る
■ メルセデスに12ポイント以上上回られない
■ レッドブルに33ポイント以上上回られない
この条件を達成すれば、マクラーレンは通算10度目のコンストラクターズタイトルを獲得し、ウィリアムズを抜いて歴代単独2位となる。なお、最多記録はフェラーリの16回であり、最後の戴冠は2008年にさかのぼる。
もしバクーでタイトル決定に至らなければ、次戦シンガポールGPへと持ち越されることになる。
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