マクラーレンF1 ランド・ノリスPU問題の原因判明「再発は防げる」

さらに、問題のPUは修理後に今季中の再使用が可能とされ、グリッドペナルティの懸念も払拭された。次戦以降のタイトル争いに向けて、ノリスにとっては大きな安心材料となりそうだ。
ノリスのマクラーレンMCL39は、ザントフォールトで残り7周の時点から問題が発生し、白煙を上げてストップ。タイトルを争う立場にあるノリスにとっては痛手となり、チームメイトのオスカー・ピアストリとのマクラーレン内部でのタイトル争いでも不利な状況を招いた。マクラーレンにとっては数年ぶりとなる決勝リタイアの原因は、チーム側のエンジンオイルラインの破損によるオイル漏れだった。このエンジンはさらなる調査のため、サプライヤーであるメルセデスHPPに送られた。
マクラーレンの最高執行責任者(COO)ピアース・シンは、より堅牢な部品を製造することで問題を解決したと説明した。
「我々の長い信頼性の好調記録が途絶えてしまったのは不運だった。だがチームは非常に適切かつ実際的に対応し、問題を確認し、根本原因を理解し、それを解決するために極めて的を絞った部品を製造した」とシンは語った。
「チームとファクトリーの反応には非常に満足している。設計と製造の両部門が非常に前向きかつ実際的な形で対応してくれた。この週末に導入した解決策は、再発を防ぐうえで正しいものだ」

モンツァでの週末に向け、ノリスとピアストリは共に新しいPUへとスイッチした。ここではパワーと直線スピードが重要となる。
ただしシンは、ザントフォールトで影響を受けたノリスのエンジンも今季中に再び使用可能であると確認した。これにより、許容されるPUコンポーネント数を超えてグリッドペナルティを受ける可能性が低くなった。
このPUを今季のプールに戻せるかと問われると、シンは「イエス」と答えた。
さらにこう付け加えた。「ザントフォールトでのトラブルは今大会でのエンジン割り当てには影響していない。今後も我々はサーキットごとの特性に応じて、最もパフォーマンスを発揮できる形でエンジン配分を考え、シーズン終盤までバランスを取りながら使っていく」
英オートスポーツ誌の理解によれば、問題のエンジンは火災による軽微な修理を必要とするものの、早ければ2週間後の次戦バクーからプールに復帰できる見込みだ。
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