マクラーレン首脳 フェルスタッペンのメルセデスF1移籍は「ちょっと怖い」

メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、F1オーストリアGPでフェルスタッペン獲得に関心を示したが、交渉がすでに進展しているという報道は否定している。
フェルスタッペンは2028年までレッドブルとの契約を結んでいるが、チャンピオンシップで夏休みまでにトップ3に入っていなければ契約解除が可能となる「成績条項」が含まれているとされており、その適用が現実味を帯びてきている。
メルセデスは2026年の新レギュレーション導入を見据え、現行レギュレーション下での勢いを失っているレッドブルに代わる有力な移籍先と見なされている。
この件について、ザク・ブラウンは英『ESPN』の取材に対し、次のように語った。
「ちょっと怖いね。メルセデスは明らかに前進しているが、レッドブルはそうではない。そしてマックスは信じられないほどの才能を持っている」
「だから、マックスがメルセデスに乗るとなると、それはかなり強力な相手になるよ」
ブラウン率いるマクラーレンは、現行レギュレーション下で最も強力なチームの一角と見なされており、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリのラインアップは長期契約で固定されている。ブラウンは、たとえフェルスタッペンが市場に出たとしても、獲得に動くつもりはないと明言した。
「いや、今のドライバーラインアップにはこれ以上ないほど満足している」
「初めから言ってきたように、我々にはF1で最高のドライバーラインアップがあると思っている。今ここにいる段階で、それを事実として否定するのは難しいはずだ。実際、統計的にもそうだよ」
「彼らは素晴らしい人間性と才能を持っている。オン・トラックでもオフ・トラックでも、僕はこの2人を他の誰かと交換しようとは思わない」

現在、ドライバーズランキングではオスカー・ピアストリがランド・ノリスに8ポイント差をつけて首位を維持しており、マクラーレンが1-2体制を築いている。
一方でフェルスタッペンは、オーストリアGPの1周目リタイアに続きイギリスGPでもポイントを伸ばせず、首位のピアストリからのポイント差は69に広がっている。
F1の歴史上、これほどのポイント差を逆転してチャンピオンを獲得した例はないが、まだ12戦が残されており、ブラウンはフェルスタッペンや4位のジョージ・ラッセルの逆転も否定していない。
「まだまだシーズンの半分にも届いていないからね。マックスはとんでもない才能だし、ジョージだってゲームオーバーではないよ」
「去年、我々のシーズンがどれほど急速に変わったかを見れば、マックスやメルセデスにも同じことが起きても不思議じゃない」
「ジョージのポイント状況やフェラーリの動きも含めて、まだまだわからない。だから僕らは自分たちのやるべきことを続けていくだけだ」
「今リードを得ているのは素晴らしいし、先週末にそれを広げられたのも良かった。でもまだレースはたくさん残っている。現時点でチャンピオン争いに現実的に加わっているドライバーは4人いると思っているよ」
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