マクラーレンF1 前列2人に念押し「オープニングラップは44周のうちの1周目」
2025年F1ベルギーGPの決勝でフロントローを独占したマクラーレン。チーム代表アンドレア・ステラは、スタート直後の接触リスクを避けるよう、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリに冷静な戦略を訴えた。

土曜スプリントではポールポジションからスタートしたピアストリが、ケメルストレートでマックス・フェルスタッペンに抜かれた一方で、ノリスもシャルル・ルクレールに一時先行された。しかし2人は冷静な走りで接触を回避。これを受けてステラは、日曜の決勝でも同様の判断力が求められると強調した。

「2台のドライバーには、まずターン1を最速で通過することを考えるよう伝えるよ。P2スタートのドライバーはスリップストリームを活用できるポジション取りが重要になる。特に雨になればオー・ルージュを全開で抜けるのも簡単ではなくなるだろう」

「同時に前方だけでなく後方にも注意を払う必要がある。フェラーリは直線スピードで優位にあるから、ルクレールが1周目の終わりには先頭に立っている可能性もある。ある程度の計画は立てられるが、最終的にはドライバー自身の判断に委ねることになる」

「僕が伝えたいのはただひとつ。『1周目は44周のうちの1周目にすぎない』ということだ。我々には競争力のあるマシンがある。だから1周目に問題があったとしても、レースをきちんと遂行すれば勝つチャンスは取り戻せる」

決勝に向け、マクラーレンはスプリントと予選の間に両車のリアウイングを微調整。ガーニーフラップを追加してダウンフォースを高めた一方で、若干のドラッグ増加を受け入れた。これは決勝での降雨を見越したもので、予報では午前から午後5時までの間に降水確率が80%から40%に変動するとされている。

レッドブルも同様にダウンフォースを増加させたが、その影響でフェルスタッペンはスプリント予選で得ていた4km/hのトップスピード優位を失っている。これにより、決勝スタート直後のマクラーレンへの脅威は、ルクレールが中心になると見られる。

「ルクレールは再びローダウンフォース仕様のようだ」とステラは述べた。

「つまり我々は1周目に晒されることになる。ただし、今日ランドが証明したように、フェラーリよりペースに優れていれば追い抜くことも可能だ。彼が4周目にルクレールを抜いたようにね」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / F1ベルギーGP