アブダビグランプリ マクラーレン ホンダF1
マクラーレン・ホンダは、F1アブダビGPの予選で、フェルナンド・アロンソが11番手、ストフェル・バンドーンが13番手だった。

マクラーレン・ホンダは午後のFP3では予定していた走行プログラムをすべて消化し、いいラップタイムを刻んでいたものの、いずれのドライバーもFP3での走りを予選で十分に活かすことができなかった。

FP3では、両ドライバーとも力強いパフォーマンスを発揮。フェルナンド・アロンソは7番手、ストフェル・バンドーンは8番手に入り、マクラーレン・ホンダはコース上で4番目に速いマシンとなった。午後のQ1でも引き続き力強いパフォーマンスを発揮し、バンドーンは1度のみの走行を行い、余裕を持ってQ2に進出。アロンソは、2回目の走行でQ2進出を決めた。Q1ではバンドーンは9番手、アロンソは12番手だった。

Q2では、日中から夕暮れ時にかけて刻々と変化する路面状況に適応するため、両ドライバーはマシンのセットアップを微調整した。ただ、マクラーレン・ホンダのマシンのパフォーマンスには限界があるため、さらにパフォーマンスを少し上げてきた中団のライバルチームに対して、力強い戦いを挑むのは難しい状況だった。

接戦の中位グループで力強い走りをしながらも、アロンソとバンドーンはQ3進出を僅差で逃し、明日の決勝をそれぞれ11番手および13番手からスタートする。それでも、最近は予選よりもレースでのペースの方がいいと両ドライバーがコメントしているおり、日曜日の夜に行われるマクラーレン・ホンダとして最後のグランプリで力強いパフォーマンスを披露したいとチームは語る。

フェルナンド・アロンソ (11番手)

「11番手というポジションには満足している。今日の僕たちのパフォーマンスに相応しい結果だ。予選では思ったほどスピードがなく、仮にQ3に進出して9番手または10番手を獲得できていたとしても、すぐ後ろのマシンが新品タイヤを履いて決勝に臨むことになっていたので、自分は使用済みタイヤでスタートしてもあまり意味がなかったと思う。明日は僕が新品タイヤでスタートできる立場にあるので、それを活かせるようにしたい。マシンの実力を最大限に引き出したものの、予選になると、ほかのチームはエンジンに『予選モード』という魔法のボタンがあるようで、僕たちは少しポジションを下げた。マシンのバランスには満足しているし、週末を通していい状態だ。FP3では7番手と8番手に入り、ロングランではかなり競争力があるようだ。なので、レースペースは期待できるはずだし、明日はポイント獲得のチャンスがある。基本的に、今年の順位はほぼすべて確定しているし、今回は誰にもプレッシャーはなく、チャンピオンシップの順位に影響を及ぼすようなポイントをかけて戦うこともない。そのような比較的リラックスした状況なので、明日はレースそのものがエキサイティングなものになるよう願っている」

ストフェル・バンドーン (13番手)

「今日という一日を終えて、さまざまな感情が入り混じっている。日中に行われた最後のフリー走行はかなりよく、まずまずの力強さをみせ、4番目に速いチームとなった。ただ、これまでもあったように、僕たちにはほかのチームのように予選で馬力をさらに少し上げるための魔法のボタンがなく、ライバルチームに負けてしまった。今日は難しい予選になると予想していたものの、接戦でしたし、Q3進出の可能性はあったと思う。ラップタイムをさらに詰めるためにセットアップを少し変更し、攻めの走りをしようとしたが、期待通りの効果は得られず、Q1以降は低迷する結果となった。それでも、今日の結果にはまずまず満足しているし、明日はいいレースができるよう願っている。今季は残すところ1戦となり、明日の最後のレースを全員が楽しみにしている。ただチーム全体が今回の最終戦を通常のレースと全く同じように考えており、ポイント獲得のチャンスはまだ残されているし、このチャンスを最大限に活かして、いいレースができればと思う。ここ最近は、すぐ前方にほかのマシンがいない状態で走行する際には、まずまずのレースペースをみせている。ただ、今季の僕たちにとってオーバーテイクは難しいので、予選はとても重要だった。戦略面でできることはあまりないので、好スタートを切り、アクシデントに巻き込まれることなくオープニングラップを走行し、力強いポジションにつければと思う。明日は全力を尽くし、いいかたちでシーズンを締めくくりたいと思う」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「昨日と同様に、ここアブダビでは中団は非常に拮抗していた。従って、自分たちのマシンの実力をもう少し期待していたものの、Q3に進出できるかどうかは分からないと考えていた。そして、懸念していたように、ライバルチームは我々のQ3進出を阻止するだけの出力アップを行い、その結果、我々は僅差でQ2敗退となった。FP3とQ1では両ドライバーが力強いペースをみせていただけに、それをQ2で披露できなったことについては、少しフラストレーションを感じている。Q2までは、コース上で4番目に速いマシンとして、力強い走りをみせていた。それでも、今日の走りには前向きな点があった。両ドライバーが時間を賢く使って、明日のレースに向けてマシンのセットアップをするだけではなく、今後に向けて重要なデータを収集するためにマシンのセッティングを進めてくれた。明日はフェルナンドもストフェルも、スタート時のタイヤを自由に選択できるというメリットがある。このコースでオーバーテイクするのは簡単ではないものの、我々はポイント獲得を目指す。マクラレーン・ホンダとして臨む最後のレースとなる、今季最終戦をいいかたちで終えるためにも、懸命にプッシュしていく」

長谷川祐介 (ホンダF1プロジェクト総責任者)

「今日はチームにとってタフな一日になりました。午前のセッションでは、昨日からさらにマシンのセットアップを進め、両ドライバーともに良い感触を得ながら予選に臨みましたが、予選では僅差の戦いの中で、11番手と13番手で2台揃ってQ3進出を逃すという厳しい結果になりました。明日はいよいよマクラーレン・ホンダにとって最後のレースになります。Q2で敗退となった今日の予選結果は残念でしたが、レースはニュータイヤを装着した上でポイント獲得が十分に可能なポジションからのスタートになります。パワーユニットとしてはここ数戦で安定したパフォーマンスをみせられているため、明日もこの状態を維持し、最後にポイント獲得を果たせればと考えています。チームとして今出せる力をすべて出しきった上で、いいフィナーレを迎えたいと思います」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1アブダビGP