マクラーレン・ホンダ F1 イギリスグランプリ
マクラーレン・ホンダは、F1イギリスGPの予選で、ストフェル・バンドーンが9番手、フェルナンド・アロンソが13番手だった。

ストフェル・バンドーンは、明日シルバーストンで開催されるイギリスGPの決勝レースを8番手からスタートする。これは、彼のF1キャリアにおいて最高のスタート順位となる。

若手ベルギー人ドライバーのバンドーンと彼のエンジニアは、パフォーマンスを最大限に引き出すために準備や取り組み方を変えようと、ここ数戦の間ともに精力的に仕事をしてきた。今日の結果は、彼らの努力が間違っていなかったことを、本当の意味で証明するかたちとなった。

Q1では、フェルナンド・アロンソのすばらしい努力のおかげで、彼は僅差でラインをまたぎ、最終アタックラップを開始することができた。その価値はあった。路面が徐々に乾きながらも、まだ濡れた部分もあるコースで、スリックタイヤ(ドライコンディション用タイヤ)を装着したアロンソはQ1で最速タイムを叩き出した。

Q2では13番手のタイムを出したものの、パワーユニットの構成部品の交換による30グリッド降格ペナルティーを受けるため、明日の決勝は最後尾からスタートする。

ストフェル・バンドーン (9番手)

「シルバーストンでQ3に参加するのは、少し予想外だった。ただ、ここ数戦は非常に精力的に仕事に取り組んでおり、チーム内でも改善点を明確に確認することができた。アゼルバイジャン、オーストリア、そして今週末のここシルバーストンでも、フェルナンドと僕は概ね同じペースで走行している。さらに一歩前進できたことは、当然のことながら、かなりいい気分だ。僕たちは長い間、予選が雨交じりのコンディションになることを望んできた。このような入り混じったコンディションでは、僕たちはどのセッションでもかなり強かったように思う。その後、コースがさらにドライコンディションになった際には、あらゆるチャンスを最大限に活かすことができた。いつも通り中団は非常に接戦だし、一部のライバルチームが予選でさらにパフォーマンスを上げてくることはよくある。ただ、今日はドライとウエットが入り混じったコンディションが僕たちにとって大きな手助けとなった。今日はコースに出るたびに、いいラップタイムを出すことができた。Q3で9番手に入ったことは、僕たちが達成し得る最高の結果だったと思う」

フェルナンド・アロンソ (13番手)

「Q1の終盤で、オプションタイヤに切り替えるためにピットインするという正しい判断をした。そのときベストな状態にあったコースをうまく利用した。観客の皆さんの歓声を耳にするのはいい気分だったし、ガレージにいるメンバーのためにもよかった。チームのメンバーは過去数年間懸命に仕事をしてきているので、彼らは歓声を受けるに値する。それに、たとえ一瞬であっても、タイムシートの一番上に自分の名前が載るのはいい気分だ。Q3に進出できなかったということは、レース用のタイヤを自由に選択できるということだ。僕たちはペナルティーのため、決勝は最後尾からスタートする。Q2で使用したタイヤでスタートするのは理想的ではないので、13番手という予選結果には比較的満足している。これからは明日のことを考える必要がある。ドライとウエットが入り混じったコンディションではかなり競争力があることを今日証明できたので、今日と同じようなコンディションで荒れたレースになれば、僕たちにとって有利な方向に進む可能性がある。明日も今日のような天候になることを願っている」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「ストフェルは、週末を通して非常にスピードがある。また、今日ここで大事なときにすべてをうまくまとめ上げた彼の姿をみて、本当にうれしかった。Q1ではインターミディエイトタイヤで見事なラップを走行し、滑りやすいアスファルトで8番手のタイムを出し、フェラーリの2台のマシンの間に割って入った。その後、路面が乾きつつある中、Q2でもスリックタイヤですばらしい走行を続け、Q3進出を果たした。明日のレースではバルテリ・ボッタスが5グリッド降格ペナルティーを受けるため、ストフェルは8番グリッドからスタートする。“ストフェル、よくやった!” 一方、フェルナンドはQ1ではスリックタイヤで見事なラップを走行し、1.3秒の大差をつけて最速タイムを叩き出した。確実にアタックラップに臨むには、あまりにもギリギリ過ぎるとも言える状態で、Q1でのタイム計測のチャンスをあやうく失うところだった。それでも、フェルナンドはなんとか時間内にラインをまたぎ、そのチャンスを活かして完ぺきなラップを走行した。そんな彼の姿をみれてよかったですし、観衆の声援を聞くことができてうれしかった。ここでの観客の皆さんの応援は、本当にすばらしいものがある。その後、フェルナンドはQ3に進出できなかったものの、明日のレースでは30グリッド降格ペナルティーを受けることが決まっているので、今日の予選結果はそれほど重要ではなかった。明日のレースで両ドライバーをみるのは、興味深いだろう。雨が降っても晴れても、2人とも全力を尽くす。フェルナンドはレース序盤で素早くポジションを上げていくだろうし、一方のストフェルは今季初のワールドチャンピオンシップポイント獲得を目指す。2人の幸運を祈ろう!」

長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)

「時折降る雨の影響により、今日は難しいコンディションでの予選になりましたが、ストフェルがホームグランプリでQ3進出と、チームもドライバーもいい仕事をしてくれたと思います。ストフェルは週末を通してセッティングが決まっており、いい流れを維持してくれています。モナコ以来のQ3進出となった予選のパフォーマンスはマシンの力を最大限に引き出し、すばらしかったと思います。また、フェルナンドはトラフィックの影響によりQ3進出はなりませんでしたが、彼のQ1での果敢なアタックは、チームだけでなく、寒い中観戦に来てくれているスタンドのファンにも、素敵なサプライズを与えてくれました。パワーサーキットであるここシルバーストンで、週末を通してある程度のパフォーマンスを見せられていることは、今後に向けた自信に繋がります。もちろん、まだ上位陣との差はありますが、確実に前進できていると感じています。明日はストフェルが8番手からのスタートで、フェルナンドはペナルティーによりグリッド後方からのスタートになります。ただ、ここイギリスでは突然の降雨も予想されるので、2人とも十分にポイント獲得のチャンスはあると思っています。明日も引き続き、ホームグランプリでファンの皆さんにいいパフォーマンスをみせられるよう、全力で取り組んでいきます」

関連:F1イギリスGP 予選:ルイス・ハミルトンがポールポジション

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1イギリスGP