ランス・ストロール F1カナダGPで復帰へ 母国レース出場に向け調整中

Crash.netの情報によれば、ストロールは母国グランプリの開催に間に合う形で、F1グリッドへの復帰が可能になる見込みだという。アストンマーティンからの正式発表は、今週中に予定されている。
ストロールはスペインGPの週末、予選後に欠場を決定していた。アストンマーティンによれば、彼の手首の負傷が悪化したため、バルセロナでの日曜決勝レースには出走できなかったという。
チームは声明で「ストロールは手と手首の痛みを感じており、これは2023年プレシーズン中の自転車事故に関連したものだ」と説明していた。
この欠場を受けて、ストロールの負傷によるものなのか、それともガレージ内でのトラブルによるものなのかを巡って、さまざまな憶測も広がっていた。
BBCの報道によれば、ストロールは予選後、アストンマーティンのガレージ内で機材を破壊し、チームスタッフに罵声を浴びせたともされている。
しかし、これに対してアストンマーティンのメカニック、ハリー・ラッシュはInstagram上で「チームメンバーに暴言を吐いた?まったくの事実無根だ」と否定のコメントを出している。
一方で、Sky Sports F1の実況者デビッド・クロフトはポッドキャスト内で、BBCの報道を補強するような発言を行った。彼によれば、「ストロールがヘルメットを壁に投げつけ、それが壊れるほどの勢いだった」とのこと。
クロフトはさらに、「かなりの怒鳴り声と罵声も飛び交っていたと聞いている。ストロールには以前にもアストンマーティン時代に壁を殴るといった前例がある」と述べた。

アストンマーティンの代替案
仮にストロールが今週末に出走できない場合、フェリペ・ドルゴビッチが代役としてF1デビューを果たす可能性がある。
ドルゴビッチは2022年のF2チャンピオンで、近年はアストンマーティンのリザーブドライバーとして活動。FP1走行やテストにも定期的に参加してきた。
ドルゴビッチは今月開催されるル・マン24時間レースへの出場を予定していたが、F1出走の可能性を優先して辞退する意向を示している。彼はアクション・エクスプレス・レーシングからキャデラックLMDhマシンでフレデリック・ベスティ、ジャック・エイトケンとともに出場予定だった。
だが、ストロールがカナダGPへの出走に向けて準備を進めているため、ドルゴビッチはル・マンへの専念が可能となりそうだ。
仮にストロールがプラクティス走行後にレース出走を断念した場合、アストンマーティンは代役としてバルテリ・ボッタスを起用する可能性もある。
ボッタスは2025年にメルセデスのリザーブドライバーを務めており、レギュラードライバーとしてのシートは失っているものの、メルセデス製パワーユニットを使用するチームへの帯同資格を有している。今年はマクラーレンのマシンをテストした経験もあり、ここまで全戦に帯同している。
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