マツダ デイトナ24時間レース デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ ユナイテッド・スポーツカー選手権
1月26日(金)のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでは主にサポートレースの決勝レースなどが組み込まれ、24時間レースを戦うチームにとっては決勝前にドライバーやメカニック達の身体を休めるリラックスデイとなった。

24時間レース参加チームの公式スケジュールとしては、朝9時40分から1時間のフリープラクティスのみ。そのほかは、メディア対応などに時間を使い、ドライバーは早めに解放される。

マツダチーム・ヨーストは、このフリープラクティスには前日エンジン交換した77号車マツダRT24-Pだけが出走し、代わって55号車がエンジンチェンジを実施した。

マツダUSAモータースポーツ担当ダイレクターのジョン・ドゥーナンは「どちらのクルマも決勝レース前に念のためフレッシュエンジンに交換することにしました。私たちのチームは、最大目標のデイトナ24時間で総合優勝するため、昨年から準備を進めており、耐久テストも十分に行なっています。信頼性には自信をもっていますが、決勝レース前にエンジンをリフレッシュしておけば、より安心だからです」と語った。

このフリープラクティスでは、ルネ・ラスト、オリバー・ジャービスの順に77号車に乗り込み、合間にはピットワークシミュレーションを繰り返しながら走行を重ねていった。終盤には、このクルマを最もよく知るトリスタン・ヌネスもステアリングホイールを握っている。

このセッションでは、77号車のベストラップタイムは総合4番手。まずまずのタイムだと言える。トップタイムはキャデラックDPi 31号車で、2番手は昨年のルマン24時間レースで数時間のあいだ総合トップを走り、堂々LMP2部門優勝を果たした英国のジャッキー・チェンレーシング(チームJOTA)のオレカLMP2が入り、3番手は前日のプラクティスから好タイムで周回しているキャデラックDPiの90号車と続いた。

これらのトッブマシンとマツダDPi 77号車とのタイム差はコンマ3秒。3番手のキャデラックとの差はなんと100分の6秒差。今年のIMSAシリーズは、BoP(バランスオブパフォーマンス=性能調整)がうまく働いているようだ。タイヤはコンティネンタルタイヤのワンメイクであり、各車の性能差が均衡しているとなれば、あとはドライバーの腕と運が明暗を分けることになる。二日間のプラクティスとクォリファイを通じ、2台のマツダRT24-Pはトップグループの中にいることが証明された。現在は、悲願のデイトナ24時間初優勝に向けて、まずは第一ステップ完了といったところでだ。

25日は風が強く曇りがちだったこともあり、気温は低く冷え冷えとしていたが、26日は一転して温暖な1日となった。しかし、天気予報では、28日日曜日は雨となっている。どれほどの雨量かは予想できないが、レーシングチームにとって耐久レースの雨は時に幸運を生み、時に悲劇を招く。コンディションにもよるが、マシンのパフォーマンス差が縮まるほか、ペースカー先導によるイエローコーションとなれば前走者が築いたアドバンテージが一気に解消することもある。視界が悪くなってコースアウトしたり、水たまりに足を取られてスピンしてしまうこともある。今年のデイトナ24時間レースには、どのようなドラマが待ち受けているだろう。

明日27日土曜日は、午前中に全ドライバー参加のオートグラフセッション(サイン会)が行われ、レースファンは贔屓のドライバーに直接言葉をかけ、サインしてもらえるチャンスとなる。今年はスター選手が多く、ファンの人垣は例年を上回ると予想される。レーススタートの12時間半前には、レース前セレモニーが行われ、ローリングラップを経て14時30分には決勝レースが始まる。

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カテゴリー: F1 / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権