マツダ RT24-P、デイトナ24時間レースで65秒差の準優勝
1月26日(日)午後1時40分、フロリダ州デイトナスピードウェイで行われた2020年IMSAウェザーテックスポーツカー選手権開幕戦「第58回デイトナ24時間レース」のチェッカードフラッグが振られ、ポールポジョンからスタートしたマツダRT24-P 77号車(オリバー・ジャービス/トリスタン・ヌネス/オリビエ・プラ組)が24時間で833周(約4,748km)を走破し、総合2位表彰台入賞を果たした。また、55号車(ジョナサン・ボマリート/ハリー・ティンクネル/ライアン・ハンターレイ組)は6位入賞となった。マツダRT24-Pがデイトナ24時間レースで2台完走を果たし、表彰台入賞するのは今回が初めてとなる。
マツダUSAの公式チームであるマツダ・チームヨーストは、必勝体制でこのレースに臨んだ。ポールポジションから抜け出したジャービス駆るマツダRT24-P 77号車は、プラ、ヌネスへとバトンを繋ぎながら、序盤は首位をキープしたが、次第に追い上げてきたキャディラックDPi 10号車に先行を許す。しかし、ラップタイムはほぼ10号車と同等で、同車と他車を含めてピットインのたびに首位を入れ替える接近戦を展開した。
スタートから8時間経過時点で上位6台は、同一周回だった。しかもその差は数秒から10秒程度です。各車のパフォーマンスがいかに調整され、公平に競えるようになっているかを物語っている。しかし、77号車は12時間経過直前に黄旗追い越しを指摘され、ドライブスルーペナルティを受け、順位を下げる。16時間が経過すると、キャディラック10号車は頭ひとつ先行。それでも同一周回に残ったマツダ77号車は、朝方に発生した2回のフルコースコーション(FCC)で開いたギャップを再度縮め、5号車、31号車を含めたキャディラック勢にプレッシャーをかける。
10号車が違反によるドライブスルーペナルティをこなすと、今度はキャディラック5号車が77号車の行手を阻む。20時間経過後の朝9時半過ぎには、一時、5号車、77号車、10号車がそれぞれ3秒差で並ぶ時間もあった。しかし、その後再び10号車がリードを固めることになる。終盤は、10号車は小林可夢偉が2時間半にわたって運転し、首位を守る体制を取る。77号車もジャービスが逆転を目指して10号車を猛追し、約65秒差で2位フィニッシュとなった。77号車がレースをリードしたのは、合計190周だった。
一方、ボマリートが予選3番手からスタートし、序盤は後続に進路を譲ったが、3時間経過後にバスストップコーナー入り口でアキュラ7号車と接触。同車はスピンしてカウルを壊すダメージを負い、55号車にペナルティが課せられることになる。なお、55号車の損傷はほとんどなかった。しかし、いったん後退した55号車は、それでも全力で周回を重ねる。しかし、終盤には排気系に軽微なトラブルが発生。ペースが上げられず、徐々にトップグループから遅れるようになる。それでも24時間で823周をクリアし、6位入賞を果たした。
ネルソン・コスグローブ(マツダUSAモータースポーツ担当ダイレクター)
「77号車の2位表彰台および55号車との2台入賞の結果は、とても素晴らしい成果です。今季の我々の目標のひとつが、IMSA耐久レースのひとつで優勝することなので、今回はあと少しでしたがオフシーズンの間に我々のレースカーを鍛え上げた甲斐がありました。このレースは、どのチームも完全無欠というわけには行きませんでした。しかし、少なくとも私たちのチームは逆境に耐え、戦い続けました。とても素晴らしいことであり、私は心からこのチームを誇らしく思います」
ジョナサン・ボマリート(マツダRT24-P 55号車ドライバー)
「今日という日は、マツダにとって素晴らしい1日となりました。この伝統のデイトナ24時間レースで2台とも入賞し、1台はポディウムフィニッシュでしたから。そして、レース全体を通して、トップ争いを続けました。これはチームがいかに進化したかを証明するものです。チームは確かに成長し、このシーズンを通じて私たちはこの勢いを維持できると思います」
オリバー・ジャービス(マツダRT24-P 77号車ドライバー)
「この結果は、大きな進歩です。マツダにとっても、エンジニアやクルー達にとっても報われる日になったと思います。あとわずかのところで勝利には届きませんでしたが、この2年間の進化スピードを考えれば、この結果は勝利と同等と感じます。これだけは言えます。私たちのクルマは最後まで最高のパフォーマンスを発揮してくれた、と。この耐久性と信頼性をもってすれば、シリーズチャンピオンを狙える資格があると言えるでしょう」
マツダは、1979年に初代サバンナRX-7をこのデイトナ24時間レースに投入し、GTUクラスで1-2フィニッシュを果たし、その後マツダロータリーエンジン(RE)車は、北米におけるクラブレーシングの中心的存在へと躍進してきた。カスタマーエントリーを含め、RE車クラス優勝の回数は、実に23回を数える。2010年にマツダRX-8 GTがこのレースのGTクラスウィナーとなったのち、RE車での挑戦は終了するが、デイトナプロトタイプインターナショナル車(DPi)での総合優勝獲得を目指していた。今回それは叶わなかったが、最高位記録だった1989年のマツダ767Bによる総合5位を塗り替えることに成功した。
カテゴリー: F1 / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権
マツダUSAの公式チームであるマツダ・チームヨーストは、必勝体制でこのレースに臨んだ。ポールポジションから抜け出したジャービス駆るマツダRT24-P 77号車は、プラ、ヌネスへとバトンを繋ぎながら、序盤は首位をキープしたが、次第に追い上げてきたキャディラックDPi 10号車に先行を許す。しかし、ラップタイムはほぼ10号車と同等で、同車と他車を含めてピットインのたびに首位を入れ替える接近戦を展開した。
スタートから8時間経過時点で上位6台は、同一周回だった。しかもその差は数秒から10秒程度です。各車のパフォーマンスがいかに調整され、公平に競えるようになっているかを物語っている。しかし、77号車は12時間経過直前に黄旗追い越しを指摘され、ドライブスルーペナルティを受け、順位を下げる。16時間が経過すると、キャディラック10号車は頭ひとつ先行。それでも同一周回に残ったマツダ77号車は、朝方に発生した2回のフルコースコーション(FCC)で開いたギャップを再度縮め、5号車、31号車を含めたキャディラック勢にプレッシャーをかける。
10号車が違反によるドライブスルーペナルティをこなすと、今度はキャディラック5号車が77号車の行手を阻む。20時間経過後の朝9時半過ぎには、一時、5号車、77号車、10号車がそれぞれ3秒差で並ぶ時間もあった。しかし、その後再び10号車がリードを固めることになる。終盤は、10号車は小林可夢偉が2時間半にわたって運転し、首位を守る体制を取る。77号車もジャービスが逆転を目指して10号車を猛追し、約65秒差で2位フィニッシュとなった。77号車がレースをリードしたのは、合計190周だった。
一方、ボマリートが予選3番手からスタートし、序盤は後続に進路を譲ったが、3時間経過後にバスストップコーナー入り口でアキュラ7号車と接触。同車はスピンしてカウルを壊すダメージを負い、55号車にペナルティが課せられることになる。なお、55号車の損傷はほとんどなかった。しかし、いったん後退した55号車は、それでも全力で周回を重ねる。しかし、終盤には排気系に軽微なトラブルが発生。ペースが上げられず、徐々にトップグループから遅れるようになる。それでも24時間で823周をクリアし、6位入賞を果たした。
ネルソン・コスグローブ(マツダUSAモータースポーツ担当ダイレクター)
「77号車の2位表彰台および55号車との2台入賞の結果は、とても素晴らしい成果です。今季の我々の目標のひとつが、IMSA耐久レースのひとつで優勝することなので、今回はあと少しでしたがオフシーズンの間に我々のレースカーを鍛え上げた甲斐がありました。このレースは、どのチームも完全無欠というわけには行きませんでした。しかし、少なくとも私たちのチームは逆境に耐え、戦い続けました。とても素晴らしいことであり、私は心からこのチームを誇らしく思います」
ジョナサン・ボマリート(マツダRT24-P 55号車ドライバー)
「今日という日は、マツダにとって素晴らしい1日となりました。この伝統のデイトナ24時間レースで2台とも入賞し、1台はポディウムフィニッシュでしたから。そして、レース全体を通して、トップ争いを続けました。これはチームがいかに進化したかを証明するものです。チームは確かに成長し、このシーズンを通じて私たちはこの勢いを維持できると思います」
オリバー・ジャービス(マツダRT24-P 77号車ドライバー)
「この結果は、大きな進歩です。マツダにとっても、エンジニアやクルー達にとっても報われる日になったと思います。あとわずかのところで勝利には届きませんでしたが、この2年間の進化スピードを考えれば、この結果は勝利と同等と感じます。これだけは言えます。私たちのクルマは最後まで最高のパフォーマンスを発揮してくれた、と。この耐久性と信頼性をもってすれば、シリーズチャンピオンを狙える資格があると言えるでしょう」
マツダは、1979年に初代サバンナRX-7をこのデイトナ24時間レースに投入し、GTUクラスで1-2フィニッシュを果たし、その後マツダロータリーエンジン(RE)車は、北米におけるクラブレーシングの中心的存在へと躍進してきた。カスタマーエントリーを含め、RE車クラス優勝の回数は、実に23回を数える。2010年にマツダRX-8 GTがこのレースのGTクラスウィナーとなったのち、RE車での挑戦は終了するが、デイトナプロトタイプインターナショナル車(DPi)での総合優勝獲得を目指していた。今回それは叶わなかったが、最高位記録だった1989年のマツダ767Bによる総合5位を塗り替えることに成功した。
カテゴリー: F1 / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権