レッドブルの連勝記録ストップの原因がホンダF1ではなかった救い
2023年F1第16戦シンガポールGPで、レッドブル・レーシングおよびマックス・フェルスタッペンの連勝記録がストップした。

シンガポール市街地コースでは、今シーズン無敵を誇っていたレッドブルの姿はそこにはなく、グリップに苦しむ両ドライバーが、次々と抜かれるシーンが続いた。フェルスタッペンがレース中のバトルで抜かれるのは今季初めてとなる。

これで、昨年から続いたレッドブル・レーシングの15連勝、シーズン14連勝、そして、マックス・フェルスッペンの10連勝という各F1記録の更新はストップした。

今季のRB19の強さは他を圧倒しており、唯一黒星がつくとすれば、信頼性問題=ホンダのF1エンジンの故障しかないとの見方もあった。

だが、前戦モンツァでシーズン記録、ドライバーの連勝記録を更新した。

モンツァと言えば、1988年にマクラーレン・ホンダの連勝がストップした場所でもあった。アイルトン・セナがウィリアムズと接触してリタイアしたことが記憶に残されているが、もう1台のアラン・プロストは、エンジンのミスファイアに苦しんだ末にリタイアしている。

その因縁のレースを乗り越えて、あとは記録をどこまで伸ばせるかという状況だった。

だが、モンツァでは角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)がエンジン故障によってスタートできないという問題があった。また、シンガポールでは、マックス・フェルスタッペンがギアシフトに問題を抱えており、ソフトウェアに問題が懸念されていた。

記録が途絶えたことで、レッドブル陣営、そして、特にホンダ陣営はそのプレッシャーから解放された。正式には撤退してはいるものの、レッドブルの歴史的な記録がホンダのF1エンジンによってストップすることがあれば、後世までその汚名は残り、事あるごとに悪しき例として取り上げられていただろう。

だが、ホンダのF1エンジンが原因で負けたという状況ではなかった。

次はホンダのホームレースとなる鈴鹿サーキットでのF1日本GP。マックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル獲得の可能性はなくなったが、レッドブル・レーシング RBPTホンダとしてコンストラクターズタイトルを獲得する可能性は大いにある。

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング