オスカー・ピアストリ F1タイトル争いに冷静「誰が相手でもベストを尽くす」
オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、2025年のF1タイトル争いについて冷静な姿勢を崩していない。

直前のベルギーGPでは勝利を逃したものの、今季6勝を挙げてタイトル争いをリードする若きオーストラリア人は、「毎戦で自分のベストを出す」ことの重要性を語った。

ピアストリはスパでの一戦について、「あのコンディションの中でリスクを取った者が得をした」と振り返った。ウェットからドライへと路面が変化する中、マクラーレンはダブルピットストップ戦略を敢行。ピアストリはミディアムタイヤへの交換を選んだが、チームメイトのランド・ノリスがソフトを履いたことで、最終的にはポジションを失った。

「2台ともほぼ同時にピットインして、異なるタイヤを履いた。レースが終わってみれば、ソフトの方が良かったってこと。ミディアムは序盤に少し苦労したから」と語ったピアストリは、「戦略に満足はしているけど、ソフトの方がよかったとは思う。でも、あんな状況じゃ完璧な判断なんて無理だった」と冷静に受け止めた。

それでも、スパでの一戦はマクラーレンにとってポジティブな内容だったという。「いくつかの点で改善が見られたし、予選のパフォーマンスも良かった。土曜のスプリントではうまくまとめられたし、決勝でも競争力はあった」

ハンガリーGPに向けては、これまでのサーキットとは異なる特性への対応が求められる。「ここのようなハイダウンフォースのトラックでは、今年まだ走っていないから少し不確実な部分もある。でも、シミュレーターでは感触が良かったから期待しているよ」

タイトル争いについて聞かれると、ピアストリは過度な意識を避ける姿勢を崩さない。

「チャンピオンシップのことは意識はしてるけど、結局は毎戦で自分のベストを尽くすしかない。誰が相手でも、どんな状況でもね。ここまで順調に来てるけど、それに満足するつもりはないし、これからの1戦1戦が大事になってくる」

プレッシャーの有無については、「正直、あまり感じていない。むしろこの立場を楽しんでいるし、自信もある」と語り、チャンピオン候補らしい冷静さと貪欲さをにじませた。

一方で、スパで問題となった雨天時の視界不良についても意見を求められたピアストリは、「個人的にはFIAの判断は正しかったと思う。前が見えない中でのレースは不可能だからね」と語り、レースディレクションの慎重な判断を擁護した。

今週末のハンガリーGPは、タイトル争いの行方を左右する重要な一戦となる。ピアストリはその中心で、再び結果を求められる立場にある。

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カテゴリー: F1 / オスカー・ピアストリ / マクラーレンF1チーム