角田裕毅 レッドブルF1での現状にマルコ「来週ホンダと話し合いの場を持つ」

チームの重鎮ヘルムート・マルコは、2025年シーズン前半11戦でわずか7ポイントにとどまる角田裕毅の成績に不満を示し、「彼がポイントを獲れなさすぎる」と痛烈に批判。次戦ハンガリーGPを前に、その去就についてホンダと協議を行う意向を明かした。
マルコはさらに、フェラーリやメルセデスを引き合いに出し「セカンドドライバーがチームの足を引っ張っているのは我々だけではない」と述べつつも、角田裕毅がレッドブルのコンストラクターズ選手権2位争いの足かせになっているという厳しい評価を下した。2026年のレギュラードライバー候補には若手アイザック・ハジャーの名前も挙がっており、角田裕毅の未来は不透明さを増している。
ここ1年半、レッドブル・レーシングを取り巻く騒動は絶えなかったが、クリスチャン・ホーナーの退任とマックス・フェルスタッペンの残留決断により、ようやくチーム内に落ち着きが戻りつつある。
ローラン・メキース新体制の幕開けは、ベルギーGPスプリントでのマックス・フェルスタッペンの勝利と重なった。この勝利は、RB21に多数のアップグレードが施された上でのものだった。メキース体制の好スタートに加え、マックス・フェルスタッペンがメルセデス移籍を否定しプロジェクト継続にコミットしたことで、2026年を“ゼロからの再出発”とせずにすむ大きな足掛かりとなった。
角田裕毅のシートは風前の灯か
だが、一方でセカンドドライバーの問題は依然としてチームの課題だ。角田裕毅はレッドブル加入後11戦でわずか7ポイントしか獲得しておらず、そのパフォーマンスには満足が得られていない。
レッドブルの重鎮ヘルムート・マルコは、オーストリア紙『Krone』の取材に対し厳しいコメントを残した。
「コンストラクターズランキングで2位を狙うのは現実的じゃない。角田があまりにもポイントを取れなさすぎる。我々はメルセデスと3位争いをしている。セカンドドライバーが足を引っ張っているのは、我々だけでなく、フェラーリのハミルトンも、メルセデスのアントネッリも同様だ」
さらに角田裕毅の今後についてはこう続けた。
「我々は通常、夏休みまではドライバーについて話さない。ただ、角田は常にホンダの庇護を受けてきた存在だ。来週ホンダと話し合いの場を持ち、どの方向に進むか決める」
チーム内ではすでに、若手アイザック・ハジャーが角田裕毅の後任として急浮上しており、2026年のレギュラー昇格が現実味を帯びてきている。

2025年残りシーズンへの期待
ヘルムート・マルコは今季のマシン開発計画について「モンツァがアップグレードの最終地点」とした上で、コンストラクターズとドライバーズ選手権で3位に入れば「満足のいく結果」と位置付けた。
次戦ハンガリーGPについては慎重な姿勢を見せつつも、最後のアップデートに手応えを感じている。
「ハンガロリンクは我々にとって伝統的に得意なサーキットではない。ただ、小さな新要素をいくつか投入する予定だし、前回のアップデートでマシンの作動ウィンドウは広がった。マクラーレンに次ぐ2番手につけられれば満足だが、恐らくフェラーリが来るだろう」
最後に新代表ローラン・メキースについても評価を述べた。
「彼はチームにうまく溶け込んだ。経験豊富なエンジニアとして、我々のドライバーとも良い議論ができている。マックスも我々が懸命に働いていることを理解しており、フラストレーションは抱いていない」
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