ホンダF1、90回目のポール「チャンピオンを獲得を目指して全力を尽くす」 2021年 F1アブダビGP 予選
ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1アブダビGPの予選を振り返った。

第22戦F1アブダビGP予選が行われ、 マックス・フェルスタッペンがレッドブル・レーシング・ホンダのすばらしいチームワークで今シーズン10回目、ホンダF1としては90回目のポールポジションを獲得した。

予選Q1はフェルスタッペンが3番手、続いてセルジオ・ペレス4番手、角田裕毅5番手、そしてピエール・ガスリー7番手とホンダF1パワーユニット全車が手堅くQ2への進出を決めた。Q2はトップ10の決勝スタートタイヤが決まるセッションであり、チーム内でミディアムとソフトに戦略を分けるチームが目立った。

ミディアムタイヤでのアタックラップでフラットスポットを作ってしまったフェルスタッペンは、その後ソフトタイヤに交換してタイムを更新しトップタイムをマーク、同じくペレスもソフトタイヤを装着して2番手タイムをたたき出した。角田もすばらしい走りを見せミディアムタイヤでQ2を突破し、Q3への進出を決め、決勝レースは幅広い戦略で挑むことが可能となった。しかしガスリーは残念ながらマシンの問題点が十分に改善されず、決勝12番手からスタートとなった。

接戦が予想されたQ3では、最初のラップでフェルスタッペンがペレスのスリップに入るチーム戦略により、最終セクターで驚異的な走りを見せ、フェルスタッペンが0.5秒以上の差をつけてトップタイムを叩き出した。その後は誰もタイムを更新することができず、フェルスタッペンはホンダにとってF1で90回目のポールポジションを獲得した。ポールポジションからスタートするフェルスタッペンは、また一歩チャンピオンシップに近づくことができた。

ペレスは2列目4番手を獲得し、2台のメルセデス勢より前からスタートすることになる。これによりレッドブル・レーシングのコンストラクターチャンピオンシップ獲得への期待も高まる。そしてミディアムタイヤで4列目8番手のポジションを獲得した角田は、今シーズン9回目のQ3進出を果たしすばらしいパフォーマンスを見せている。

「ホンダF1にとって最後の予選となったアブダビGP予選は、レッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手が今季10回目のポールポジション獲得という、すばらしい結果を得ることができました」と田辺豊治はコメント。

「フェルスタッペン選手が、いいパフォーマンスを見せたことはもちろんですが、4番手となったチームメートのペレス選手が彼ににうまくトウを与え、いいチームプレーがあったことも大きかったです。」

「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの角田選手については、Q3の1回目の走行でコースからはみ出したためタイムが抹消されたことは残念でしたが、ここ7戦で6回目のQ3進出に加え、今週末はここまでのシーズンに比べても、安定感、パフォーマンスともに一段と向上が見られ、成長を感じさせてくれています」

「角田選手は、予選トップ10の中でメルセデスの2台とともにミディアムタイヤでレースをスタートしますので、そのアドバンテージを生かしてもらえればと思います」

「ガスリー選手については、2セットともにミディアムタイヤを使用してQ2突破を狙いましたが、トラフィックの影響を受けたことなどもあり、ラップをうまくまとめることができず12番手に終わりました」

「2台ともに速さと安定感をレースでも発揮していい、レース結果に結び付けてくれることに期待したいと思います」

「今日は明日のレースに向けていい予選結果で終わることができましたが、チャンピオンを獲得するには明日のレースで、ライバルの前でフィニッシュしなければなりません」

「ミディアムタイヤでスタートするメルセデスの2台に対し、レッドブル・レーシングの2台はソフトタイヤでのスタートとなりそれぞれ戦略が分かれることになります。PUとしても、さまざまに変化する戦況とそれに合わせたチームの戦略に、柔軟にかつ迅速に対応できるよう、さらに準備を進めていきます」

「我々にとって最後のレース、チャンピオンを獲得を目指して、全力を尽くし、悔いの残らないレースで締め括りたいと思っています」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1アブダビGP