F1 ホンダF1 ベルギーGP
ホンダF1は、レッドブル・レーシングとスクデーリア・トロ・ロッソとともに2019年のF1世界選手権 第13戦 ベルギーGPに挑む。

サマーブレイク期間が明けて、ベルギーで後半戦がスタートる。開催地は、伝統のスパ・フランコルシャン。カレンダー中随一の全長を持つサーキットは、全開率の高さに加え、“オー・ルージュ”に代表される激しい高低差もあり、一瞬たりとも気の抜けないコース。

パワーが求められる上に全長の長いサーキットだけに、エネルギーマネジメントも重要で、シーズンの中でも調整の難しい戦いになる。

昨年のレースではトロロッソ・ホンダにとって相性の合わないコースと見られていたが、結果としては2ポイントを獲得。予選では、他車のペナルティーの影響もあり、10番手と11番手につけ、スタートタイヤを選べる戦略的なメリットも活かして入賞を果たした。“レ・コーム”に至る全開区間でライバルとバトルを展開し、同じくロングストレートのあるバクーと比べて、力強いパフォーマンスを発揮。パワーユニットに関しても進化を示したレースとなった。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2週間のF1サマーブレイクを終え、いよいよ後半戦の戦いが始まります。また、欧州ラウンドも、後半戦の幕開けベルギーGPと続くイタリアGPの2戦を残すのみとなってしまいました。シーズン開始から中盤戦に向けて我々のパフォーマンスが向上し、コンペティティブなレースを展開することができました。 ここからさらにパフォーマンスを向上させ、両チームともいい流れを維持して後半戦も戦っていきたいと思います。今回の舞台となるスパ・フランコルシャンはカレンダーの中でも全開率が高くオールージュを駆け上がる長いストレートが特徴のサーキットです。 森の中に設置された7kmにもおよぶ全長とアップダウンに富むコースレイアウトが魅力です。今回は、パフォーマンスと信頼性両面で向上を図った新仕様のPU、スペック4をAston Martin Red Bull Racingのアルボン選手と、Red Bull Toro Rosso Hondaのクビアト選手に、金曜日より投入する予定です。新PU投入でグリッド降格ペナルティーの対象となりますが、パフォーマンスの改善により今後さらに上位を争う位置でレースができればと思っています。なお、今回からガスリー選手とアルボン選手がチームを変わりますが、両ドライバーが新たなステージにおいてもベストな結果を残せるように今まで同様、我々も全力でサポートを続けます。レギュレーションに従い、これまでのRed Bullでのガスリー選手のPU使用基数をアルボン選手が引き継ぎ、逆にToro Rossoでのアルボン選手の使用基数をガスリー選手が引き継ぐかたちになります」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「ベルギーGPは、オランダからいつもたくさんのファンが訪れて応援してくれるので、僕にとってはもう一つのホームレースです。後半戦の忙しい日々を前に、家族や友達と一緒に束の間の時間を過ごせました。前半戦はいい結果を残せていたので、リフレッシュして後半戦もいい走りができるように備えます。お気に入りのサーキットであるスパで後半戦をスタートできてうれしいです。スパにはロングストレートが多く、どうやってストレートとコーナーの両方をうまく走るかがカギになります。スパでは特にダウンフォースを多めで走るわけではありませんが、とても楽しんで高速コーナーを駆け抜けることができます。昨年走ったときはプーオン・コーナーをほぼ全開で抜けられたので、RB15でどんな走りができるか楽しみです。低速コーナーが多すぎず、一周を通して勢いをキープできるのも、僕が好きなところです。再びレースをする準備はできていますし、後半戦にどれだけ上位で走れるか楽しみにしています」

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「F1デビュー後ほどなくして優勝候補のマシンに乗れる選手はそんなにいないので、Aston Martin Red Bull Racingで走れるのはまたとない機会です。大きな一歩ですし、いろいろと変わることもありますが、何よりもファクトリーが自宅から近いのが便利です(笑)。マックスのこれまでの走りを見ていますし、マシンがすばらしいことは分かっています。これまでのマシンとの違いを確認するのが楽しみですが、僕にとっては初めてのマシンになりますし、自分自身もまだドライバーとして成長の途上にあると思っているので、ここからどんどん向上していけると思っています。今回の移籍が注目を集めているのは分かっていますが、地に足を付けてレースに臨みます。今はスパでやるべきことに集中して、いろいろと勉強中です。スパはみんなに愛されているいいサーキットです。高速でランオフエリアが少なく、間違いなくドライバーズサーキットと言えます。限界に近い走りが求められ、ミスをすれば壁に接触する危険がありますが、それゆえにクラシックなF1レースを走っているような気分になれますし、それが多くのドライバーに好かれる所以ではないかと思います。スパは必ずしも僕にとって得意なサーキットとは言えませんが、昨年のFIA-F2では表彰台に立つことができました。天気次第でレースの展開がどうなるかは分かりませんが、シミュレーターでできる限りの準備はしてきました。また、そういった準備を通して、チームメンバーとのコミュニケーションも深めようと努めています。僕にとっては非常に大きな変化ですが、今までも大きなチャンスをものにしてきたので、心配はしていません。レースに集中し、後半戦でできる限りいい結果を残せるようにがんばります」

ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
「サマーブレイク明けからイタリアのファミリーとも言えるチームのもとへ帰ってきました。またToro Rossoと仕事ができてうれしいです。この数週間、休息を取りながらも残り9戦に向けてトレーニングも積んできたので、チームのためにベストなパフォーマンスを発揮できると思います。オフの時間で前半戦を振り返ることができてよかったのですが、今は後半戦に向けて100%集中していますし、戦う準備もできています。今週はシーズン再開の準備で忙しく過ごしました。ファクトリーへ行ってエンジニアと話し合い、シート合わせもするなど、今週末に向けて準備できることはすべてこなしました。休みが明けてまたレースができるのは最高の気分ですし、それがスパというお気に入りのコースなのでなおさらです。スパは本当に楽しいサーキットで、過去にいいレースをたくさんしてきました。シングルシーターでの初優勝はここでのF4のレースでしたし、2016年のGP2でもレース1で勝利しています。今は、Toro Rossoとともに、マシンの力を最大限に引き出すことにフォーカスしています。チームのコンストラクターズランキングの順位を守るためにも、できるだけ多くのポイントを持ち帰りたいと思います」

ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
「サマーブレイクのはじまりとともに、ドイツGP前に生まれた娘のペネロペが病院を出て家に戻ってきました。だから、なるべく家にいて家族と過ごす時間を作りつつ、フィットネスを高いレベルで維持できるようにしていました。また、スパの前にロシアのサンクトペテルブルクへ行ってきました。Red Bullロシアの企画でしたが、普段は行きたくてもなかなか機会がないので、母国のファンとふれ合えてとてもよかったです。多くの人から温かい歓迎を受けて、すばらしい体験となり、またすぐに戻ってきたいと思いました。このほかは、モナコにある自宅の周辺にいて、しっかりとトレーニングを積んで、自分自身のバッテリーをきちんとチャージしてきました。赤ん坊がいる生活というのは初めてなので、すごくおもしろい経験だと感じていますし、家族との時間を楽しんでいます。スパは、多くの歴史を持つ最高のサーキットですし、高速コーナーが多く、こうしたロングコーナーをF1マシンで走るのは本当に楽しいです。レースでは、オー・ルージュを駆け抜けながらスリップストリームを使ったすばらしいバトルができます。本当にエキサイティングなサーキットです。一周は長いのですが、僕のレースに対するアプローチは変わらず、可能な限り速く走るだけです。僕らにとって楽しめるレースウイークになってくれればと思っています。この数週間はいい時間でしたが、再びレースができるのを楽しみにしています」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / トロロッソ / F1ベルギーGP