ホンダ F1 MGU-H
ホンダは、今週末3度発生しているF1パワーユニットのMGU-Hトラブルについて、いまだ正確な原因を把握できていないことを明らかにした。

F1バーレーンGP初日のフリー走行では、ストフェル・バンドーンのMGU-Hにトラブルが発生し、ホンダはパワーユニットを交換。だが、土曜日の予選では今度はフェルナンド・アロンソのMGU-Hに不具合が発生し、アロンソはQ1は突破したものの、タイムを記録することができなかった。

MGU-Hは、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換するシステム。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出されるが、この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。MGU-Hの「H」は、Heatの略で「熱」(排熱エネルギー)を意味している。

ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は「正確な原因はわかっていません」とコメント。

「ただ、MGU-Hのメカニカルトラブルであることは間違いなく、ベアリング周辺が動いていませんでした。それが3度も発生しました」

「なぜここで3度も発生したのかははっきりしていません。ただ、このサーキット、もしくは環境や特性によって何かが起きたのではないかと思っています。可能性としては気温が非常に高く、かなりの砂が飛んでいることが考えられますが、原因はまだわかりません」

このトラブルにより、フェルナンド・アロンソは決勝レースまでにパワーユニットの完全に交換することになる。また、ストフェル・バンドーンは4基のうちすでに3基目のターボとMGU-Hを投入している。

長谷川祐介は、故障したパーツを修理することはできず、今年に再搭載されることはないと認める。

「フェルナンドは新しいMGU-Hを搭載し、ストフェルもマイレージの少ないものを搭載するので、明日は大丈夫だと思っています」と長谷川祐介はコメント。

だが、フェルナンド・アロンソは、事態をそれほど楽観的には捉えていない。

エンジンのドライバビリティについて質問されたフェルナンド・アロンソは「ラップも走りきれず、予選も終えられないのにドライバビリティについて話しても意味はない」とコメント。

「レースを完走することもできていないし、今日みたいに予選も終えられていないので、今はドライバビリティなんて気にもしていない」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1