厳しいレースが続くホンダ・レーシングF1チーム
ホンダは、F1ドイツGPで、ジェンソン・バトンが17位、ルーベンス・バリチェロはリタイアだった。

スタート直後の混乱もなく、ホンダ勢は1周目でそろってひとつポジションを上げたが、バトンは13周目にはデビッド・クルサード(レッドブル)にかわされ、14番手に後退する。

12番手まで上がっていたバトンは最初のピットインで、オプションタイヤ(ソフト側)からプライムタイヤ(ハード側)に切り替え、28周目には18番手を走行する。その後、12番手を走っていたバリチェロもピットへ向かう。折り返し点の34周目で、バリチェロ、バトンは16、17番手につける。

35周目にティモ・グロック(トヨタ)が、コンクリートウォールに激突。コース上に破片が散乱し、セイフティカーが導入された。グリップ不足に悩まされていたバトンは、その直後に2度目のピットを行い、プライムタイヤからオプションタイヤに切り替えた。そして、最後尾に後退し、一方のバリチェロは15番手を走行する。

しかし49周目、バリチェロはデビッド・クルサード(レッドブル)と接触し、フロントウィングを破損。ノーズを交換してコースに復帰するが、すぐにピットに戻り、そのままリタイアとなった。バトンは、17位完走だった。

ジェンソン・バトン (17位)
「もどかしいレースで、17位に終わったことにがっかりしている。ロズベルグのオーバーテイクを防ぐために早めに最初のピットストップを行ったが、その後はプライムタイヤがパフォーマンスを発揮せず、ロズベルグにもルーベンスにも大きく離されてしまった。トラクションにも苦労し、コーナー出口でタイムをロスしてしまった。セーフティカーが入ったとき、できるかぎり早くオプションタイヤに戻そうと、すぐにピットに入ったが、結局1周遅れで、ラップリーダーを追い越して隊列の後ろに戻ることはできなかった。ここ数レースに比べて、力強い予選パフォーマンスだったので、落胆は大きい。しかし、僕らは、今日のミスからも学んでいかなければならない。」

ルーベンス・バリチェロ (リタイア)
「スタートでいくつか順位を上げ、レースの始まりは良かった。僕らの戦略は、できるかぎり長く走ることだった。残念ながら、僕らは競争力には欠け、トラクションに非常に苦しんでいた。いい戦略だったが、あと数周走ることができていたら、ピケJrのようないい一日になっていたかもしれない。彼の表彰台獲得を祝福している。クルサードとのアクシデントによってレースが終わってしまったのは、ただ運がなかっただけだ。彼を抜くために、ターン9で彼を外に出して、ターン10でイン側に入ることができるようにしていたのだが、不運にも彼はイン側に僕が来ているのを見ていなかったため、僕らは接触してしまった。ピットに向かい、チームがフロントバージボードの損傷が大きすぎると判断したため、僕のレースは終わってしまった。」

ロス・ブロウン Honda Racing F1 Team チームプリンシパル
「残念ながら、今日は速さが足りなかった。ジェンソンの最初のピットストップで、2セット目のタイヤに変えたとき、パフォーマンスが大きく低下したのは予想外だった。かなりのグリップを失い、ペースが下がり始めた。そのため、グロックのクラッシュでセーフティカーが出てきたのを機に、タイヤをオプションに戻した。ルーベンスのマシンについては、大きな問題は起こらなかったが、ルーベンスはあと1度ピットストップを行わなければならなかったため、強くプッシュしなければならなかった。残念ながら、彼はクルサードと接触し、その際の損傷により、レースを終えた。この週末の結果に落胆している。来週、ヘレスで4日間のテストが行われる。われわれは、新しいリアサスペンションの評価を行う予定で、好結果が得られることを期待している。空力面でも最新のアップグレードを行う。これら2つの要素が合わさり、ハンガリーで前進できると考えている。」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1ドイツGP