ルイス・ハミルトン フェラーリF1移籍に後悔なし「情熱と成長を感じる」

ラスベガスでは予選最下位から10位入賞まで巻き返したものの、レース直後は深いため息をつく姿が見られた。しかしカタールでは一転、未来への前向きな姿勢が強調されている。
「26年が楽しみではない」は“感情の発露”
ハミルトンは、ラスベガス後の自らの発言は疲労とフラストレーションによるものだったと振り返った。
「シーズンの終盤に、他のドライバーたちが翌年にワクワクしているとは思わない。エネルギーはあまり残っていないからね。家族と過ごす時間のことを考えるものなんだ」
そう語ったうえで、あの悲観的なコメントは本心ではなかったと訂正した。
「レース後の感情的なものだよ。うまくいかなかったレースの後は、しばしば大きなフラストレーションがある。でも、来年チームがどんなマシンを作るのか楽しみだし、一緒に成長を続けるのが楽しみなんだ」
フェラーリ移籍への後悔は「一切ない」
フェラーリ加入1年目は未だ表彰台なしの苦しいシーズンとなっているが、ハミルトンは移籍の判断に全く迷いがないと強調した。
「チームとはうまく馴染んでいるし、チーム内には素晴らしい情熱がある。来年へ向けたいい集中力もあるんだ」
さらに、6度のタイトルを共に獲得したメルセデスを離れたことへの後悔について問われると、きっぱりと言い切った。
「加入を決めたことを後悔してはいない。組織の中で築いていくには時間がかかると分かっていたし、それを期待していた」

ラスベガスの落胆から一転、未来へ向けて前進
ラスベガスGP直後に漂っていた陰鬱な空気は、今のハミルトンにはもうない。フェラーリでの基盤を整えつつある手応えと、2026年の技術レギュレーション転換期を共に迎える期待感が、彼の言葉の端々に滲んでいる。
現状のフェラーリF1がすぐに勝てるパッケージではなくとも、ハミルトンは今、確かな“前向きさ”を取り戻したようだ。
カタールでの勢いが結果につながるかどうかは別として、少なくともその歩みは力強く、そして軽やかになっている。
カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / スクーデリア・フェラーリ / F1カタールGP
