ハースF1チーム代表 “レッドブル・スタイル”の空力コンセプト変更を認める
ギュンター・シュタイナーは、ハースF1チームが以前の姿ではこれ以上の進歩が見込めないと悟り、「レッドブル・スタイル」の空力コンセプトに切り替えたことを認めた。

今週末にオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されるアメリカGPで、ハースF1チームはVF-23にまったく新しい空力パッケージを導入し、現在大多数のチームが好む「ダウンウォッシュ」ボディワークを適用する。

ダウンウォッシングには幅広のサイドポッドが組み込まれており、そこから車体後方に向かって気流を供給するランプが設けられている。

ハースF1チームは今回、ハースは今回、フロア、エンジンカバー、サイドポッドインレット、サイドポッド、クォーターパネル、パッドのエラなど、ボディワーク全体を見直し、昨年初めの新空力レギュレーション導入から20カ月を経て、チームは新たな方向へと舵を切った。

さらに、今年最後の5グランプリでは、来シーズンに向けてチームが進むべき方向性を示すパッケージとなる。

「VF-23のアップグレードは空気力学的なものだ」とチーム代表のシュタイナーは認めた。

「昨年の新しいレギュレーションのせいで、当初のコンセプトからパフォーマンス面でこれ以上の向上が見込めなくなったため、クルマのコンセプトを変更した」

「より多くのダウンフォースを生み出し、ドラッグを減らすことは、もはや不可能だった。だから、一般的に『レッドブルコンセプト』あるいは『ダウンウォッシュコンセプト』として知られているコンセプトに変更する必要があった」

「大幅なアップデートだが、シーズン当初はアップデートがなかったからこそ、コストジャップの範囲内で行うことができた。改めて振り返ってみると、マシンにパーツを装着できるようなパフォーマンスを見つけることができなかった」

ハースF1チーム

ドライバーのケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグは、当然ながら「大きな改善」を望んでいる。特にトラギック時のタイヤの劣化が激しい今シーズンの苦悩の終結を望んでいる。

奇跡を期待しているわけではないが、マグヌッセンは次のように付け加えた。

「このアップグレードには、来年のための研究という第二の要素もある」とマグヌッセンは語った。

「僕たち全員が、今持っているものよりも優れたパフォーマンスを発揮することを密かに期待しているけど、実際には、これに関するより大きな目標は、来年のマシンに向けて僕たちができる研究と学習なんだ」

「非常に特殊な状況下で我々のマシンがパフォーマンスを発揮できることは明らかだが、それはあまりにもウィンドウが狭すぎるので、もっと幅を広げ、より使いやすく、より多様なトラックやコンディションに対応できるようにする必要がある」

「うまくいけば、より簡単に追従でき、タイヤにもっと優しくなれると思う」

3年間の一時解雇と代役出場を挟んだ今シーズン、ヒュルケンベルグにとってフルタイムレースへの復帰は容易ではなく、これまでの17戦のうちポイント獲得に終わったのは1戦だけだ。

待望のいうアップデートを前にヒュルケンベルグは「とても期待している」と付け加えた。

「長い間待ち望んでいたもので、パフォーマンスや特性、特に日曜日に苦戦していたマシンの弱点を改善するのが目的だ」

「タイヤの摩耗や安定性、パフォーマンス向上のためだ。願わくば、パフォーマンスが飛躍的に向上することを期待しているが、それと同時に、来年に向けて、このクルマでどこに向かっていくのか、どの哲学に従うのか、どの方向に進むのか、方向性が必要だ」

ボディワークに加えて、このマシンには特別仕様の「星条旗」をテーマとしたカラーリングが施される。このカラーリングには、合衆国憲法の冒頭にある『We The People』というキャッチフレーズが含まれている。

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム / F1アメリカGP