フェルスタッペンのメルセデスF1移籍説 ピケJr.が「契約済み」発言を撤回

元F1ドライバーで、三度のF1王者ネルソン・ピケの息子にしてフェルスタッペンの交際相手ケリーの兄でもあるネルソン・ピケJrは、フェルスタッペンがすでにメルセデスと契約を交わしたかのような発言で波紋を呼んだが、現在はその主張を後退させている。
「そこはただのバカンスに行く場所さ」とピケJrはポッドキャスト『Pelas Pistas』で語り、フェルスタッペンとメルセデス代表トト・ヴォルフが先週サルデーニャ島でヨットを並べて停泊していたという報道に言及した。
「マックスはただ、自分が勝てると思える場所にいたいだけだ。お金ももちろん関係するけど、一番重要なのは“いいクルマ”に乗れること」
「彼にとっての選択肢はレッドブルとメルセデスの2つしかない」とピケJrは続けた。「マクラーレンではどっちのドライバーも勝ってるから、まあ……」
ホーナーの解任については、「もしかしたら彼(マックス)を引き留めるためにホーナーを追い出したのかもしれない。もう契約済みかもしれないし、『ノー』って返事をした後かもしれない」と含みを持たせた。
フェルスタッペンは8月末までに将来の去就を決断するとみられており、長期契約中ではあるものの、レッドブルは彼の移籍を引き止める構えはないとも報じられている。契約に解除条項があるか否かは問わないという。
マクラーレンのCEOザク・ブラウンはカナダのTSNに対し、ホーナーの退任について次のようにコメントしている。
「タイミングには驚いたかもしれないが、結果自体は驚きじゃない。ここ数年、チーム内には多くの混乱と緊張があったし、それがますます悪化していたように見える」
ブラウンはさらに続けた。「彼の年齢とモータースポーツでの経験を考えれば、また業界に戻ってくると思うよ。でも、もしかしたらサッカーチームのマネージャーとか、別の道を選ぶかもしれないけどね」
イギリス紙『The Sun』は、チーム内には不穏な空気が広がっており、ホーナーの側近たちが情報リークの出所になっている可能性を指摘している。あるスタッフは、ホーナー解任の翌日にヘルムート・マルコがチームに話した内容を振り返り、「多くのメンバーがまだ動揺していたのに、彼は冗談を言って『もっと笑えよ』って言ったんだ。あれで誰の心も掴めなかった」と語っている。
レッドブルの新CEOであるオリバー・ミンツラフも批判の的になっている。彼はオーストリアを拠点とした新たな権力体制の一角を担っており、マルコと並ぶ“ポスト・マテシッツ時代”の中心人物とされる。あるスタッフは、ミンツラフの発言を次のように明かしている。
「『何か問題があったら、ラインマネージャーにテキスト送ってくれ』って言われたよ」
ホーナーの家族ぐるみの友人らは、今後さらなるリーク情報の出所と見られており、長年チームを率いてきたホーナーが不意を突かれたと語っている。
「彼は別の話だと思って呼び出されたんだ。ロンドンのホテルで、いきなり部屋に通されて、その場で事実上の解雇通告を受けたんだから、本当にショックを受けていたよ」
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