セバスチャン・ベッテル F1後の進路は「まだ検討段階」 FIA会長就任には慎重
セバスチャン・ベッテルは、将来的にFIA(国際自動車連盟)の会長に就任するという考えについて、「今の時点で語るのはプロフェッショナルではない」と慎重な姿勢を示した。これは、ロス・ブラウンがかつて彼をFIA会長候補として挙げたことを受けての発言だ。

「FIA会長の責任について、僕は十分に理解していない」とベッテルは独Auto Motor und Sportに語った。

「F1の視点から見えるのはその一部だけだ。少しは理解しているけど、評価できるほどではない。だから、今『想像できる』なんて言うのはプロらしくないと思う」

現在38歳のベッテルは、F1復帰の可能性をすでに否定しているが、ル・マンやWEC(世界耐久選手権)参戦には依然として含みを持たせている。

「本当に恋しく思うのは競争だ。重要な決断を下さなければならない、あの緊張感のある瞬間がね」と彼は語った。「でも、それが“もう何にも乗らない”という意味ではない」

ベッテルは今もレッドブルとの関係を保っており、将来的にヘルムート・マルコのアドバイザー職を引き継ぐ可能性についても完全には否定していない。

「ヘルムートとは長年の付き合いだし、今も連絡を取っている」と彼は明かした。「もしその話がより具体的になったら、まずはその仕事がどんな内容なのかを把握する必要がある。そのうえで、どうするかを決めるだろうね」

また、ベッテルはマーク・ウェバーがオスカー・ピアストリに対して行っているような若手ドライバーのメンタリングにも意義を見出している。

「若い才能にとって、助けてくれる存在がいるというのは非常に価値がある」とベッテルは述べた。「ブレーキングポイントを教えるとかではなく、メンタル面でのサポートが重要なんだ。次のハミルトンやシューマッハを作ることではなく、その人自身の強みを引き出す手助けをするということだ」

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ベッテル / FIA(国際自動車連盟)